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(⑥の続き)

「子供たちに非日常をいかに楽しませられるか」というテーマで始まったこの旅行。

 前夜、チェンマイを後にして、VIPバスでアユタヤに向かった13名は・・・。

第6日「アユタヤWatを自転車散策」 

 まだ外は真っ暗な朝5時半、バスは国道沿いの脇に停車した。ぐっすり眠っていた僕らは、せかされるように降ろされた。寝ぼけた頭で、荷物をバスの腹から人数分おろしてくれるのを確認していると、バスはあっという間に最終目的地バンコクへと走り去ってしまった。

 マップで現在地を見てみると、どうやらホテルへは1km半ほどのようだ。うちの家族だけだったら歩いてしまうところだが、小さな子供や荷物もあるからそれは現実的ではない。まだ暗い中、タクシーを捕まえてみると、400Bと吹っ掛けられた。それも1台で。どう考えても3台必要だ。ここで頼んだら負けだ。何かいい手はないかと、寝ぼけた頭で考えてみてもいい案が浮かばない。まずは高速道路を含めて12車線ほどある道を、歩道橋で反対車線へ移動することにした。

 移動してみると、少し明るくなってきたのと、僕の頭もはっきりしてきて、全員一緒に乗れるソンテオの姿をとらえることができた。すぐ停めて全員で200Bで交渉。すんなりOKしてくれ、乗り込むことができた。1200Bのところが200Bと思って喜んでいると、なんとこの乗合ソンテオ、車内に一人7Bと書かれていたのであった・・・。

 

 ソンテオは3分!もすると、「カンタリーホテル・アユタヤ」に到着した。チェンマイと同じカンタリー系列のホテルだ。立地は市街地から少し離れるが、大きな部屋とプールが魅力なのでここを選んだ。現在アユタヤで一番いいホテルとの情報もあり、もちろん110㎡の2ベッドルームと70㎡の1ベッドルームを予約してある。

 

 チェックインは通常15時だが、部屋が空いていさえすれば、タイでは追加料金なしで部屋に入れてくれる。それを期待していたのだが、残念ながら空いておらず、仕方がないのでロビーでゆっくりしつつ、近くのコンビニや屋台で買ってきたものを食べることにした。僕は少々匂いのきついものを買ってきたのだが、それをロビーで食べていたら、なぜか急に部屋が一つ空いたと言われて、めでたく7時に入ることができたのだった(ロビーを追っ払われた?)

 

 まずは、プールへ。ここのプールは屋上にあり、チェンマイの時よりも狭かったが、見晴らしはとてもよかった。お湯のジャグジーももちろんあった。

 

 9:00 ホテルを出発。三輪ソンテオという珍しいのが走っていたので利用した。中央繁華街のチャオプロム市場まで行き、市場の中をしばし散策。豚の頭がいくつも並べてあったり、魚を豪快に、地面でさばいているのを小さな子供に見せないようにしながら、アヨタヤホテルの前に出た。

 ※アヨタヤというのはアユタヤの昔の名称で、老舗のこのホテルはランドマークとなっており、チャオプロム市場とも接しているし、ソンテオやロットゥの乗場もここに集中している。この後、レンタルするつもりの自転車屋も、このあたりと、先ほどソンテオから降りたチャオプロム市場の東入口=渡し船乗場あたりにある。川の向かい側にはアユタヤ駅があり、その周辺にもある。

 

 ホテルの西の道を北へ少し入ると、いくつかのレンタサイクル店があった。二つの店から、気にいった自転車を借り、小さい子供は後ろに乗せて出発。チェンマイより道路が広くとても走りやすかった。おまけにアユタヤは、観光地が密集しているのも自転車向きといえる。

 

 すぐにWatマハタ―トに着いた。ここは木に取り込まれた仏頭が有名な場所。

 他にも寺院跡や頭のない仏像が無数にある。戦争の際、ビルマ軍によって持ち去られたためだ。昔は、無料だった遺跡も徐々に入場料をとるようになってきてはいるが、まだ、遺跡に入ることは禁止されておらず、僕らも自由に歩き回ることができた。

 ※バンコクのWatアルン(暁の寺)は現在はもう登ることができなくなってしまった。

 

 続いてウィハーン・プラ・モンコン・ポピット。ここは、無料なのにもかかわらず、タイ最大の17mの仏像が安置されている名所。僕は何度か来ているのだが、今回、その左手に露店がたくさん出ているのにはじめて気づいた。以前、そこで服を買ったこともあるが、さらに北奥に、にぎやかな境内露店がたくさん並んでいたのだ。

 ちょうど昼時だったので、その露店街入口の屋台で食事をとった後、露店でいろいろ買い込んだ(観光よりこの時間のが長かった)

 

 その後、N家は小さな子供が眠ってしまったことから、道路わきの休憩所で休息することにし(結局一番ぐっすり寝ていたのはN氏だった?)、他のみんなは、川向こうのWatロカヤスタまで足をのばした。

 ここは、雨ざらしになった28mの巨大涅槃仏が有名な場所。中央の雑踏から離れていることや、その涅槃仏の優しい表情が好きで、僕はアユタヤに来ると必ず来る場所。昔、ツアーでアユタヤに来た際も、ここがメニューに入っていなかったので、他の人が別の寺院を見ている間に、バイクを借りて訪れたほどだ。

 僕らが行ったときに、ちょうど涅槃仏の巨大な袈裟を変えている最中で、ちょうどお召替え直後の仏像と写真を撮ることができた。

 

 15時、自転車を返し、明日のバンパイン行きのソンテオの確認と銀行でのエクスチェンジを済ませ、今度はバイクをレンタル。

 4.5km先のアヨタヤ水上マーケットへ、3台のバイクで2往復して出かけた。

 ここは、昔の水上マーケットを模して造られた場所で、舟で水路をまわれるようになっている新観光地。できて間もない場所なので僕も初めての場所だったのだが、舟は15時までだそうで、残念ながら体験できなかった。しかし、まだかなりの客でにぎわっており、園内には小動物がいたりして、子供たちも十分楽しむことができた。

 ※この水上マーケットのすぐ前には、エレファントビレッジがあり、象乗り体験も楽しめる。僕らは息子が年長の時、まだ水上マーケットがないさびれてるときにここへきたことがあった。

 

 18時に、ホテルへ戻り休憩。といっても子供たちはまたプールへ。大人はホテル前のカフェでゆっくりした。

 いや、ゆっくりしたのかしなかったのか、19時半に、今度は夕食の為に、河畔の川エビで有名なタイ料理店「ペークルンカーオ」へ出かけた。ただうちの奥さんだけは、昨日の“落下”の疲れがでて、大事をとってホテルで休むことにしたが。

 ペークルンカーオでは、焼き川エビをはじめとして、カオパット(焼き飯)ヤムウンセン(サラダ)はもちろん、定番のトムヤムクン、魚の形の容れ物で出てくるプラーチョンペッサ(雷魚と野菜のスープ)グンチェーナンプラー(激辛生エビカルパッチョ)など、タイの風味を満喫した。

 

 その後、子供たちをホテルへ届け、うちとO夫婦は、アユタヤ遺跡のライトアップを見にもう一度、遺跡群をバイクで走ってまわった。

 

 22時過ぎ、N氏と僕は、ホテルから1kmはなれたクロントム市場まで歩いたが、土日だけしか開いていないらしく、ひっそりして何もなく、さらにフットマッサー店も屋台も一件もなく、けっきょく足がさらに凝っただけであった・・・。

(⑧最終日編に続く)