最近、我が家のPS2もネットに繋がらないタイプだし、HDDもない初期型だし、最近PS2の中古相場が上がっていると聞いて、何とかエミュレーターでごまかせないかと思っていました。
私が試したPS2エミュは、PCSX2というやつで、PS1のエミュでは好評だったチームが開発したのだそうです。
いつもエミュレーターで問題になるのが、ゲーム機のBIOSですが、そこいらへんにたくさん転がっているようです。
動作確認をしたPCは、Core i5 3450@3.1Ghzでメモリは16GB、グラフィックカードは安いNVIDIA GT430です。V-RAMが1GBあるタイプです。
他のハードウェアでは、ELECOMのPS用ゲームパッドアダプターを使って、PS1のデュアルショック1と、PS2のデュアルショック2を使っています。
まずはグラフィックの見た目ですが、エミュ内部では640x448で処理しているようなので、どうしても荒く感じます。
音はわりかし本物っぽく、車のゲームでトンネルに入るとちゃんとエコーがかかります。
ここでテストに使ったゲームはグランツーリスモ4です。3Dグラフィックも、CPUの負荷も高いだろうし、PS2時代の後期の作品だし、私自身も2本しかPS2のゲームを持っていないので、仕方ないところではあります。
まずはうれしくない点ですが、グランツーリスモ4には、525pと1080iの出力があるのですが、完全には動作しませんでした、525pの方は自分がゲームを操作する時に、画面が虹色になってしまいますが、AIに操作させるとちゃんと動きます。
しかしながら、PCのエミュなので、525pがあってもなくとも見た目は変わりません、1080iの方は、エミュの画面をはみ出してしまうので遊べないことが分かりました。
次に画面の大きさですが、内部は先ほどの通り640x448ですが、1457x846にして遊んでいます。
次にうれしくない点その2ですが、自分で操作するモードの中で、海岸線を走る「カリブ」というコースがあるのですが、グラフィックの負荷も、CPUの負荷も高くないのに紙芝居のようになります。
意外に思ったのは、3Dのレース画面表示の時に、CPU負荷がMAXで92%位(夜の香港コースの看板ですよ)で、いつもは60%位です。Core i7なら楽勝でしょう。
グラフィックカードの負荷も見てみましたが、GPUが最高で92%位まであがります。通常は70%位でした。
後はうれしい機能ですが、PSのゲームパッドL2を押すとTURBOモードになり、グラフィックも内部処理の時間も2倍の速さで進みます。
その他、PS2のデュアルショック2のアナログ操作についてもサポートされていますので、車ゲームのアクセルのような微妙な操作にも反応します。
最終的には、PS2のハードはまだまだ必要(PS3を買えるならそっちの方がいいが)だが、エミュレーターとしてはかなりの仕上がりになっているという感想を持ちました。
安定度も抜群で、2-3日動かしっぱなしにしていても特に不具合はありませんでした。
最後に、PS2のソフトをPC上にどうやって持ってくるかですが、DVDなどの読み書きソフトを使ってリッピング機能でHDD上にISOイメージを作ります。特にプロテクト等はないようですので、ご安心を。
他にプラグインで機能拡張を出来るようです。人気なのはプロアクションリプレイ(PAR)というチートツールのコードを、エミュ上に入れる物のようです。無敵モードやお金がざくざくなどですね。
ちょっとずるい方法ですが、もしかしたらエミュだけを持っていて、ソフトは中古のやつを入手して、リッピングし終わったらまた売ってしまうのも手かと思いました。本当はBIOSが必要なので、実機を持つ必要があるのですが・・・
P.S.7/26:PCSX2でのデフォルト設定で、グランツーリスモ4の動作で国際B級ライセンス試験の5番で不具合が出ることが分かりました。回避方法は、国際B級ライセンス試験の5番を選択する前に、EE/IOP内のEmotionEngine設定をインタプリターに変更することです。コース情報が表示されたら、この設定は非常に遅いので、元のリコンパイラーに戻しておきましょう。