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 運動会に限らず、学級対抗で催される行事に学級一丸となって燃えることは、学級づくりの最も大きな手だての一つである。僕も担任のとき、数多くの学級行事に燃え、優勝を勝ち取った。それは子どもたちの運動能力もさることながら、クラスの盛り上がりが大きく作用する。

 

 今回は、学級対抗リレーの優勝の秘訣を伝授して進ぜよう。この方法は、僕が33才のときに確立した“秘策”なので、他言無用?ですよ。


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まず、子どもたちに速い子と遅い子を半々に分けさせ、それを互い違いに配置させる。そして速い子はリレーゾーンのなるべく手前側で、遅い子はなるべく進んだ側でバトンを受け取る。>

 

 これだけである。こうすると、速い子は遅い子より最大40m多く走ることになるわけだ。気をつけたいのは、スピードが緩まないようにバトン練習をすること。実はこれが一番大事なんだけどね。

 ぶっちゃけ、これで、どのくらい他クラスと差が出るかって言うと、40人学級、1周300mコースを一人半周ずつ走ることとして、50m;速い子10秒/遅い子12秒換算で単純計算すると、たった16秒だ。実際には、その半分もいかないであろう。つまり、数値的にはたいした速さにはならないのである。これは子どもたちには言わない
 

 でも、この方法をとると優勝する率が確実に上がるのだ。理由は簡単。子どもたちが

「僕らは秘策を持っている」

と思い込むことで、クラスがまさに“一丸”となるのである。

 たかがリレーと思ってた子たちが、この順番を相談する段階から、「誰もが学級優勝を意識する」ようになり、優勝に向けてバトン練習にも力が入るのだ。

 速い子は「40mたくさん走ることへの責任感がより強く」なり、遅い子は「40mも少ないなら全力を出し切れる」という自信と、“違う意味での責任感”が生まれるのである。

 

 つまりは、一人一人の所属感を喚起させ全力を出させるってことなのです。

 要は、この方法は、子どもをやる気にさせるためのとっても効果的な手だての一つだってこと。ぜひ先生方も、この方法じゃなくてもいいので、子どもの所属感をうまくくすぐり、運動会でよりよい学級をつくっていってくださいね。