今日の師匠宅の茶稽古(表千家の貴人点) | 茶の湯放浪記

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田舎に住む、普通のサラリーマン茶人のおろかな日々を綴っています。
ご一笑頂ければ幸いです。
筆者は坊主頭ですが毛髪の事情によるもので、寺とは関係ありません。

今日は、私は組合点(くみあわせだて)、Nさんは茶筅飾(ちゃせんかざり)、Kさんは台飾(だいかざり)の稽古をつけてもろてん。


「組合点て、何をするんでしたっけ❓」

私は、いつもこんなん。

習事・飾物十三箇条の内やし、免状をもろてるんやから、出来なアカンねんけど^ ^


ちなみに似たような点前に仕組点(しくみだて)と言うのもあるんや。


それでKさんには台飾やのうて、仕組点をやって欲しいなあ、なんて言うてたら、貴人点(きじんだて)の話になってん。


どちらも天目台を使うけど、台飾と貴人点は何が違うかと言うと、台飾は濃茶を点てるのに対し、貴人点は薄茶を天目台を使って貴人に出す作法なんや。


師匠は貴人点が嫌いで教えたことはないんやって。

何でかと言うと、正客である貴人と、次客との差がありすぎるから、やて。

「ヤスダさん、貴人点やったことあるんですか❓」

「ええ、官休庵のO先生門下やった頃に」

「それは、濃茶でしたか❓薄茶でしたか❓」

「憶えてませんねえ^ ^」

(だって今から30年くらい前やで)


「ホナ、Kさんの薄茶は貴人点でやってみましょか❓表千家にも(薄茶の)貴人点がある事を知ってもらわなアカンし^ ^」


貴人点は相伝(許しもの)やないから、どんなんか、ちょっとだけ、ここに書いてもエエやろ。

①まず棚に替茶器を飾る。

②切手盆に茶巾・茶筅・茶杓を仕組んで天目台に載せた茶碗と薄茶器を載せて持ち出し、棚正面に座る。建水を取りに戻る。

切手盆は、こんなん。



③替茶碗に茶巾を仕組んで右手に持ち、左手には蓋置と柄杓を仕組んだ建水を持って、棚正面に座る。

④常の様に蓋置と柄杓を出す。

⑤切手盆から天目台ごと茶碗を取り膝前に置く。

⑥切手盆から薄茶器を取り、浄めて天目台があった場所に置く。

⑦茶碗から茶杓を出して浄めて薄茶器の上に置く茶碗から茶筅を出して薄茶器の右横に置く。

茶碗から茶巾を出して茶筅の右横に置く。

この茶巾は茶碗を拭くのには使わない。茶筅の座布団みたいなモンである。

⑧茶碗に湯を入れて天目台に茶碗を載せたままで一回目のお湯を入れて茶碗を取り出して「塵すすぎ」をして、お湯を捨てる。

二回目の湯を入れて茶筅とうじをして、茶碗を取り出して茶碗を温めて、湯を建水に捨てる。

替茶碗に仕組んだ茶巾で四回に分けて茶碗の外周を拭き、大大中中小と茶碗の底を拭く。

⑨お茶が点ったら、天目台ごと正客に出す。

以下略


台飾や台天目点との違いが面白いなあ。

あ、そう言えば、もうすぐ利休忌やね。

利休忌前後の稽古では、床の間に利休さんの肖像画や遺偈(ゆいげ)や利休百首のお軸を飾って供茶(お茶とう)を備えるなあ。


その時にも天目台を使って点前するやん。

結構、天目台を使う事ってあるんやなあ。

ほんで、また頭の中がゴチャゴチャになるんや。

いっぺん、ちゃんと整理せなアカンなあ。

まあ、そのうちやろう。

(せーへん、せーへん)

では、また。