松波和夫氏の警視庁特捜官②ワンショットワンキル、読了。①の魔弾同様、犯人には正当性がある、いわゆる復讐。家族に卑劣なことをされ敵討ちすることは江戸時代で認められていましたが今ではダメ。敵討ちは犯罪、それはわかりますが心の奥では敵討ちを正当化させたい気はあります、自分の気持ちとして、でも現代社会では認められません。
今回は警視庁の刑事の梶原が完全な主人公、狙撃手の清水はサブ、という感じです。敵討ちとは言え犯人を追い詰めなければならない梶原、心の葛藤があります。
最後はどうにかハッピーエンドで終わるのが救いかな、といっても完全なハッピーエンドではありませんが、こういう終わり方が一番無難な終わり方と思います。
刑事ものの小説を読んでもいろいろ考えさせられることがあります。単に楽しみで読むだけではなく。