こんにちは。
先日『かくしごと』と言う映画を見てきました。
奥田英二さん演じる痴呆症が進み始めた父親
その娘で息子を亡くした杏さん(主人公)
ケガを負った子供の3人が物語の中心となって繰り広げる人間模様は
現在の社会問題に対しても一石を投じるのでは!!とも思えるような
とても考えさせられる映画でした。
そしてエスカレータを降りているとある数式が頭を過ぎったのです!!
それは、
『(優しさ×優しさ)×ウソ=苦しみ』
です。
詳細を記載したいところですが
ネタバレになるので割愛させていただきますが
『高齢化社会』『虐待』『愛』というキーワードに
少しでも引っ掛かるようでしたら映画館に行ってみていただきたいと思いました。
この映画は上映館が少ないため
早々に打ちきりになる可能性があるので
居実のある方は早めに行ってくださいね!
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先日骨髄炎の治療のため
大学病院へ行ってきました!
骨髄炎に関しては気長に治療するしかないですし
イケメンの担当医とも仲が良くさせて貰ってるおかげで
大学病院に行くのもさほど苦ではありません。
今回も担当医とはジーンズやブーツの話からサッカーの話など
大学病院とは思えないほどに笑いの絶えないのですから
ある意味通院が楽しみになってます!
とは言うものの
次回の通院では麻酔をして骨を削ると宣告されたのでいまからビビってます。( ´艸`)
実はこの日の通院では
治療以外にもっと重要なことがあったので
その話をさせていただこうと思います。
口腔外科での治療を終えたわたしは
わたし : いま診察が終わりました〜
と、毎朝生存確認をしているマンションの友人たちとのLINEグループにメッセージを送ると
友人の奥さん(以下 奥さん) : いま〇〇の前にいるよ〜
と間髪入れずに返信が返ってきたのです。
※ LINEグループに関しては、何度かお話をさせていただいてるので、割愛させていただきますね!
はじめてお読みになった方は、以下のリンクから過去の投稿を読んでいただけると幸いです。
奥さんから帰ってきた返信に対して
わたし : 会計に行くときに会えますね!
と送信してから1分後には無事に会えて
何百人も居るであろうエントランスでハグをしてました。
わたし : 会計をしてくるから、ちょっと待っててね
と告げて30人ほど並んでる会計待ちの列に並びます。
15分後、無事に会計を済ませて奥さんのところに行き
旦那さんの様子を聞こうと口を開けかけようとしたとき
奥さん : 病室に行く?
と面会のお誘いが!
わたし : え?
わたし : 面会しても良いの?
奥さん : 大丈夫だよー!
奥さん : 受付も済ませてるから!笑笑
少し前までは一切の面会を中止してた大学病院ですが
いまでは緩和されて2人まで面会可能となったので
わたしの分も事前に登録してくれてたのです!
奥さん : 時間ある?
わたし : 大丈夫!
わたし : 顔が見たいから伺いたいです!
奥さん : じゃー行こ!
と、奥さんの明るい笑顔にホッとしながら旦那さんの待つ病室へと向かいます。
エレベーターホールに向かうまでの間
奥さん : 今日はね!とっても調子が良いの!
わたし : そーなんだ!それは良かった〜!!
奥さん : でも昨日はまったくダメで、波があるのよね〜
わたし : そっか
わたし : 今日はしゃべれるの?
奥さん : 言葉にならない声だけど、少しだけ話せるよー!
わたし : それは良かった!!
わたし : 会えるのが楽しみですよ!!
奥さん : ありがとうね!
その後入院棟のエレベーターまで廊下をゆっくりと歩きながら
奥さん : 先週、病院から退院と言われちゃって
わたし : は??
わたし : なぜなの?
奥さんが言うには
入院の原因となった肺炎の治療は終えたことと
いまはご飯の食べられない友人に対して行うのは点滴のみであること
そして、これ以上大学病院で行う治療は無いと判断したため退院という結論に至り
在宅医療に切り替えるよう指示されたそうです。
わたし : ”妻のときもそうだったなぁー”
と、当時無慈悲な通告に憤りを隠せなかったあの時のことを思い出してしまいました。
わたし : 緩和ケアの病院への転院は?
奥さん : ○○病院に面接の依頼をしてるんだけど、今月末までいっぱいで・・・・
奥さん : 月末に予約を入れたけど・・・・
わたし : え!
