ニュージーランド バイク旅8

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朝8時、まだボブさん夫婦は起きてないみたいだ、昨日「20ドルでいいよ。今払うかい?後でもいいぞ」と言われて、後で払うことにしたせいで出発できない。

昨日のドイツ人さんたちが車で買い物に行ったりしている。そういえば義理の姉とここに来ている女性に、なぜこの宿はドイツ人ばかりなのか聞いたが、この国自体がドイツからの移民が多いからドイツから訪れる人が多いと言っていた。ちなみに、その子は中山エミリ似、朝買い物に出ていた人は宮沢りえに似ていた。

ボブさんは自宅リビングで新聞を読んでいた。ニュージーランドのバイク雑誌KIWI RIDERを見せてくれた。日本車のことでいっぱいだ。
ボブ 「どうだい、よく眠れたかい?」
自分 「はい、雨が降ったせいか誰もガレージ側のシャワーには来なくて静かだったし、快適でしたよ。ガレージで寝れるなんていい思い出です。ありがとうございます。」
ボブ 「そうか、じゃあ30ドル・・・」
なまりのせいかよく聞き取れない・・・
ボブ 「今日2時からロデオショーがあるんじゃが、見に来ないか?」
自分 「雨が降ったら見に行こうと思っていましたが、晴れたので出発したいと思います。ごめんなさい。」
ボブ 「そうか」
かなり残念そうです。ボブさん的には、泊まった客が地元のイベントに来てくれることが夢だったのではないかなぁ。

 

自分 「それにしても、天気予報では豪雨になっていたのに晴れましたね!」
ボブ 「昨日言ったじゃろ。この国では雨雲はすぐに過ぎ去って太陽が顔を出すって」
自分 「本当にそうなりました。」
天気予報は意味ないや。この国はどんな予報でもたいした雨にはならないな。っとこの時は思ってしまいました。

自分 「ボブさん、ここは本来30ドルだそうですね。とてもいい夜を過ごせたので25ドル払ってもいいと思いますけど」
ボブ 「んん?シンプルに30ドルもらうよ」
すでにその話はしただろっという雰囲気で言われてしまいました。
さっき30ドルなんとかって言ってたな、そのことか・・・自分の英語力不足がいけないのか、キーウィーなまりがいけないのか、「そんな~」と交渉できない自分がいけないのか、いまだに悔やまれる。

20ドル1400円のディスカウントプライスはなくなり、結局、30ドル2100円払うことになった。それでもじゅうぶん安いけど、なんだかかえって高く感じてしまう。先に払っておけばよかった・・・でもマカロニミートソース缶もらったから、その分合わせても安かったな。

ボブ 「わしのレストアしたトラクター見て行くかい?」

ボブさんとアメリカ製クラシックトラクターの写真。この鉄って感じがたまらない。エンジンかけてほしかったなぁ。

ボブさんに教えてもらったバックパッカーホテルブック"BBH"を持って出発。

元々はワナカに戻ってそれから西海岸を走る予定だったが、天気が悪い中、絶景と聞いていた西海岸を走るのはもったいないので、このまま下に向かって最南端のインバーカーギル、そして1号線を上がってダニーデン(実際の発音はドゥヌーディン)、ちょっと戻って山に入ってワナカのあたりで泊まる計画に変更。実際はワナカまでたどり着かず、その手前、ダンスタン湖のほとりでキャンプすることになります。

こんなルート

ちなみに、ミルフォードサウンド、クイーンズタウンは観光ガイドに必ず乗っている観光地。ミルフォードサウンドはフィヨルドでできた断崖絶壁が海からそびえたつ光景を眺める場所。クイーンズタウンはその光景の美しさから女王の街と名づけられた1番有名な場所。両方とも「行かなきゃいけない有名スポット」。インバーカーギルはガイドに載っていない。ダニーデンは日本人が好きな街らしい。

ボブ 「朝ごはんは食べていかないのか?キッチンにあるジャガイモ、卵は自由に使っていいんじゃぞ」
自分 「道の途中で見つけるのでいいですよ」
ボブ 「なら、カフェ23に行くといい。あそこにはニュージーランドナンバー1の朝食がある。隣の街さ。途中で必ず見つかる。着いたら、ボブが教えてくれたと言ってくれな。」

マキシンさんが窓を開けて手を振っている。

 

