2025年9月 北沢峠からアサヨ峰・高嶺を縦走してきました。
【1日目】
(北沢峠~早川尾根小屋)
06:41 北沢峠 スタート
06:50 長衛小屋
09:36 栗沢山 [休憩 9分]
11:09 アサヨ峰 [休憩 1時間6分]
14:21 早川尾根小屋 泊
歩行距離 5.9km
毎日アルペン号で戸台パークに到着した時には、既にチケット売り場に長蛇の列ができていました。マイカーで来ている人です。ようやくチケットを買っても、今度はバス乗車の行列に並びます。しかし次々にバスがやってきて、どんどん行列は短くなっていきました。
北沢峠も大混雑でしたが、右へ左へまっすぐへ。だんだん人も減ってきました。
道端でおにぎりを食べ終わって、そろそろ出発します。
広河原方面に林道を少し下ると、すぐに仙水峠への分岐があります。
分岐から坂を下るとすぐに長衛小屋のテント場があり、その先に小屋があります。
小屋の先の橋を渡ると、仙水峠と栗沢山との分岐があり、そこからすぐに急登が始まります。北沢峠で鳴っていた雷は聞こえなくなった代わりに雨粒が落ちてきて、20分程登ったあたりで本降りになってしまいました。
1時間程登ったところで尾根に出ました。
緩急を繰り返しながら登っていくとだんだん岩が目立つようになってきました。
岩や木を伝って登ると時折辺りが開けますが、ガスって展望ゼロです。
長衛小屋から2時間20分、ハイマツ帯に出ましたが、やはり展望ゼロです。
坂は緩やかになり小さな森を入ったり抜けたりしていきます。
ハイマツの向こうに岩山が見えてきました。
岩山の先も岩稜帯が続いています。
山頂標柱のようなものが見えてきました。
栗沢山(2714m)山頂に到着しました。長衛小屋から2時間45分、だいぶ時間がかかってしまいました。
雨は止みましたが展望もないので、パンをかじって少し休憩して出発します。
緩やかにアップダウンしながらアサヨ峰を目指します。
ハイマツ帯と岩稜帯を繰り返します。
50分程行くと時折ガスが晴れたりすようになってきて、少し行くとクサリ場がありました。
クサリ場を越えると急速に天気が回復してきました。
向こうに山頂標柱と人影が見えました。
アサヨ峰(2799m)に到着です。強い日差しが出て、もう雨の心配はありません。
明日行く高嶺方面。
北岳がうっすら見えました。下には広河原が見えます。
地蔵岳のオベリスクが見えました。
着ていたカッパも脱いで更なる天気回復を待ちます。
山頂にいる人たちが、「鳳凰三山が見えた」「北岳が見えた」と、雲の流れで刻々と変化する景色を報告し合い、右を見たり左を見たり忙しくしていましたが、スッキリ見えるようにはなりませんでした。
栗沢山の山頂標柱とそこまでの稜線が見えました。甲斐駒ヶ岳は全くダメです。
1時間以上ものんびりしたので、そろそろ今日の宿に向かいます。
傾斜した岩も乾いているので、すっかり歩きやすくなりました。
振り返るとアサヨ峰の山頂がよく見えます。
まただいぶ雲がかかってきた北岳や鳳凰三山を見ながら、気持ちのいい稜線を歩いてきます。
鳳凰方面は左右でくっきり景色が分かれています。
稜線のハイマツ帯を50分程歩くと、岩場にロープがついていました。
ロープの先も激下りが続きます。
時折ある登りがアクセントになっていい感じです。
森の中の稜線を30分程歩いていくと周囲が開けました。アサヨ峰では見えなかった甲斐駒ヶ岳も見えてきました。
鳳凰三山の方は相変わらずです。
甲斐駒ヶ岳もう少しなんですが。
20分程でまた森に入りました。
森を出たり入ったりしながら稜線を行きます。意外とアップダウンがあります。
長い下りをダラダラ下っていきます。
あまりアップダウンのない道になりました。
また緩やかな登りになりました。
3分程登った所に、早川尾根の頭という手作り看板がありました。
早川尾根の頭からはずっと下りです。
下に建物が見えてきました。
早川尾根小屋に到着しました。
小さな小屋は今日は小屋泊2人、テン泊1人だそうで、小屋の前のどこでもいいし、右の森の中に2張くらいスペースがあるので、静かなところが良ければそちらへ、とのこと。水場やトイレから遠くなるし、小屋から見える所の方が安心なので、この広場にテントを設営します。
テントの左下にトイレがあり、初めは匂いが気になりましたが、風向きが変わったようです。向こうの冬期小屋の下に水場があります。
水を汲みに行きます。
そのまま飲める不純物のない水でした。
ビールを買いに行ったら4本しかない、とのこと。小屋番の方が自分で担ぎ上げているそうです。3本購入してソロ宴会開始です。今回も小さいテーブルが大活躍です。この後空き缶を捨てに小屋に行ったら、まだ1本残っていました。ここで飲んでいきなよ、と言われ、小屋泊の方の話の輪に加わって、のんびり1本飲んでからテントに戻りました。
【2日目】
(早川尾根小屋~広河原)
06:15 早川尾根小屋 スタート
06:41 広河原峠 [滞在 2分]
07:42 赤薙沢の頭 [休憩 14分]
08:09 白鳳峠 [休憩 13分]
09:30 高嶺 [休憩 20分]
09:55 高嶺東ピーク [滞在 6分]
10:11 高嶺 [滞在 2分]
10:52 白鳳峠 [休憩 8分]
