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 コロナの第1波が過ぎ、本日より学校が通常再開した。それに伴い、いろいろなものが動き出す。学校は、教育実習の月でもある。

 なんて、考えてたら、以前の教育実習打ち合わせで出会った教師のことを思い出した。

 

 教育実習に対しては、いろいろな考え方をもっている人がいる。
 数年前、隣の市で行われた、教育実習の事前打合会で、ある市の教務主任が、大学担当者に向かって、こう意見した。

「教員になる気のない学生を送ってくれるな。忙しい中で指導をする身として、教員になる気のない者に指導をする時間をとるのは無駄だ。」

と、半分怒りながら述べたのだ。

それに対し、大学側は、

「善処します。」

と答弁していた。

 それまで半分寝ていた?僕は、つい反応してしまい、私見を述べさせてもらった(後述)

 

  しかし、それ以後、大学の実習生個票には<教員採用試験を受験する>の項目ができ、チェックを入れる欄が付け加えられることとなった。

 ・もし学生が、この欄にチェックを入れなかった場合、大学側は、はたして“指導”するのだろうか?

 ・現場の教師は、こういう学生には“適当に”指導するのだろうか?

 ・個人情報としてもいかがなものか?

 この欄、本当に必要か?

 果たしてこれでいいのか!あまりに大学側にビジョンがなさすぎる。それでは今後、実習生は、教員になる気のない者は教育実習を受けるなということ、もしくは口では教員になるつもりだとその場限りの嘘を付いて乗り切れということ。

 

 そもそも、実習制度って教員養成のためだけのものなのかな?
  
 僕らは、教育実習という後輩育成により、学級経営・教科経営を振り返り、自分自身の研修にもなっている。同時に、学校全体でも、若い実習生が現場に入ることで、様々な指導法を見直すいい機会にもなる。

(ここには書かないが、生徒にとってもいい影響がたくさんあるよね。)
 また、教員になる気のない者は、卒業後、別の職に就くわけであろうが、教育現場の現状や教師の熱心さ、やりがいを直に感じてもらい、その気持ちを持って別の職業に就くのは、閉鎖されていると言われがちな学校現場としては、学校教育の真の理解の広がりにもつながり、むしろ歓迎すべきことなのではないか?

  
 そんな気持ちで、僕らは「実習を受けたい者」には、教師になる・ならないの別なく、できる限り全力で指導をしていくべきである。・・・という私見を、当時述べた。

 

 今年の教育実習でも、たくさんの学校でいろいろなドラマが生まれることだろう。その気持ちをもって数年後、たくさんの熱血教師や熱い社会人が生まれてほしいものである。