今日のBGMは、、、
Olivier Antunes Trio
The Old Country
前回の記事で、今月5日(月)の大雪の日に起こった事を書くと予告しました。
今日は休日で時間があるのでその事について書こうと思います。
その日はホントは休日だったのですが、休日前倒しで日曜日が休みになった為、出勤となった訳です。
なので、大雪の日は休み明けだったのです。
月曜日で朝礼があった為、朝から少々バタバタしておりました。
で、自分のその日の仕事は1番出庫で1トリップ目が山梨県の下小田原、2トリップ目が八王子で積んで河口湖でした。
因みにその日乗るクルマについていたタイヤはダンロップのスタッドレスタイヤ。
積んでさえいれば、ノーチェーンで行けそうです。
下小田原で卸しているときは、曇ってはいたものの、天気は良くて、雨も雪も降ってませんでした。
でも2トリップ目、八王子で積んで河口湖へ向かっていたとき、雪がバサバサと降ってきて、アッという間に積もってしまいました。
そのとき、中央道八王子インターから下り線に乗って走行していましたが、走っているクルマはまばら。
談合坂を上りきったところにある談合坂SAに寄りました。
暫くしたら、国交省の人が来て、「この先大月インターで降りて頂くことになります」と言ってきました。
大月から下の道で行くのか。
会社の安全担当の係長からも電話がかかってきたので状況を説明しました。
暫くして談合坂SAを出ましたが、走っているクルマはやっぱり少ない。
相変わらず雪はバサバサ降っている。
大月インターまで来たとき、電光掲示板に、「大月で出よ」と出ていたので大月インターを降りました。
中央道の通行止めです。
大月インターを降りると139号線を行くことになるのですが、大月インターを降りたら凄まじい渋滞。
だんだんと右折する場所まで近づいてきて分かったのですが、ナント、139号線も通行止めにしたようです。
ここを通らなければ河口湖に行けないじゃないか。
見ていると、通行止めにしている箇所で殆どのクルマがUターンしているのが見えました。
自分の番が来たので通行止めの番人から話を聞くと、この先行っても、途中で通行止めにしている可能性があるとの事。
でも、そこを通らないと目的地へ行けないのでそのまま直進しました。
139号線の富士吉田まで来たとき、渋滞が始まりました。
ちょうどその時、所長から電話がありました。
道はゆる~い上り坂になっていて、発進するとき、ホイールスピンします。
「ん?、これはヤバい事になってきたぞ。」
と内心思いました。
所長と何を話していたのか思い出せません。
所長との電話を切ったとき、それは起こりました。
バックモニターに目をやると、真後ろには警察車両がいます。
今までは何とか発進する事が出来ましたが、「7%↑」という標識が見えたとき、とうとう発進できなくなりました。
何たる事!
ダンロップのスタッドレスタイヤは何にもスタッドレスタイヤでは無い。
これではただのミックスタイヤだ。
発進しうようとしても下がってしまう。
後ろの警察車両から警察官が降りてきました。
「登れない?」と言うので「ハイ」と言ったけど、「ちょっと登ってみて」と言うので登ってみたら、逆に下がってしまう。
警察官はストップをかけました。
「チェーンは持っているんですけど、スタッドレスタイヤなら行けると思ってチェーンを巻きませんでした。」
と言ったら、「じゃあここでチェーン巻いちゃって!」と言ってきました。
最悪!
多くのクルマに迷惑をかける羽目になってしまった。
警察官は2人で交通整理を始めました。
そうしている間に急いでタイヤチェーンを巻かなければなりません。
自分は腰が悪いので大型車用のタイヤチェーンを持ち上げるだけでも難儀する。
6メートル幅の道路上でタイヤチェーンを巻くのは大変です。
右側のタイヤチェーンを巻いているときに大型車が通ると、自分と大型車がスレスレになる。
焦れば焦るほど、うまく行かない。
途中、少しだけクルマを移動させる為にクルマに乗り込むと、対向車線を走る大型車の運転手と目が合い、こっちに向かって何か言ってましたが、お互い窓が閉まっているので何を言っているのか分かりません。
途中、警察官が、「まだ終わりませんか」と言ってきましたが、「まだです」としか答えようがありません。
チェーンバンドを探したら、無い。
クルマに備え付けの道具箱を開けたら、ボロボロに切れたチェーンバンドが見つかりました。
これでは使い物にならない。
暫くすると、国交省の人が来ました。
国交省の人に、チェーンバンドが無いことを伝えると、バンセンでやれば良いと言いました。
えっ、バンセンって?
