桐野夏生 「玉蘭」


東京の生活に疲れ果てた有子は、編集者の仕事も恋人も捨て、上海へ留学する。

だが、心の痛みは癒やされない。

ある夜、枕元に大伯父の幽霊が現れたことで、彼女は七十年前の彼の日記を紐解く。

過去と現在の二つの世界が邂逅する時、玉蘭の花が香り・・・・。

魔都上海で繰り広げられる、切なくも妖しい異色の恋愛小説。