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 僕は、サウジアラビアで働くことになった。

 サウジを内側から見たその様々な「魅力」の記録第8弾

 今回は「アラビア音階編」

 

 久々に音楽教師らしい話題でワクワクして書いている。

 日頃、西洋音階を中心に僕らは音楽を楽しんでいるが、日本には古くから陽旋法陰旋法と呼ばれる日本独特の音階があるし、沖縄には独特の琉球音階も存在する。いずれもペンタトニックスケール(5音階)だが、その音階の音だけ使って弾くと、ちゃんとその雰囲気が出てくるのでおもしろい。ここをクリックして琉球音階を聴いてみて!

 

 世界には他にも、スパニッシュ音階(8音構成)インド音階が存在し、ここ中東では、アラビア音階(オリエンタル音階)と呼ばれる音階が使われている。

 

 では、西洋音階とアラビア音階を比較してみよう。両方ともオーソドックスな7音構成。

 西洋音階は、ある音を選び、その音から順に右に、全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音と音を取っていけばドレミファソラシドに聴こえる7音で構成される音階だ(長音階の場合)

 (※全音とは、黒鍵も含めて間に一個音を挟んで次の音を弾いたもの。半音はすぐ隣の音を弾いたもの。)

 紛らわしいので、いわゆる普通のドを基準に考える(ハ長調)と、次のようになる。

 

 それに対し、アラビア音階は、西洋音階のミが半音下がり、ファが半音上がっており、なんとこの間隔は[全+半音分]もある。ラも半音下がって、シと[全+半音分]開いている。

 この[全+半音分]の2つの開きが、アラビア特有の雰囲気(ここをクリック)を醸し出すのだ。

 

 試しに、おもしろい実験をしてみた。

 西洋音階で作曲されている「サウジアラビア国歌」(YOU TUBEで聴けます)を、アラビア音階の音に変えて弾いてみたのだ。

 すると、なんと実にアラビアっぽい曲になるではないか! もともとはそうやってできていたんじゃないかと思えるほどだ。

 (※サウジ国歌については、このブログで詳しく取り上げようと思っているので、今回はその実験音源はなし。)

 

 こちらにいる間に、アラビア音階を使って、一曲くらいは作曲してみたいと思っている。