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日本の食料自給率と私たちの食卓・20
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そして3番目は、世界全体の食料の問題です。
世界全体で生産される食料というのは、ほぼ横ばいです。それぞれ年によっ
ては豊作の国も不作の国もあるでしょうが、トータルすると、輸出できる食
料の量もほぼ一定だそうです。
現在、主に食料輸出をしているのは【先進国】。そして食料を輸入している
国は、【途上国+韓国+日本】なのだそうです。
ということは、日本人がお金に任せて食料の輸入を増やすと、途上国のどこ
かの国では輸入が途絶えて飢餓で亡くなる人が出てくるということです。
人工の工業製品でしたらすぐに生産を増やすことができますが、自然による
生産物はそうはいきません。
世界全体のバランスが崩れてしまうのです。
私たちは、「世界中の食料が日本に集まる」などと浮かれて食べ散らかして
良いのでしょうか。
(次回をお楽しみに)
《後記》
実は、今日の食料自給率の話しが、小田切先生のお話しの中で最もショック
なことでした。
「食料自給率を上げなくちゃたいへん」などと言っていた自分が、いかに自
分のことしか考えていなかったか、飢餓で亡くなる人の原因の一端を自分が
負っていたのか、と思い、これは多くの方に伝えなければと思いました。
それが、この特集を始めるきっかけです。
何ができるか分かりませんが、自分が「問題」と思ったことを発信していく、
そうして考え続けることが自分には良いのかなと思います。
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