【エッセイ】それ、アタシやねん | ワンダフルワールド

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宇宙系エッセイスト/スターシード/エンパス/チャネラー/50代/KIN167音11青い手赤い地球/3歳年下で舞台監督の夫と息子3人/家族とのワンダフルな日常を綴ります。

最近入会した「スターシードオンラインサロン」で、「アカシックに潜る」という無料の体験会があった。

私はYouTubeを見て、アカシックレコードという言葉は知っている。
上手く説明できないが、ずっと、「自分は、なんか人と違う」と感じていて、それが過去生と関係があるのなら聞いてみたい、と思い、会に参加した。

 

その日、私は緊張していた。
スターシードの人たちとの会話についていけるのか、気になっていたのだ。
しかし、会を企画したあゆみさんは、とても気さくで感じの良い人だった。

当たり前だが、参加した人もみんな素敵な人だった。
いつの間にか、私の心配は吹っ飛んでいた。
柔らかいあゆみさんの声に導かれ、みんなで「宇宙の図書館」の入り口まで進んだ。
そこから、1人で中に入る。
私は受付にいる司書の女性に、名前と生年月日を告げアカシックレコードを受け取った。
幼児の絵本のような四角い本だった。
受付の奥には、ホテルのラウンジみたいなソファーや椅子が置かれている。
私は椅子に腰掛け、本を膝にのせ表紙をめくった。
これまで感じてきた「なんか違う」という感覚と、過去生との関わりについて聞いてみる。

 

本の中は真っ暗だった。
上も下も横も後ろも真っ暗だ。
(これ知ってる・・)
私は以前、「宇宙にいるような体験」をした時のことを思い出した。
「今は、宇宙じゃなくて過去生を見たいんだ」と思うが早いか、目の前に満点の星が現れた。
少しがっかりしたが、私はぼんやりと星を眺めていた。
その時、視線の端に銀色の物体が浮かんでくるのを感じた。
そちらに目をやると、先の尖ったスプーンみたいなものが見える。
目を凝らしてよく見たら、顔だった。
真っ黒で切れ長の目がついている。
私は自分の目と似ている、と感じた。
そこから首がのび、手足が生え、人のような形になった。
彼女の全身は、光沢のある銀色をしていた。
表情を読めないのに、人のようなぬくもりが伝わってくる。
私は、この宇宙人に興味が無いわけではなかったが、もう一度、「過去生との繋がりを知りたい」と意図し眉に力を入れた。
ふと、耳の後ろから女の声が聞こえてきた。
「それ、アタシやねん」
振り返ると、さっきの宇宙人がいる。
目だけの顔から、申し訳なさそうな感じが伝わってくる。
私は宇宙人が大阪弁を話したことに驚き、目を丸くした。

 

幼いころ、私は両親や周りの大人から、「いらんこと言いな」とか「目つきが悪い」とか「いちびり」とか「しにくい子や」とか「神経質」などと言われていた。
自分では面白い、と思ってやったことが受け入れられず、「ふざけるな」と叱られたり、叩かれたりした。
怒られないように周りを気にしていると、「目つきが悪い」と注意された。
小学校では授業中、先生から廊下に立たされたり、チョークや黒板消しを投げられることがあった。
同級生から仲間外れにされたり、学級会の議題になって、「私のどこが悪いのか」をクラスで順番に発表されることもあった。
もちろん、嫌なことばかりではない。
ほめられることも、ふざけて笑ったり、いたずらしたり、時間を忘れて走り回ったこともある。
だけど、「何であんなことされたのだろう」と首をかしげるような思い出の方が多い。
しだいに私は、人からどう見られているのか、が気になって、みんなと同じように振る舞うようになった。
その時の心の傷が、大人になった今でも「生きづらさ」として残っているのかも知れない。

 

一瞬で、私は全てを悟った。

 

あの宇宙人は私だ。
今までのことは、私が地球に来る前に、全て「アタシ」が決めてきたのだ。
目の前に、「辛い体験をした時のちーちゃん」がいっぱい出てきた。
私は、その子たちを抱きしめた。
みんなで泣きながら笑った。
銀色のアタシが、そばで心配そうな様子で立っている。
私は彼女の手を引き、輪の中に入れた。
彼女を、「銀色のちーちゃん」と呼ぶことにした。