そしたら国交省の人は右側のタイヤチェーンだけ巻いてくれて、針金の様なものでキレイにタイヤチェーンを固定してくれました。
写真撮っておけば良かった。
片側のタイヤチェーンを巻いたところで除雪のクルマが来てくれました。
国交省の人は、「今から移動してコインランドリーの駐車場へ行って、そこでタイヤチェーンを巻いてもらう事になります。」
と言ってきました。
コインランドリーまでは、坂を登り切った左側にありました。
コインランドリーまで来ると、除雪のクルマも国交省の人も警察官も帰ってしまいました。
あとは自分でやれってか。
左側のタイヤチェーンもはめてほしかったなぁ。
右側のチェーンは国交省の人がチェーンを固定してくれているからイイけれど、左側はチェーンバンドが無い状態。
その時点で会社に電話をかけたら安全担当の係長が出ました。
そこで雪にハマったこと、タイヤチェーンが無かったことを話したら、出発前に確認していない事をとがめられました。
朝礼で言ったことはいつも覚えてないんだけど、その日の朝礼でそのことを言ったんだそうです。
「チェーンバンドはめてないと途中で外れちゃうから片方外して! 後ろのクルマにでも当たったら大変なことになるから。」
と言われましたが、片方しかチェーンはめてないと、上り坂に差し掛かったときにチェーンはめてない方が空転してしまうのはわかっていたので、会社にはナイショでそのまま近くのコンビニまで移動しました。
コンビニのオーナーらしき人に事情を話し、暫く停めさせてもらう様頼みましたが、夜中に除雪が入るので、そのときは敷地内で移動してもらう事になります。と言ってきました。
とりあえず適当に食料を買って、それを夕飯にしました。
コンビニには雪で配送が来ないようで、パン、サンドイッチ、おにぎり、弁当などが品薄な状態でした。
夕飯を食べたあと、会社(安全担当の係長)から電話があり、元売りから無理の無い範囲で行けるのであれば行っちゃってと指示があったと行ってきました。
行けないから待機しているのに、行けるのなら行っちゃってって、、、。
暫くすると、コンビニのオーナーが言ったとうり、除雪車が来ました。
居心地が悪いので配送先に行くことを決心しました。
配送先に電話を入れたら、Wさんが出ました。
この方、店の中でいちばんの年長者なのですが、とてもイイ方なんです。
「どうだ?来れるのか?」と訊かれたので、「雪も小降りになってきたし、そこまであと5~6キロなので今から行きます。」と言って出ました。
出たはいいけど、左側のタイヤチェーンが無い状態なので、2~30キロの、ゆっくりしたスピードで移動しました。
店には23時半頃到着したら、Wさんが、「どこも通行止めで帰れないだろう、どうするんだ?」と訊いてきたので、「鳴沢の道の駅までは通れるのでそこに待機したいけど、クルマがいっぱいで停めれないかも知れない」ことを言ったら、「ここで停まってればイイよ、ここだったらトイレもあるし、自販機もあるし、近くにコンビニだってある。クルマの中で寝てればイイよ。」と言ってくれたので助かりました。
荷卸しを終えたあと、クルマの中で友人とLINEでチャットしました。
そのあと寝ましたが、自分はクスリが無いと寝れない人間です。
ただ横になって目をつむってるだけです。
翌朝、店長が出勤してきたので挨拶しに行きました。
そしたら、両手で指を差されてからかわれてしまいました。
「近所にマックも松屋もあるし、そこで朝ごはん食べてもイイよ。」と言ってくれましたが、別に食欲は無いのでどこにも行きませんでした。
10時半頃、所長から電話があり、篭坂峠が通行止め解除になったと連絡がありました。
篭坂峠を降りたあとは、東名御殿場~清水間は通行止め解除になっていたので御殿場から東名乗ればイイとして、問題はどこでチェーンを外すかだ。
店長とWさんに挨拶してから店を出ました。
店長に挨拶したときは、「大丈夫かぁ?」とまたからかわれてしまいました。
チェーンバンドの無いタイヤチェーンをつけているので30キロくらいしかスピード出せません。
なので、スグ後ろが詰まってしまいます。
避けれるところがあれば途中避けました。
チェーンを外す場所は雪の無いところじゃないと、チェーンを外した途端、脱出できなくなるので雪の無いところじゃないといけません。
篭坂峠を降り切ったあと、ちょうど上に新東名が架かってるところがあって、そこだけ雪が無く、しかも左に避けれるところがありました。
もうここしか無いと思い、そこでタイヤチェーンを外しました。
13時頃会社に到着し、次の仕事は休みにしてくれているかな?って思ったけど、普通に仕事ついてました。
この経験で分かったのは、ダンロップの大型車用のスタッドレスタイヤは使えないということと、会社は何かあれば全て乗務員のせいにするという事です。
会社に帰ると、同僚みんなが雪にハマった事を知っていて、「大変だったねぇ。」と声をかけてきました。
少々ハズカシイです。
10年前の大雪にもハマっていて、その時の行先も1トリップ目が山梨の下小田原、クルマも同じクルマです。
何か因縁めいたものを感じます。
散々な目にあいました。
暖冬の年は大雪があるからイヤですね。
ではまた。