それは1996年の雨の降る深夜の出来事だった。
赤ん坊を再び寝かしつけた八子は寝不足で疲れていた。
なんと、窓の外には5歳位の男の子と3歳位の男の子が手を繋いで立っていた。
八子はすぐさま窓を開け声をかけた。
「こんな時間にどうしたの?オウチはどこ?!」
しかし二人の子供は話さない。
よく見ると5歳位の男の子の顔には沢山のアザのようなものがあった。
3歳位の男の子はうつ向いたまま…。
八子は続けた。
「ママは?ママは何処にいるの?!」と。
すると、5歳位の男の子が答えた。
「ママはお前だよ」と。
そしてそのまま一瞬にして二人の子供は遠くに消え去った。
八子はその後、仏壇に車のオモチャ2台とお菓子をお供えし、娘が物心ついた頃にお兄ちゃんが2人いたことを伝え、一緒に手を合わせるようになった。
顔がアザだらけだった5歳位の子供は妊娠5ヶ月だった。
八子の十代の人生はしょうがない事だらけだった。
15歳で父が新な家族と夜逃げをしてしまったからね。
兄もまだ16歳だった。
今でも一体どうすれば良かったのか、私の何がいけなかったのか、考えても答えが出ないままだ。
しかし、この【罪】は一生消えないと思っている。