本『踏み切りに消えたナオ』の感想 | 喪われた和音を求めて〜プロデューサー日記〜

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今は直接文章書いておらずですが、同期した投稿のみになります。

喪われた和音を求めて-踏切に消えたナオ

サニーサイドアップの次原悦子社長が書いた『踏み切りに消えたナオ』を読んだ。

次原さんとは、今までに数度お会いしているが、ナオミチさんの事など知る由もない。社員にも内緒にしていたという事だったが、こんな辛い経験を経ていたことにただ驚くばかりだった。

それにしても次原さんは、なんと愛に溢れた人なのだろう。それはお会いする度に思うことだ。

ビジネスマン(ビジネスウーマン?)としても、経営者としても超一流なのは誰もが認めるところだろうが、これまでに単なる利益追求ではなく関わってこられた事業やプロジェクトの話を少しでも聞くにつけ、なんと情に熱く、志の高い人だと感動する。

どうしたら、こんなに志高くいられるのだろうと本当に不思議だが、少しでも近づきたいと思う人だ。

この本は、児童養護施設で出会ったナオミチさんのホストファミリーになってから、お別れするまでの手記なのだが、とにかく真摯な塚原さんの人柄が窺いしれる。

次原さんは、お会いすると自分のことをよく”おせっかいババァ”とおっしゃるが、こんなに愛に溢れた”おせっかい”に心身を注ぎつつ、経営者として結果を出していたなんて信じられない。

何も無かったように投資家向けの会社説明会で話すくだりの描写があるのだが、その時の次原さんを思うにつけ、涙が出そうになる。

常々、”ふんばる姿”を描きたいと言っている僕だが、本物に出会うと自分が抱いていたものがいかに薄っぺらいものかを思い知る。

そして、ナオミチさんという人を通して見える現代社会の一端にも考えさせられるが、次原さんの苦悩とそれを乗り越えようとする姿に、優しさと勇気をもらった。

この本を出すことで、区切りをつけ”完了”させたいという次原さん。

きっとナオミチさんも天国から、この本を書かれた次原さんにあらためて”ありがとう”と言っていると思います。

◇『踏み切りに消えたナオ』次原悦子著 in amazon

(下記は以前、次原さんとランチさせて頂いた時のブログ)

□2010-1006 サニーサイドアップ次原さんとランチ
http://ameblo.jp/yasuhito19751214/entry-10748740888.html