出発してすぐに端から端まで見える虹が

そしてその虹が見えた場所の名前は・・・

レインボーリーチ!なんと納得のいくネーミング。
この国を「お天気雨の国」と名づけたい。雨と太陽が交互に現れるので虹が1日に3回見られる。
ちなみに、見えにくいけども、虹の写真には道端で親指を上げる本物のヒッチハイカーが写っています。寒さに耐えられるならバイクの後ろに乗せてあげたかった。

かな~り走って隣の街らしき場所に。

ガソリンを給油。

スタンドで聞いてみる
「カフェ23って知ってる?」
「隣よ」

民家と同じ見た目で見分けがつかないよ。給油する必要が無かったら通り過ぎてた・・・
早速朝食を頂きましょう。っとバイクを裏側に停めて、テラス席の長椅子に雨で濡れたジャケットとパンツをかける。
そう、バックパッカーを出る時は晴れていたのに、かなり降っていた。どうやら「すぐに晴れる理論」はテアナウだけに通じるみたいだ。隣の街ではもう通用しない。

いろいろ面白そうなメニューがたくさんある。ボブさんがすすめたかったのはどれなのかわからないが、あまりお腹がすいているわけではない。
自分 「ボブさんに教えてもらって来たんですよ」
店員 「あらそう」
あれ、話が続かない。なんでボブの名前を伝えろと言ったのかわからない。

かなり迷ったが軽くレーズンブレッドとグラックカラントティーを注文。
このブラックカラントティーがうまい!
ブラックカラントはブルーベリーみたいなものだろうけど、紅茶の渋みと甘酸っぱさのブレンドが凄くいい。この美味さは脳裏に焼きついている。トーストしたレーズンブレッドにバターを塗って食べるのもいい感じ。朝から最高の気分。

外に出るとまた「すぐに晴れる理論」が現れた。

が、また雨の中、直線と高速カーブを走り続ける。

途中イギリス風な風景も 

そして直線

トゥアタペレ方面へ曲がる

そして直線は絶壁にぶち当たり

海にたどり着く

強烈な風。風でバイクが倒れるのでバイクから離れられない。
だからバイクを支えながらズームして写真を撮る。

ニュージーランドは西側の高い山脈が風を止めてくれているので、インバーカーギルに近い最南端はその山脈が終わって直に風が吹いて来る。これが尋常じゃない。よく生活できると思うくらい風が強い。

雨と暴風の中進むが、道路の上に居続けるのも限界なほど風が強い。風は右から吹いているので、気を抜くと左に流され道路脇に落ちてしまう。右に45度傾いたまま走り続ける。 

大き目の街にたどり着いた。 

腹が減ったし何か食べたい。けどレストランが見当たらない。もっと詳しく言うと、雨で濡れたライダーを受け入れてくれそうなレストランが見当たらない。

通りにモトグッチ発見!

この遠い島国にもこんな高価なバイクが来ているのだなぁ。

この国ではドゥカティよりもグッチを多く見る。ツーリング志向の強い人が多いからだろうか。日本では考えられない現象だ。

裏通りに行ってみようと、このグッチのいた角を曲がって裏へ。
バイクを停めて歩いて探そうと歩道にバイクを停めると建物の窓にこんなポスターが

んん?なんでこの工具屋にバートマンローのバイクがあるって言うの?
あのバートマンローのバイクの置かれた工具屋はこうして見つかった。

バートマンローとは映画「世界最速のインディアン」の実在主人公。

アンソニー・ホプキンス主演でヒットした映画で、1000cc以下のオートバイの地上最速記録保持者バート・マンローの実話に基づいた映画だ。

バイク仲間の友達と映画館に見に行って、みんな感動して帰ってきた最高の映画だ。

ここインバーカーギルが彼の故郷だと後でわかった。

 

風が強くてバイクが倒れそう。店の人にバイクを置かせて欲しいとたのむとガレージの角に停めていいと。

中に入ると広い店内にずらっと工具棚が並び、そのすき間にクラシックバイクがたくさん置かれている。

ハドソン

ベロセットの200ccボクサーツイン。BMWと同じだ。 

ニュージーランド人のクラウチさん作
AJSフレーム、車オースチン7のロータリーエンジン、トライアンフのタンクとギア、スズキのフロント、プライマリーはクラウチさん自作

