女性消防団員連絡協議会 | 石川県議会議員 安居知世 オフィシャルブログ「夢をあきらめない」

女性消防団員連絡協議会

先般、石川県女性消防団員連絡協議会研修会に出席して参りました。

陸上自衛隊第14普通科連隊 榎木副連隊長

輪島病院 中村主任看護士

東京防災救急協会 谷口講習指導担当部長

からそれぞれお話を伺いました。



榎木副連隊長のお話を伺うのは三回目。

震災の後、講師としてひっぱりだこのようであります。

中学生、議員、消防団員、と講演する相手にあわせて内容を調整し、相手に必要な情報を与えるお話に、「大変だなぁ」と感心するとともに「自衛隊の活動を理解してもらおう」との意気込みを感じるものでありました。

災害派遣が行われる要件は非代替性のある事案の場合に限るそうで、災害派遣要請は、知事からの要請により行われます。

市・町の場合は知事に要望を申請し、知事から自衛隊に対して要請を行うのだそうで。

日頃からの、県・市・町の連携が大切であるとあらためて考えるものでした。


今回の震災では多くの消防団員が尊い命を救助に捧げて下さいました。
震災地の地元新聞の記事で『消防団員が法被を着て水門を閉めに行き亡くなった。自衛隊や消防隊のような職業隊員でない、一般人である消防団員が命をかけて救助活動を行うことはどうなんだろう。』と言う内容とともに、その消防団員の息子さんは『お父さんは犬死ではない。お父さんは生ききった。僕もお父さんのように生きたい』と答えている記事があったとのことでした。
目頭が熱くなる話で、まわりの女性隊員もハンカチで目を拭っていました。
答えを出すことは難しい、と思いつつ、命の重さと尊さをあらためて感じたしだいです。
そして、彼が成長した時にお父さんの様な素晴らしい人になることを心から祈るものです。



中村看護士からは、東日本大震災と能登地震での災害看護支援に関するお話を伺いました。


災害支援として、NST(栄養サポートチーム)活動を行ったが、NSTの知名度が低いとのこと。

恥ずかしながら、私も知りませんでした・・・。

このようなボランティア活動も、病院の理解がなくではなかなか進まないのではと心配したものの、石川県では比較的取り組みが進んでいるとのことでした。

NSTは、金沢大学付属病院、県立中央病院、恵寿病院、能登総合病院等々、石川県では取り組みが進んでいるとのこと。

また、再来年2月に行われるNSTの全国会議が石川県に決定したとのことでした。

この全国会議では、専門家による発表等が行われるだけでなく、市民講座が開かれるなど、広く県民に理解を深める取り組みが行われるとのことでした。

これを機会に、県内でもNSTの啓発活動に力をいれてはと思うものです。



東京防災救急協会 谷口講習指導担当部長からは、女性消防団員の役割について伺いました。


救援物資に関しても、女性としての視点で考えてあげると助かるとのこと。
女性にはあたりまえのことでも、男性には理解してもらっていない事例の紹介がありまして(インターネットではちょっと紹介できないのですが)やはり、女性の感性が必要だなぁと実感した次第です。
また、「やりたいと思っていることは、いつかかならず出来る。そう信じて怖がらずに提案することの大切さ。」のお話は、志ある女性が必ず一度はぶつかる壁を越えるためのエール。
そんな思いで聞かせていただきました。


その後行われたグループ討議では、活発な意見交換が行われました。


私のグループでは「せっかく女性消防団として集まったのだから、私達として何ができるのか考えたい。」との意見が出まして、3っつの提案をいたしました。

報道にあらわれない不幸。例えばレイプ。

被災地の女性の安心を守るための活動であっても、女性消防団員が被害にあったのでは本末転倒。

個人での活動は危険なので、必ず複数で行動するなどのルールが必要であるとの意見がまとまりました。


救援物資に関しても、女性の視点が大切と言う話がありました。
実際に災害時に100%マニュアルをこなすことは難しいかもしれないけれど、マニュアルをつくることで意識啓発が行われるなら、それも大事。
こんな風に思うのです。
これを機会に枠組みをつくることを前向きに検討して欲しいと思うものです。

最後に。

防災会議等での女性の委員が少ないとのご意見。

ごもっとも。

今後、実態を調査し提言を行っていきたいと、県議会議員として思ったしだいです。

女性の力をもっともっと上手に活かすことができるよう、今後も取り組んで参ります。