金沢的美術感覚 | 石川県議会議員 安居知世 オフィシャルブログ「夢をあきらめない」

金沢的美術感覚


今月の金沢レディースベンチャークラブの例会は、『ギャラリー点』で金沢的美術感覚についてお話を伺って参りました。
嬉しかったことは、金沢21世紀美術館が行っている地元の作品発信事業(と勝手に名づけましたが…)をとても評価していただいたこと。

21世紀美術館では、平成24年5月に「工芸未来派」という少し変わった展示を行っておりました。
これは12名の日本の工芸作家(内6名は石川県の作家である)の作品を取り上げ、これらの作家を世界的に名の通る作家として売り出すとともに、日本の工芸作品の持つ美術的「美」を世界にアピールするための取り組みでありまして。

これらの作家さんは、すでに日本の工芸会で名前の通っている大御所ではなく、これから売り出すぞ(と言っては失礼なのでしょうか…)の作家でありますが、伝統の中に新しい感覚を取り入れた、まさに現代美術と呼ぶに相応しい作品を作り出しており、今後、世界に向けて輪島塗や九谷焼など、日本の工芸を美術品として発信していくことが期待される事業でありました。
しかも、この「工芸未来派」では、金沢市内のギャラリーが自主的にこの展覧会との共同事業を開催し、アートな伝統工芸品を購入できる仕掛けを行っており、まさに美術館が地元の経済活性化に大きく寄与した取り組みでありました。

また地元のギャラリーにも良い刺激と機会を与えてくれていると感じました。


この展示会を行うには、かなり大変な思いをされたことと存じますが、今日のお話の中で「地元の良い作家を育てていく大切さ」の重要性をご説明いただき、あらためて21世紀美術館は大きな役割を担ってくれているのだなと感じました。

ぜひ石川県立美術館にも地元の良い作品をコレクションするだけでなく、発信して売り出すための仕掛けを積極的に行っていただきたいと思うものです。