ドイツ製縦置きVツインビクトリアバーグマイスター
ドイツ製グッチみたいなもんだね。

アリエルの並列2軸4気筒

バイクが置かれていても店内は工具屋である。
特にパイプレンチ興味をそそる。

足こぎ動力の旋盤、ピストンがセットされているが、このか弱い旋盤でピストンを削り出していたなんてことは冗談だと思います。 

店の名前はヘイズ&サンズ

店内には花屋まであって、そこにもクラシックカーが置かれている。 

歴史がそうとう長いらしい。

足拭きマットまでインディアン

かつてハーレーよりも高級車だったアメリカ製バイク インディアン

そして映画「世界最速のインディアン」に登場したインディアンはチェーンソーの前。お母さんが子供を連れて見に来ている。このお母さんは子供にエンジニアになってほしいのかな?

1ヶ月前にバートマンローを称えるレースがあったらしい。 

レース風景の写真を見ると藁(わら)でできたバリケードでコースを作っている。くやしい。見たかった。


これは「世界最速のインディアン」の映画撮影でソルトレークシーン撮影用に作られた復元マシンで、覗き込んでみるとエンジンはドゥカティだった!!!

フロントフォークの板バネもダミーだ

かっこいい

本物のバートマンローが改造したインディアン

マンローは500cc単気筒も最速にしていた

マシンの横にはバート所有物であったことを証明する登録証明書が置かれている。

エンジンはサイドバルブの上にオーバーヘッドバルブ構造が付け足されている。

フレームの間に納まった極小タンクには「マンロースペシャル」の文字。

 

ビンセント ブラックシャドウも置かれていた。
このスイングアーム中央にリアサスペンションを配置し、エンジンをフレームとする現在的構造は何年先取りしていたのか奇跡的デザイン。

この店の昔のレースマシン

ヤマハXSダートラと初代トライアンフ3気筒

ベロセットのスクーター 水冷水平対向200cc

この店の創業者ヘインズさん自作バイク

その他

その先にはバンドソーが置かれている。工具屋なので。

 

かっこいい黒いツナギを着た店員さんに、バートマンローの生家と撮影に使われた家の場所、そして最速マシンを走らせたビーチの場所を教えてもらった。

 

撮影に使われた場所にはすでに新しい建物が建ってしまって面影が少しだけになっていた。

たぶん、こんな感じに撮ると映画の感じに似ているかもしれない。

この場所はLithgow通りにある

ビーチに向かう途中またモトグッチ発見!

モトグッチのアメリカンモデル カリフォルニアもこの国にいるのか。

だいぶ離れていたが、ビーチに行ってみると風で砂が舞って道が埋まっている。近づけない。

「せっかくオンオフ両用バイクに乗っているんだ。行ってみよう!」
ズリズリの砂の上をほぼハンドルの意味無く進む。

軽いバイクでよかった。足で車体を支えられる。
そしてビーチ オレティ。

ここが映画の中でバートマンローと不良がスピードレースをしたビーチだ。

確かに平らにどこまでも続いている。

やっとたどり着いた。なんだか達成感が得られた。

この時点で874.4マイル、1399キロ走った。

ちなみにこのメーターパネルの時計は午前午後が逆転しているので、午後1時40分。

 

腹が減った。
食事を探して街へ戻る。

そうしたら、セクシーな看板が思いっきり表通りに・・・

このお店のページ http://www.cocobella.co.nz
未成年は見てはいけません。

中心街で日本人発見!しかも同じバイクに乗っている。

旅の予定を聞いてみると、同じ日に同じバイクを同じ日数借りていた。

出発時のレンタルショップの写真を見返すとこの方の借りるマシンが写っていた。自分より後に出発したみたい。自分のマシンが赤でよかった。結局、この方とは帰りの飛行機も一緒になり後でお互いの経験談を分かち合うことになった。あちらのマシンは6日目ぐらいに、パニアケースの鍵が折れて荷物が出せなくなったらしい。鍵の修理代40ドル、2800円とられたと。で、この方、バートマンローの地だと知らなかったようで、インバーカーギルに来たのにあの工具屋に寄らなかったとのこと。ていうか知ってても、あんな工具屋見つからないって!

この街では食事場所が見つからない。立ち往生ももったいないから道沿いに見つけようと、この街を出発。ダニーデンへ向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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