マネーの虎の回答 | 飲食店で成功と失敗を経験した虎 安田久のブログ by Ameba

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餃子の王将に見る中華料理の可能性



HN=シルビア
ご職業 飲食店従業員



近頃餃子の王将や日高やなどのロープライス業態が注目を浴び、増収増益を続けておりますが、安田社長独自の観点からですとどのように映るのでしょうか?

また、共通項として餃子を売りにしたお店が多いと思うのですが、中華自体のポテンシャルはいかかがですか?



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ほんとにすごいよね~。

少し売上を分けてもらいたいぐらいだよ(笑)

ちょっと勘違いしていたら困るから先に伝えておくけど、王将さんにしろ、日高さんにしろ、幸楽苑さんにしろ、ただ圧倒的に安いから売れているわけではないということ。

安いだけで言ったら吉野家さんとかすき家さんとかもっと他にもあるし、意外にどの店も何だかんだセットにしたら1000円近くしちゃうの考えると、「安さ」だけが要因じゃないのは明白だよね。

君が言うように「家庭中華」というカテゴリがいかに強いか、また、国民食と言っても過言ではない日本人の餃子人気がどれだけ高いかという点は合っているとは思うよ。

でも、それだけじゃロープライス競争を勝ち残ってはいけないんだよ。

牛丼業界が各社思い切った値下げをしたことで、結果的にパイの食い潰し合いになったというのはタイムリーな話しだし、数年前マックが100円シリーズ出した時に苦戦したことも飲食業界では有名な話だよね。

つまり、これだけ何もかもが成熟した飲食業界という市場の中で、お客様の目もかなりシビアになってきている。

お客様の間でも、「安かろうまずかろう」、「安かろう安全じゃなかろう」という基準ができてきているから、これからはまさに「安かろう美味かろう」、「安かろう安心だろう」と思わせるような取り組み、店舗運営をしていかなければ生き残ってはいけないと思うよ。

時代は間違いなくロープライスの傾向になってるのは間違いないし、各社客単価を上げることより、収益を減らさずに客単価を下げる努力を一生懸命してるよ。

俺の周りで言えば、井戸ちゃんが「リーズナブルでお腹一杯」をコンセプトにけんを郊外に仕掛け大当たりしてるし、米ちゃんも自社養鶏場や築地の中卸と組んでどんどん面白い業態を開発してる。

こういう流れを見れば低価格業態のレベルの底上げがされることは間違いないし、参入障壁も絶対上がる。

もはや、「安さ」だけではキラーコンテンツにはなり得ない時代がもうそこまで来ている。

これからは「こんなに美味しいのにこの値段?!」、「ちゃんと国産の食材使ってるんだ~」とか、「もっと払ってでもまた来たいな」とお客様に思わせなきゃ、厳しい生き残り競争には勝ち残っていけないよ。

君も普段そんな視点を持っていると、各社のいろんな思惑や意図が見えて面白くなってくると思うよ。

いやー、全然他人事じゃないけど、大変な時代になったもんだよ(笑)



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