村上龍「すべての男は消耗品である」のフィナーレ | 近江の物語を君に捧ぐ

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近江を舞台に、近江に生きる人を主人公にした小説をひたすら書き続けている近江人、木村泰崇のブログ。

親愛なる村上龍さんが
34年にわたって
連載されていた
エッセイ
「すべての男は消耗品である」
が昨年、フィナーレを迎えた❗

昨日、
そのフィナーレのエッセイを
集めた最終巻を
読んだ。



おそらく
私は
34年の
村上龍さんの
この連載エッセイの
すべてを
読んでいる。

近頃、
小説においては、
村上龍よりも
最早
完全に
村上春樹の
ファンとなってしまっている
私であるが、
やっぱり
エッセイにおいては
村上龍派である。

それだけに
龍さんの
連載エッセイの
フィナーレは
さびしい限りである。


最終巻のエッセイの中、
気になるものが
幾つかあった。


その1つが
下のタイトルのもの。
             ↓


「今、何も
流行っていない」


一昔前までは
たとえば
ミニスカートであったり
ビートルズであったり
ローリングストーンズであったり
レッド・ツェッペリンであったり
フェデリコ・フェリーニであったり
アメリカンニューシネマであったり
大島渚であったり
寺山修司であったり
アントニオ猪木であったり
スカイラインであったり
シルビアであったり
アルマーニであったり
フォークギターであったり
大きなステレオであったり
ウォークマンであったり
……………
若い世代の間で
流行って
若い世代が
夢中になっていたものは
いろんなジャンルで
たくさんあった。


それが
もう
今、
若い世代が、
若い人、
若者が夢中になっているものは
村上龍さんが
指摘するように
ほとんど皆無である。

スマホぐらい
だろうか?

でも
スマホにしろ、
SNSに夢中になって
ブログなんかをやっているのは、
案外
私を含めた
年寄り世代じゃないかと
いう気がする。
(若者は
せいぜい
LINEかゲームくらいだ)


若者が
夢中になるものがない
……………
特に
若者が夢中になる
アーティスティックなものがない。

流行りが
あったとしても
それは
ものすごく
拡散した
ごく少数派だけの
マニアックなものだ。


村上龍の
「限りなく透明に近いブルー」
村上春樹の
「ノルウェーの森」
100万部以上売れた❗

若者に圧倒的に支持され
小説が100万部以上
売れるなんてこと、
今の日本では
もう絶対に
ありえないことだ‼