「偏愛」する人が減ってしまった時代 | 近江の物語を君に捧ぐ

近江の物語を君に捧ぐ

近江を舞台に、近江に生きる人を主人公にした小説をひたすら書き続けている近江人、木村泰崇のブログ。

村上龍さんのエッセイ集、
「すべての男は消耗品である。最終巻」
(幻冬舎)
をめぐって
2、3回綴ってきたが、
今日のブログは
その最終回。






「偏愛」が
消えてしまった



……………
と題するエッセイがあった。



一昔前なら、
たとえば
若い編集者でも
たとえば
大江健三郎をものすごく愛し
読んで読んで読みまくって
きている人とか、
そういう
ある1つの対象を
「偏愛」してきた人が
けっこういたが、
近頃の若い編集者には
そういうタイプが
いないと、
村上龍さんは言う。




偏愛。


ある対象を
もうベリースペシャルに
愛して愛して
愛し抜くこと…………


熱い熱い熱い「恋」のように
1つの対象を
とことん好きになること。


たとえ世界中の人たちが
敵にまわったとしても、
私だけは
ブレることなく
支持し続けること。




「カンブリア宮殿」という
テレビ番組を
村上龍さんは
髄分と長くやっているが、
その番組で出会う
成功した
ビジネスマン、経営者は
そのほとんどが
「偏愛」することの
できる人だと
村上龍さんは言う。


……………………



まったくの
蛇足となるが、
恥ずかしながら
私は、
尾崎豊を
中島みゆきを
佐野元春を
太宰治を
村上龍を
伊集院静を
…………
若き日、
もう
ずっとずっと
恋するように
「偏愛」してきた。

私は
残念ながら成功者ではないが(笑)、
その偏愛は
何かしらこう
自分が生きていく上での
パワーに
エネルギーに
ビタミンに
ヒントに
なっていた気がする。




ところで、

あなたは
偏愛していますか?

偏愛できますか?


……………………