11:30 樹林帯上 [休憩 8分]
13:05 白鳳峠入口
13:19 広河原 ゴール
歩行距離 7.2km
昨夜は雨も降らず風もなく、よく寝られました。
テントを撤収して小屋の管理人さんに声をかけて出発です。小屋のすぐ先の道の左上にテントが張れるスペースが2ヶ所あります。
早川尾根小屋からは多少アップダウンはあるものの、ほぼ緩やかな下りです。
スタートから20分程で登りになります。
ピークを過ぎると急な下りになります。
下った先が広河原峠です。
広河原峠は北側が開けていて、八ヶ岳が良く見えました。
広河原峠の先は尾根をまっすぐ登ります。
3分程登ると石が多くなってきました。
石の差から少し上ると森を抜けました。振り返ると甲斐駒ヶ岳が顔を出していました。
少し上ると更に眺めが良くなりました。北岳・小太郎山・仙丈ケ岳。
仙丈ケ岳からアサヨ峰。
甲斐駒ヶ岳。右奥に八ヶ岳。蓼科山の方までよく見えます。
15分くらいでまた森に入りました。
大きな岩を乗り越えながら登っていきます。
森に入って10分程登りましたが、まだ森の中の登りが続きます。
道が崩落している箇所があります。ロープが張っていあって新しい道が作ってあるので、迷わず歩けます。崩落箇所からは北杜市の見下ろせました。
上には地蔵岳のオベリスクがだいぶ近くに見えました。
まだまだ登りが続きます。
広河原峠から1時間近く登って森を抜けました。北岳の後ろに間ノ岳も見えます。
岩場を登っていきます。
赤薙沢ノ頭に出ました。スタートから1時間半、眺めがいいので、ここで休憩することにします。高嶺の左にオベリスクが見えます。
奥秩父の山が見えます。頭一つ出ているのは五丈岩のある金峰山のようです。
八ヶ岳・蓼科山。
仙丈ケ岳。
もやっていた下界がはっきり見えるようになってきました。
赤薙沢ノ頭のすぐ先で森に入り下っていきます。
下りストレートの先に白鳳峠が見えます。
白鳳峠に下りてきました。ここは展望はありません。後で高嶺から戻って、ここから広河原方面に下ります。
白鳳峠の先もストレートの坂が続きます。
3分程登ると森を抜けハイマツ帯になりました。
ハイマツ帯の少し先で岩の斜面になります。
岩とハイマツを繰り返しながら登っていくと岩場になります。
20分程岩場を登ると傾斜が緩やかになり、すぐそこに高嶺が見えました。右のピークです。
高嶺(2779m)に到着しました。
北岳・間ノ岳・農鳥岳が見えます。
地蔵岳のオベリスクの先端が見えます。アカヌケ沢の頭から観音・薬師。
薬師岳の向こうに富士山が見えました。
野呂川をはさんで北岳。
北岳から仙丈ケ岳。
仙丈ケ岳から甲斐駒ヶ岳。
八ヶ岳。
すぐ先のピークからなら鳳凰三山の全容が見えそうなので、行ってみます。
一旦下って登り返して高嶺の東のピークに出ると、地蔵岳がすぐそこに見えました。アカヌケ沢の頭から観音・薬師への稜線もくっきりです。
間ノ岳と農鳥岳の間から頭をのぞかせているのは塩見岳のようです。農鳥岳の左後ろは笹山の方でしょうか。
高嶺の左に北岳、右に仙丈ケ岳。
高嶺に戻って、これから下山です。
下に見える白鳳峠へ急坂を下っていきます。
甲斐駒にだいぶ雲が迫ってきていました。
八ヶ岳と蓼科山の間にも雲が横たわっています。
ガレ場を下ります。
ガレ場とハイマツを繰り返して下りていきます。
白鳳峠に下りてきました。少し休憩して広河原方面に下ります。
白鳳峠から森の中を下り、1分程でガレ場に出ました。
右後ろの方にはさっき下ってきたガレ場が見えました。
北岳を正面に見ながら下っていきます。
強い日差しを浴びながら20分程ガレ場を下ると森に入りました。森に入ってすぐの丸太は後から来る学生たちに譲って、少し下の傾斜の緩い所で休憩です。
8分程休憩して谷底を下ります。
谷がだいぶ下の方になりました。
休憩後20分程のところにハシゴがありました。
ハシゴが連続します。
下ってきたハシゴを見上げます。
3ヶ所のハシゴをクリアすると、今度はロープです。
更にクサリ場。岩に打ち込んだ階段の方を下ります。バラエティに富んでいて、疲労がなければ楽しいと感じられると思うのですが。
クサリ場からすぐに橋がありました。
倒木が連続していました。
九十九折の坂を下ります。長い急坂が続き、だいぶ疲れてきたので、途中で8分程休んで更に下っていきます。
金網が設置されていました。
金網に沿って下ると、林道の白鳳峠入口に出ました。金網は落石防止ネットでした。
ここから先は舗装された林道歩きです。
向こうには崩落して土がむき出しになっている所がありました。
白鳳峠入口から10分程歩くと、北岳へ行く吊り橋がありました。ゴールはもうすぐです。
広河原のゲートが見えてきました。
広河原に到着、ゴールです。まずはインフォメーションセンターでバスのチケットを買って、自販機で炭酸飲料をと、勇んで行ってみるとほとんどの飲料が売り切れで、麦茶を飲みながらバスを待ちました。
今回は初日は途中まで雨で全く展望がありませんでしたが、そのおかげで暑くもなく熱中症にならずに済みました。2日目は終始展望に恵まれ、高嶺の大展望を楽しむことができました。北沢峠と広河原を結ぶバスが再開したら仙丈から北岳を回って、向こうから高嶺を見てみたいと思いました。