1. はじめに

 

パパ活の世界は、男性が単に若い女性にお手当を出してデートを楽しむというイメージだけを持たれがちです。しかし、私が実際にその世界に足を踏み入れ、さまざまな体験談を聞いていくうちに強く感じるのは、パパの多くがパパ活女子(PJ)に「母性を求める」傾向を秘めているのではないかということです。仕事や家庭で疲れきった心を癒やしてくれる存在を探している背景は想像に難くありませんが、その根底には、母性と対極にある“父性”との関係が潜んでいるようにも感じたのです。

 

小難しい話になりますが、学術的な観点から“母性”と“父性”を整理し、パパ活で男性が母性を求める理由を掘り下げてみます。また、女性側の視点から「本来の母性を与えたい気持ち」と「所詮はビジネス上の利害関係」という葛藤についても言及し、最終的にはどうすればお互いが満足できる“母性”の引き出し方を実現できるかを探ってみました。さらに「母性を求める=マザコンなのか?」という疑問にも触れ、健全な関係と危うい依存の境界線について考察します。

 

 

 

2. “母性”と“父性”を学術的に考える

 

2-1. 母性の持つ意味と特徴

 

学術的な文脈において母性(maternal instinct)は生物学的に“子を守り育てる本能”を指し、心理学的には“他者を包み込むような優しさや受容”を表す場合が多いです。相手の弱さを無条件で肯定し、安心感を与える性質が“母性”の根幹と言えるでしょう。

 

2-2. 父性の持つ意味との比較

 

一方、父性(paternal instinct)は、保護や規律を通じて子どもを社会に適応させる役割を担うと考えられています。すなわち、母性が“包容・受容”を重視するのに対して、父性は“教育・指導”という色合いが濃いです。

 

パパ活という名称から、男性側が“父性”を発揮して若い女性を支えるというイメージを想起しやすいですが、私から見ると「男性が母性を受けたい」「癒やされたい」という逆転現象が起きているのが興味深い点です。

 

 

 

3. パパ活における男性の「母性願望」

 

3-1. なぜパパ活の場で母性を求めるのか

 

仕事や家庭で“父親像”や“リーダーシップ”を求められる40〜50代以上の男性は、責任とプレッシャーにさらされる立場にあります。その反動として、無条件で受け入れられる“母性”を求める心理が強まるのは自然な流れとも考えられます。

 

パパ活では、男性は金銭的なサポートをする代わりに、若い女性とのソフトでやさしいに時間を過ごせる場を求めます。ここで、あたかも母のようにやさしく男性を受け止めてくれる女性に惹かれるのは、社会的なストレスを緩和したいという潜在的なニーズの表れとも言えるでしょう。

 

3-2. 癒やしだけではない男性心理

 

母性を求める理由は「癒やされたい」という一言だけでは片づきません。幼少期の家族関係や愛着形成に根差すケースもあれば、自己肯定感の低下を補うために“無条件の受容”を渇望する場合もあります。社会的に地位や責任が高まるにつれ、素直に弱音を吐ける相手が限られる男性も多く、パパ活女子を相手にすることで「母性を得られる場所」が作られるわけです。

 

 

 

4. 女性側の視点──母性を与えたい気持ちと葛藤

 

4-1. パパ活女子が抱える“母性”と“利害関係”のジレンマ

 

女性は生物学的にも心理学的にも、母性を発揮しやすい素地を持っている場合が多いです。しかし、パパ活という構造上、男性とは赤の他人であり、あくまでも金銭的サポートによって成り立つ利害関係に過ぎません。

 

相手の男性が生理的に受け付けない“キモおじ”の場合は論外ですが、もし一緒に時間を過ごすことが“あり”な容姿、やさしさの持ち主であれば、母性的に“包み込みたい”気持ちを感じるかもしれません。しかし、「恋人でも家族でもないのに、そこまで面倒をみる義務はないのでは」という思いも同居し、女性は葛藤することがあるのではないでしょうか。相手の面倒を見すぎると自分が疲弊してしまいかねませんし、「所詮はお金のやり取り」という現実を見てしまうと、必要以上に母性を発揮することに躊躇を覚えるケースもあるように感じます。

