外食コンサル事件簿〜10〜「飲食店で生き残る為の必須事項〜実例2業態を紹介?!!」 | 飲食店で成功と失敗を経験した虎 安田久のブログ by Ameba

外食コンサル事件簿〜10〜「飲食店で生き残る為の必須事項〜実例2業態を紹介?!!」

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近年、飲食店の生き残り競争は激しく、他店との差別化を明確に打ち出している店が多くあります。

 その中でも、どの客層をターゲットにするのかで、メニュー、デザイン、オペレーションなど、さまざまなことが違ってきます。

 私は8年前ほどから、団塊世代をターゲットにした店づくりをしてきました。


日本の総人口は減っていってます。

高齢者が増え、若者が激減しています。

若い人をターゲットにしていく居酒屋業態は、今後競争がますます激しくなり、よっぽど特徴がなければ生き残れません。

若い人は団塊世代に比べて、お酒もあまり飲まなくなっているというデータもあります。

 10年前から、各地を講演会でまわっているうちに、「地方の若者が村から消えた……」という悲痛な叫びを、各地で耳にしました。

私は全国をまわってるうちに、日本は高齢化社会に突入してることを、肌で感じてました。

 そういったことから、団塊世代をメインターゲットにした店づくりを始めました。

そして生まれたのが"郷土料理店"です。

郷土料理店が居酒屋に変わって、主力になると思っていました。

 プロデュースした、銀座の秋田郷土料理『ハタハタ屋敷』も、40歳~60歳の男性がメインターゲットです。

 この年齢層が食べたい料理と、お酒に絞ったメニュー作りにこだわりました。


予想通り、団塊世代のお客様がとても多く、お酒をガンガン飲みます。『ハタハタ屋敷』のABCデータを分析すると、日本酒がかなり出ています。

明らかに今までの店と違うデータになってます。

 前置きが長くなってしまいましたが、団塊世代をメインターゲットにした郷土料理店は、私が一番得意とする分野です。

会社経営をしている時は、自分のやりたい店、得意分野の店を作っていました。

 外食する時も、競合店舗に行くことが多かったので、若い世代をターゲットにした店にはあまり行ったことがありません。

しかし、コンサルタント業がメインの仕事となった今は、ありとあらゆる業種の飲食店の知識やデータを知っておく必要があります。

 郷土料理店はもちろん、居酒屋、ファミレス……なるべく幅広く色んな店に行くようにしています。

そんな中でも、最近行って勉強になった店は……。

 一つは、今、もっとも旬で、あらゆる外食メディアで引っ張りだこの、東証1部上場のAPカンパニー米ちゃんの『塚田農場』です。
http://www.apcompany.jp/

 今さら遅くないですか!? と突っ込まれそうですが、先日、初めてお邪魔し
ました。

勢いがあり、「すごいよ!」との噂はかなり前から聞いていましたが、その噂通りでした。

 メニューバランスはさすがでした。

某企業の社長が会議で、「APカンパニーみたいなメニューを作れ!」と指示したほど、魅力的なメニューが数多くあります。

食材に関しても、生産者が明確なので、お客様はとても安心できますね。

 また、テレビで見たように、"じどっこのもも焼き"の最後に残る油で、ガーリックライスを作ったり、帰りの際に、こだわりの逸品のおみやげがあったり……他店との明確な差別化ができていて、とても勉強になりました。

 もう一件は、元レインズ西山社長がやってた『土間土間』です。

 こちらはもう老舗で、皆さん行ったことがあると思いますが、恥ずかしながら、こちらも初めて行きました(苦笑)。
http://www.doma-doma.com/

 メニューの見せ方やスタッフサービスはすばらしい。

居酒屋の中では、ダントツにクオリティが高いですね。

若い人達で満席で、とても活気がありました。


常に商品の入れ替えをして、お客様に新しい商品を提供していることが、長く快進撃が続く要因ですね。

 二つの業態は、それぞれターゲットがはっきりしてることも特徴です。

 ターゲットに合ったメニュー内容、サービス、デザイン……"ありきたり"の店ではなく、どのようにして他店との差別化をはかり、店の個性を出すのか!?

 今後、生き残るためには、"必須"条件ですね。