子供の頃、普通を夢見ていた私は気付けば普通が分からなくなっていた。
人は私が思う退屈な毎日を平凡と呼ぶのだろう。
幼少期には家庭環境に恵まれず
少女の頃には普通を夢見て過ごし
少女Cとなった私の周りには少女を食い物する悪い大人が群がった。
好き好んでNiceバディーと言われるスタイルに恵まれて生まれた訳ではなかったが
そのNiceバディーが少女が生き延びていく上で唯一の武器となった。
6畳の畳の上に積んだ札束を18歳の少女Cにはどう使うかしか考え付かなかった。
【お金は人を呼ぶ】
そう知った少女Cはお金を使うことで寂しさを紛らわしたが
それでは満たされない何かを成人して程なくして知る。
その時望んだものは特に大きなものではなかった。
優しい夫に可愛い子供と庭付きの一軒家に犬。
所謂【平凡】な家庭を築くことだった。
そんな簡単なことも私には叶うどころかその後も難しい人生となった。
酒・男・金... シングルでの子育てと
それでも何とか子育ても叶わぬ恋愛も卒業し後は自分の人生を謳歌するだけだった。
しかし子供を早くに産んだ私の周囲はまだ子育てが終わらない。
遊ぶ相手が限られたのだ。
(こんなはずじゃなかった)
それでも金を求めまた若い頃と同じく体を武器に金で寂しさを埋めていた。
そんなときまたしても人生の転機が訪れ
波乱な再婚生活をスタートさせた。
波乱も過ぎると何とも退屈な日々。
退屈な夫。
しかし夫は普通ではない。
こんな経歴の女を妻に娶った。
経歴のみならず私はワガママで浪費家で感情の起伏が激しくて気分屋で更年期で過去のNiceバディーも消え去って...
そんな今の私には夫は十分過ぎる程。
少し前から私に何かが降臨した。
【プラン50】
後一年ちょっとで50になる。
それまでに【なりたい自分になる】
ジャパニーズ・ブルースが届いた。