 

4-2. 「そこまでする必要はない」と感じる背景

 

パパ活女子にとっては、自分の時間や感情を守りたいという思いもあります。男性が母性を求めて“子ども返り”のような状態になれば、女性の負担はかなり大きくなります。

 

また、パパ活はあくまで自由意志による契約関係です。無条件の愛情を注ぐ代償として得られるものは金銭だけ、という現実に気づくと、「そもそも他人の悩みまで背負っては精神的にきつい」と感じるのも自然です。そうした理由から、「そこまでする必要はない」という防衛線を張る女性がいても不思議ではありません。

 

 

 

5. 相手の母性を上手に引き出すためのヒント

 

男性がどうしても母性を求めるなら、相手に負担をかけすぎず、自然と「やさしさを示したい」と思わせる状況づくりを行うことができるかどうかです。

 

5-1. 余裕とリスペクトが生むコミュニケーション

 

まずは、男性側に余裕がある姿勢が重要です。疲れきっているからといって、いきなり「僕をやさしく癒やしてちょうだい」と甘える形で訴えると、女性は「面倒な男だ」と感じてしまうでしょう。

 

相手へのリスペクトを前面に出しつつ、自分の弱さやストレスを素直に共有するほうが、女性にとっても「この人を支えたい」「もう少し親身に聞いてあげたい」という気持ちを呼び起こしやすくなるでしょう。くれぐれも「金を出しているんだから、やさしく接しろ」というような気持ちを持ってはいけないのです。

 

5-2. “包容力”を育むちょっとしたテクニック

 

男性が完璧な“父性役”を演じようとせず、ときには相手に判断を委ねる余白をつくると、女性は自然と母性的な側面を発揮しやすくなります。

 

たとえば、デートの行き先やお店選びを「君が好きなところに行こう」と一任する。女性が提案したことに対して「本当に助かるよ」「ありがとう」と感謝を示す。こういった些細なやり取りが相手の包容力を育み、結果として男性が求める“母性”を引き出すことにつながるのです。もちろん、お金の面はすべてあなた。そうい形でうまくバランスを取ると良いでしょう。

 

 

 

6. マザコンなのか? 母性を求める心理との線引き

 

6-1. 母性への憧れはマザコンなのか

 

「母性を求める男性=マザコン」と短絡的に言い切れるわけではありません。マザコンとは、母親との精神的な結びつきを大人になっても過剰に引きずり、恋人やパートナーにも“母親代わり”を求めるようなケースを指すことが多いです。

 

一方で、誰しも日常の疲れやストレスから解放されたいときに“包容力”や“癒やし”を感じる相手を求めるのは、ごく自然な心理反応といえます。これが必ずしもマザコンに当たるわけではなく、適切な距離感を保ちながら互いに尊重し合えているなら問題にはなりません。

 

6-2. “子ども返り”する危うさに注意

 

とはいえ、母性を求めるあまり、自分が“子ども返り”したような態度を取り続けると、女性は「まるで母親役を強要されているみたい」と感じてしまいます。ここがいわゆる「マザコンでは?」と見られる境界線かもしれません。

 

仕事の愚痴をひたすら吐き続けたり、身の回りの世話を当然のように求めるなど、女性に「完全にお母さん扱い」させてしまうと、女性は急速に疲弊し、関係が破綻しやすくなります。パパ活ではあくまで対等な大人同士という意識を維持しつつ、“少し甘える”くらいのバランスを取ることが大切です。過剰な欲望をぶつけると、女性に心の中で「赤ちゃんプレイのお店にでも行けば?」と思われても仕方がないでしょう。

 

 

 

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