タイトルには②巻を読み終わったと記載したのですが、

実際には数日前に、ようやく③巻まで読み終わりました。

今回はルドルフ・シュタイナーの

「危機の時代の人智学②」の簡単な概要を書かせていただきます。

 

 

今回もRシュタイナーが、別の著書で解説している用語などが登場します。

これらの用語に関して学んでおいた方が、

人智学の内容を理解しやすいと思いますので

先に別の著書に関して少しだけ簡単にまとめさせていただきます。

(僕の感想や感覚も含まれていますので、他の方の見解は異なるかもしれません。)

 

最初に、

 

●神智学

●いかにして超感覚的世界(高次)の認識を獲得するか

●アカシャ年代記

 

という三冊のRシュタイナーの著書があるのですが、

この三冊の内容の要点が「神秘学概論」という著書にまとまっています。

 

 

神秘学概論を読めばRシュタイナーの別の著書の用語などが、

ある程度理解しやすくなるのではないかなと思います。

ただし、上記の三冊にはそれぞれのジャンルの解説が詳細に記述されていますし

神秘学概論には、他の三冊には無い内容の記述もされていますので

より深く理解したい方は全て読まれるのがいいかなと思います。

 

今回の人智学②に関しては、

神秘学概論と神智学の二冊を読んでおくと理解しやすいと思います。

特に「意識魂」という用語が何度か登場します。

 

危機の時代の人智学②は

1918年10~11月のRシュタイナーの講演の内容が文面になったものになります。

*参考までに第一次世界大戦が1914年7月~1918年11月です。

出だしの一文を少し抜粋します。

 

先週おこなった考察(10月13日ドルナハ)と結びつけて、

今日から三日間、色々と重要な歴史問題を取り上げてみようと思います。

近世史上の発展を支配する諸衝動を掘り下げるというこれまでの試みと結びつけて、

近世史上の様々な転換点に光を当てて、

現代人の魂が今どのような時代状況の下に立っているのかを明らかにしたいのです。

その場合、人類の魂、特に自我の進化を、神的、霊的なものとの関連の下に

考察するつもりです。.....

 

ネット販売の本の紹介文が ↓

 

人類の進化にとって何が本当の現実なのか。

歴史通念の背後に潜む真理を霊学的な観点から捉える。

国家(政治)・宗教・芸術の各衝動の顕著なありようを考察する。

危機はそこまで迫っている。

シュタイナーはまさしく100年後を見据えて警告を発するのであった…。

 

このようになっていて、

②巻の内容が戦争という出来事に関連する部分もあります。

 

①巻はキリストに関する内容が主で現代とは遠い時代の内容でしたが、

②巻は近代史の出来事などが幾つか挙げられていて、

歴史的な出来事の表面や、その外的な事実だけを見るのではなく

出来事が

人々の精神・内面に与える変化や影響を読み取り、考察しましょうという内容です。

例えば文明の機械化が人々の精神に与える変化、

機械化に伴い労働者と経営者が区別されていきブルジョワが発生すること、

などです。

Rシュタイナーは、

自分の利益のことしか考えていない人達には、霊的な考えが欠けているため

その発展は行き詰まり

今後、社会問題が解決策の無い袋小路に陥っていくであろうことを提言しています。

 

*神智学の方に、精神的・内面的な感覚や性質など(アストラル体と呼ぶ)は

 物質的・肉体的な特徴と同じように遺伝すると説明があります。

 このことを踏まえて人智学を読んでみるといいのではないかと思います。

 

同じような捉え方で、

個人的な人生の出会いやイベントなどにおいても、

表面的・外的な要素だけではなく、

精神的・内面的な変化や影響を読み取るという説明が具体例を挙げてされています。

 

*自身の人生を考察してみた時に、

 あの時期の仕事は特にキツかったけど、

 耐えてやりきった時に新たに学べたことがあった。などあると思います。

 

Rシュタイナー自身の人生にも触れられています。

自身の主張や著書などへ同調も批判もあった話や、

自身の生徒の中に、

妨害のために反対派から派遣された人物がいた話などが挙げられています。

 

著書の後半はキリスト教に関して触れられています。

長い歴史の経過の中でキリスト教の解釈の違いなどが分かれていき

同じキリスト教でも思想が異なるという解説が

具体的な歴史の出来事などを挙げて詳細にされています。

おおまかに説明すると、キリスト族・教会族・ロッジ族があり

キリスト族は「キリストは霊である」、

教会族は「キリストは王である」、

ロッジ族は「キリストは教師である」という立場だと説明されています。

(細かくは1500年近く前の民族や派閥のことなども記述されています。)

年月をかけて思想が社会に浸透していくことによって

社会制度などに反映されていったとされています。

例えば王に従うという思想が、信仰も含めて精神に浸透していくことで

上の立場の人間には従うという社会になっていくというような説明がされています。

この辺りが、

著書前半の歴史的徴候が人々の内面に影響を与えるという話にも繋がってきます。

 

簡単ですが②巻はこのような内容でした。

購入検討されている方の参考になれば幸いです。

 

どうもありがとうございました。

 

*以前も記載させていただいた内容なのですが、

 かなり前だったと思うので改めて記載させていただきます。

 僕はスマホを持っていないので、

 丸っと1~2日程ログインしない時もあります。

 返信や反応など遅くなってしまうこともありますが、御了承ください。

 よろしくお願いします。