1. はじめに
パパ活や婚外恋愛のSNSアカウントをフォローしていると、「セックスレポート(通称セクレポ)」として自分の体験をポストしていたり、それを揶揄、批判するやりとりを見かけます。
「なぜ、個人的なセックスの詳細をわざわざ外に向けて書くのか」という疑問を掘り下げてみたいと思います。男性と女性それぞれの立場で理由を整理しながら、大人の世界ならではの心理を探る記事を目指したのですが、デリケートなテーマですので、こういった類の話は見たくないという方は読むのをやめていただいても大丈夫です。
2. 男性がセクレポを書く理由
2-1. 承認欲求と優越感を満たすため?
男性がパパ活での大人の恋愛体験をネットに書きたくなる要因の一つは、承認欲求と思われます。若い女性との関係を詳細に語り、それを読んだ人から「すごい」「羨ましい」などの反応を得ることで、自己評価を高める快感を得ようとする心理が働いているのでしょう。
特に、若くて魅力的な女性と素晴らしい一夜を過ごせたことは、男として素晴らしい成功体験であり、「自分は男としてイケてる」「モテている」と再確認したい気持ちが満たされます。自分の性的な体験を人に伝え、共感や嫉妬を煽ることで「男として優越感に浸りたい」というのが根底にあるのかもしれません。
2-2. 自己顕示欲と“男としての自慢”
実際、セクレポを書いている男性のブログやSNSを覗くと、「自分のスペック」「相手の容姿やエロさ」さらに「自分が仕込んだ」などを力説する投稿が少なくありません。例えば、「お手当10で、モデル級の彼女を抱き、自分好みのプレイを仕込んだ」といったもの。
これはいわゆる、“自己顕示欲”のあらわれでしょう。男性が自分の肉体的な武勇伝を語ることで、自らを成功者と思いたい、あるいは周囲に認められたいという思いが背後にあると考えられます。周りからしたら「そこまで書くか」と驚く内容であっても、本人からすると「目立ちたい」「評価されたい」という欲望が勝ってしまうのかもしれません。
3. 女性がセックスレポートを書く理由
3-1. 性にオープンな層が抱く“発信したい”欲求
女性の場合も、男性と同じように「承認欲求」という要素はもちろんあります。ただ、女性は「自分がセックスで性欲を満たされていることを匿名で語りたい」と考える層が一定数いるようです。いわゆる“性にオープンなタイプ”で、自分のカラダや感じ方を正直に表現することを楽しむ人も存在するわけです。
リアルの知人・友人には話せないことでも、匿名ブログやSNSなら赤裸々に語れる――そんな開放感、自分の性的欲求や快感を分かち合いたい気持ちがあるからかもしれません。
3-2. 肉体的な満足を匿名で語りたい心理
男性がセックスで“征服感”や“優越感”を得るように、女性も「自分がこんなに充実した肉体関係を享受している」とアピールすることで、“満たされ感”を表現しているのかもしれません。しかもパパ活などでは、お手当やプレゼントを受け取りながら、性的にも満足している――という自分の姿を誇示することで、「私はこんなふうに大人の世界を楽しんでいる」というアピールになるのです。
これは一種の“女性版優越感”と言えるかもしれません。読者からは「羨ましい」「すごい」という反応を得たり、同じような性にオープンな層が共感してくれたりすることで、自分の行動を肯定したい意図があるように感じます。
もちろん私は男性ですので、女性に気持ちは分かりません。あくまで推測であり、個人個人で微妙にセクレポを書く理由は異なるでしょう。その点は承知のうえで書かせてもらいました。
4. セクレポを書く動機を深掘りする
いろいろ調べたり、考えたりしていくと、セクレポを書いてしまう理由は、単なる自己満足、同じ同士への気持ちの共有だけではなさそうです。こういった性的刺激のあるコンテンツはアクセスを稼ぐ起爆剤となるため、ブログやSNSのアクセス数を伸ばし、フォロワーを増やしたり、アフィリエイトを通じて収益化を狙ったりという、より実利的な目的を持っているケースも少なくないようです。
パパ活の出会いから大人の関係への発展する話や、その生々しい状況描写は、閲覧数やいいね数を増やすうえでかなり効果的なネタです。アダルト要素のある記事や赤裸々な体験談は、どうしても人の好奇心をそそりやすいもの。SNSのフォロワー数が増えれば表示回数で収益が見込めたり、その他の商材の販売につなげたり、アフィリエイトリンクや広告へ誘導することで利益を獲得する構造も見えてきます。
本来は秘め事であるはず行為をわざわざレポートすること対しては、「下品」「キモい」という反発が生まれるのは必至ですが、結局、他人のセックス事情を覗き見たい好奇心には勝てない部分があります。そうした心理を刺激し、エンタメ性や炎上商法的な戦略でアクセスを集め、より収益や影響力を高めようとする人は少なくありません。
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