わたしの両隣の人は断れません。

私は人についてあーだこーだ書くことはあまりないのですが、なんか急に書いてみたくなりました。

ある日の夕方、職場での出来事。

定時間際に電話がかかってきました。定時ですから、従業員皆が帰ろうとしています。私の左隣の部長のJが電話に出て、なんだかんだやりとりをして電話が済むと、「i君、この書類、帰りながらでいいから届けきて」と頼み事をしています。i君は表情を変えることなく二つ返事で、その書類を持って帰る支度をしています。

自分も「お疲れさまでした お先に失礼します」と言い席を離れます。i君と一緒に階段を降りると、i君は一言だけ愚痴って、気持ちを切り替えて帰っていきました。


かなり前になりますが、忘れられない出来事があります。

私は午前中の作業が終わり、早めの昼休憩をとっていましたら電話がありました。私の右隣の人(Eさん、嘱託社員で当時60代後半)からです。客先に届けて欲しい品物がある、事務員に納品書を作らせておくから、それも一緒に午後に持っていって、と言う頼み事でした。私はあまりにも急過ぎて不自然に思い、詳しく聞くと、客から薬品の注文があった。客は来週で構わないと言うが、自分は来週忙しくなるから今日持って行くと返答した。しかし、考えてみたら午後には別の仕事があった。だから、代わりに行って欲しいという....

なんと身勝手な人だろうと私は思いました。


Eさんは私の都合を確認もせずに(←これ重要ポイント)私に行かせるつもりだったのです。このような【客の注文第一優先】とでもいうような思考パターンは昔から長く続いているようです。


私は午後は空いていましたから、事務所に戻り、品物を届けましたが、客先からはあまりの早さに驚かれ、恐縮されてしまいました。『Eさんには午前中に頼んだばかりなんですよ.....それなのにこんなに早く〜...来週でいいと言ったのに〜...』

その取引先とは慣れっこい関係で、そんなに気を使わなくてもよい関係でした。


過去の出来事はもっともっと出てきますが、これくらいにしておきます。


私は、部長のJもEさんも断られた経験はないのだろうか?と思ってしまいます。長く勤めていたら、ビジネスの中で断られる経験をしてきているはずです。断られた経験があれば、断ってもよいと学べるはずです。

Eさんは客の注文であればどんな事も引き受けます。会社の利益につながり、さらには自身の成績につながるから。ところが、受けるだけ受けて、キャパシティオーバーになった分を、私だけでなくパートの女性にまで、こっちの都合を考えることなく押し付けてくるのです。


まとめます。

断れないというのを性格という内因からみることも出来ますが、それはちょっとおいておくことにします。

《お互いに都合というものがある》と考えられないままだと、その本人はもちろん周囲の人まで余計な苦労を背負い込むことになります。


私は断ることが出来ます。或いは、妥協点をみつけることが出来ます。

私なりの幸せ。



             おしまい