わたし : ○○病院の場合は、面接を終えてもそれから入院するまでに2~3ヶ月はかかるって聞いてますよ
わたし : 妻のときがそうだったので、違う病院に決めましたもの
奥さん : そーなのよ
奥さん : それまで保(も)つか・・・
わたし : じゃー訪問看護、在宅医療になるんですね
奥さん : そー、だから今日は午前中に呼吸器やベッドなどを搬入してたの
わたしよりひと回り以上歳上の奥さん
しかも、子供は独立してて頻繁にはサポートできないという状況下で
様々な手続きから搬入の立ち会い
ケアマネージャーなどとの打ち合わせ
さらには旦那さんの看病までしてるのですから
実際にひとりで妻を見守っていたわたしとしては
どれだけ大変なことなのか手に取るようにわかります。
その後エレベーター内でケースに入れた面会用のカードを受け取り
首から下げて旦那さんの病室のあるフロアに行き
受付の事務員さんと見覚えのある看護師さんに挨拶をして旦那さんの病室へと進み
病室の前に着くと看護室の真ん前にある個室だと分かり
旦那さんの病気の状況か如何に危険なことなのだと再認識させられました。
プッシュ式のボトルを押して消毒液を手に馴染ませ病室に入ると
奥さんの言うとおりわたしの知っている顔色の良い旦那さんが
僅かだけ右手を挙げてわたしを招き入れてくれます。
わたしは少しずつベッドに近寄ると
数ヶ月前と比べて一段と変わり果てた友人の姿を見て
旦那さんの肩を摩りながら
わたし : お会い出来て( ノД`)シクシク…
これの以上の言葉が出ず
涙が止まりません。
すると
旦那さん : おおぇっぅを
とわたしには聞き取れない声を発すると
奥さん : このティッシュを使えって!( ´∀` )
旦那さんの頬が僅かながら上がってるのが分かり
更に涙が溢れてきます。
わたしは一枚だけティッシュを手に取ると目頭に溜まった水滴を拭き取り
わたし : なにを聴いてるんですか?
と備え付けのテーブルの上にiPhoneを置いて
ミニマムの音量で流れている音楽に耳を傾けると
わたし : Here Comes the Sunですね!
旦那さん : ぅん
実は旦那さんは大のThe Beatlesファンで
全アルバムをCDで持っている他に、DVDや Blu-ray、更にはグッズなども買うと言う
気合の入ったThe Beatlesファンなのです!
わたし : わたしもThe Beatlesの曲の中では、Here Comes the Sunが1番好きな曲です!
すると、いままでiPhoneから流れてくる曲を静かに聴いてただけだった旦那さんは
左手はギターのネックを持って弦を押さえ
右手ではピックを持ってギターの弦を弾いてる”エアギター”を始めたのです!
しかも体が不自由であるにも関わらず
音楽に沿ってリズム良く弾くのですから
わたしもついついHere Comes the Sunを口ずさんでしまいます。
その後もThe BeatlesやJohn Lennon(の愛人の話&ギターのオークション)の話題から
いま行われているマンションの工事の話しなど約1時間ほど楽しんだので
わたし : そろそろ
と言うと
奥さん : ありがとうね
と言う言葉で、お開きです
帰り際に
わたし : 来月花火大会があるから、またうちの部屋から花火大会を見ましょうね!
旦那さん : ぉふひょーはできはほ!(目標ができたぞ!)
と笑顔で応えてくれたので、旦那さんの右手を両手で握りしめて
わたし : 絶対ですからね!
わたし : 約束ですからね!
わたし : オレのパワーをたくさん注入しましたから守ってくださいよ!!
と強引に約束してもらい
手を離しながら指切りをして病室を後にしました。
その後、大学病院の出口まで見送ってくれるという奥さんが
病室から5mほど離れた場所で歩きながら
奥さん : ありがとうね〜!
奥さん : とっても喜んでた!
奥さん : あんなに笑ってたのは久しぶりに見たよ( ノД`)シクシク…
わたし : わたしも顔が見れて嬉しかったです!
奥さん : 在宅になっても、たまには顔を見に来てね
わたし : 当然ですよ!!!
わたし : 必ず行きます!!
と言い、数時間前と同じようにハグをして解散しました!
あと何か月、いえ、あと何日生きてられるかわかりませんが
なるべく多くの時間を作ってアイスやゼリーなどを持って行って
喉を潤おしてもらおうと思います。