パレスチナのお話会 | くじらぐもびより

パレスチナのお話会

 11月7日(土)19時から『パレスチナのお話会』を開きました。

ナビゲーターは、甲府市武田通りでフェアトレードショップを営む

『ZAHARA』の井上祐花ちゃん。


 9月のはじめに10日間くらいパレスチナに行っていた祐花ちゃん。

旅の話やパレスチナの近況を中心に話してくれました。


今年の10月、1ヶ月間で60人近くの民間の方が亡くなるなど

パレスチナとイスラエルの衝突が激化しているそうです。


 イスラエルの中にパレスチナは島のようにガザ地区とヨルダン川西岸

地区の2つに分かれています。

パレスチナ自治区ということでまだ国として承認されていない、ということを

知らない方も多いのではないかな、と思います。


 ガザ地区の住民は原則としてこの地区から自由に外に出ることが

出来ません。私たちも行くことはできません。


 7月に国際ボランティアセンター理事でもあり、穴山『おちゃのじかん』の

マスター清水俊弘さんにパレスチナ問題、歴史について語る会を

開いていただきました。

そこで経緯は、かなりわかりやすくまとめてリポートしてもらったけれど

複雑なものでした  。


 パレスチナのヨルダン川西岸地区は高さ8メートルくらいのコンクリートで

できた分離壁(アパルトヘイト・ウォールといわれています)に覆われて

います。

今400kmちょっとは建設済みで完成すると全長700kmに及ぶそう。


私の故郷広島県竹原市とここ、明野がちょうど片道700kmなのです。


このくらい延々と大きな分離壁がそびえ立ち、その分離壁を超えて

イスラエル領内に入るには検問所を通過する必要があります。

そのためにはイスラエル政府が発行する通行許可証が必要で

病院など特殊な職業に就いているか30歳以上でないとだめだそう。


i巧妙に人間らしく生きる権利を奪われていること、パワーバランスの

アンバランスさなど知れば知るほど何かできることはないかと考え

させられます。


 パレスチナ人でイスラエル議会の議員、アメフト・チビ氏の

言葉で印象的なものがありました。

「パレスチナ人は生きる権利や自分たちの自由のために戦い、

対する側は領土を占領する権利のために戦っている。

ここに全ての相違がある」


 それから息子を亡くしたイスラエル人家族が報復の連鎖を

戒めた言葉 「流れる血にイスラエルもパレスチナもない」という

言葉も胸に残ります。


 祐花ちゃんが『ZAHARA(アラビア語で花という意味)』でやりたいこと。

パレスチナの人たちのことをもっと知ってもらって、応援すること。

そのひとつがパレスチナで作られているオリーブオイルや

織物など手工芸品を使ったりすることで貢献したり、つながっていける

のではと、可能性を感じています。


 パレスチナ人にとってオリーブの木は約6千年前から栽培

してきたもので先祖代々受け継いできた歴史の証でもある大切な

シンボルでもある存在。

そのオリーブの木を焼かれたり、伐採されたり、非人道的な扱いを

受けつつも自分たちの存在や想いを知ってもらうために、品質に

気を配らせつつ、育て方や油の絞り方にもこだわって日本に届いて

います。


 このひと瓶ひと瓶の中にパレスチナの人たちの希望や祈りがつまって

いると私は感じています。


 くじらぐもでも2種類のパレスチナのオリーブオイルを扱っていますので

ぜひ、興味のある方は声をかけてください。

試食できます。


オリーブオイルを作って、パレスチナからオイルを輸出する時に2度

関税がイスラエルからかかることもあり、値段も決して安いものでは

ないけれど、それだけのおいしさ、安心はある、と感じています。


暴力に対して暴力で対抗するのではなく、非暴力のやり方で自分たちの

想いを広げて変えよう、とがんばっている人たちの想いも一緒に

感じてもらえたらうれしいです。


 サラダやパンにつけてシンプルにおいしいを楽しめます!



 ぜひ、味比べしてみてください


 祐花ちゃんが用意してくれたシリアのお菓子



 くじらぐものパレスチナ風ごはんは・・・

マクルーベ。 ひっくり返すという意味のあるスパイスの炊き込み

ごはん。 おもてなし料理だそう。



 お庭で採れたサフランをはじめ、スパイスいろいろや

揚げ野菜、こんがり焼いたチキン、しっかり炒めた玉ねぎなど

入れて炊き上げて、ひっくり返しました。


*マクルーべ  *かぶと柿のサラダ(オリーブオイルとザータルという

ハーブミックスと)  *ヒヨコ豆のロースト  

*吉田夫妻が作った甲州ぶどう 

*ショルダアバス(レンズ豆と野菜のスープ) *アラブコーヒー


 なんだか羽釜と寿司桶で出してしまったので、和風になってしまって

反省・・・  もっとアラビアンな大皿で今度はどーんと出してみたいな。


 それからアラブ菓子のグライバやピタパン、作ってみたいもの

いろいろあるな。


 食べることから広がっていく世界をもっとやっていきたいなーと

改めて感じました。


 これはパレスチナの織物。 カフィーヤ。


 祐花ちゃんのお店『ZAHARA』でいろいろ取り扱っていますので

ぜひご覧になってみてください。


 こういうお話会たまにやっていきたい、と思っていますので

お楽しみに( ̄▽+ ̄*)


 平和への種がどんどん広がっていくように願いをこめて。