「シン仮面ライダー」
 ⭐️⭐️⭐️⭐️
 
映画「シン仮面ライダー」は、前二作に比べて庵野監督の色が薄れた感があるが、その代わりに過去の仮面ライダーシリーズへのオマージュに満ちた作品となっている。全体的にはダークな空気感が漂っている。怪人たちのデザインや演出、CGも意図的なチープ感があり、昭和時代の特撮テレビドラマのようなノスタルジックな印象を与える。
 
セリフにはマニアックな用語が多用され、世界観を作り上げている。また、次々と現れる怪人たちも、それぞれ個性的で印象的なデザインが施されている。ストーリーもテンポが良く、見ている人を飽きさせない展開が続く。
 
全体的に見ると、「シン仮面ライダー」は、往年の仮面ライダーシリーズを愛するファンにとっては楽しめる作品だろう。一方で、仮面ライダー自体に思い入れがない人には、受け入れられないかもしれない。とはいえ、庵野監督が手がけたことで、往年の特撮作品を愛する人にとっては興味深い作品となることは間違いない。