なんと、買ってから30年以上にわたって積んであった本。
ルバイヤートといえば、イランの詩人、オマルハイヤームです。
いつか読みたい…と思いながらの今!
やっと読みました!!
初版を買っていたんですね!
あまりなじみのない時代、地域の歴史を題材にした小説。
さらさら〜っと読みやすくはないのは、たくさんの登場人物のため。
メモをとりながら読みます。
これを本にはさんで、栞がわりにして進めました。
じつは、裏側にもメモが続いています。
11世紀、ハイヤームの生きた時代の前半
後半は立憲革命のころの19世紀末から20世紀にかけて。ハイヤームの直筆写本をめぐってのドラマ
イランからサマルカンドのある中央アジアにかけてが舞台の歴史ドキュメンタリーだけど、最後にはタイタニック号でのロマンスに至る、大胆な展開!(ディカプリオの映画よりも前に書かれています)
おもしろかったです
中東の歴史や文化に興味があるひとにはおすすめします!
以下、内容まとめ。。。。
前半は、「ルバイヤート」が有名なオマル・ハイヤームの生きた時代11世紀のペルシア。
彼とセルジュークトルコの宰相、ニザーム・ル・ムルクの出会い。後に暗殺者教団を創始するハサン・サッバーフの友情や憎悪の関係を軸としての物語。
ハイヤームの恋人の宮廷詩人が登場してのロマンスがはいります。
女性詩人はこの時代、果たして本当に存在したのか?ペルシア語の先生に聞くと、一人だけ記録にのこる人はいるけど、作品は残っていないそう。
そのあたりは創作でしょうね。
詩人としてのハイヤームだけではなく天文学者としての一面や、戦乱の中で、死の隣に生きるペルシア知識人のあり方、アサシン派成立の流れもよくわかりました。
後半は19世紀末から20世紀初頭まで。
ハイヤームの詩集がヨーロッパで相次いで翻訳され、オリエンタリズムがブームになっていたころ。アメリカ人の青年、ベンジャミンが「サマルカンド手稿本」を手に入れるためにカージャール朝のイランに行く。
列強が植民地支配のためにイランの利権をめぐって対立する中、ベンジャミンも王朝末期の混乱に巻き込まれて、王の暗殺を手助けしたと、イランを追われることになる。
その後、議会派の友にたすけられ再び戻ると、立憲革命がおこる。
民主的な政府が生まれるが、それもつかのま、ロシアと組んだ王朝派のクーデターにより、ふたたび王政となる。
ベンジャミンと恋人になった王女シーリーンが、探していたルバイヤートの写本を持っていた。
二人はイランを捨てヨーロッパににげ、タイタニックに乗りこみアメリカを目指す!
二人は命は助かるものの、シーリーンの持つハイヤームの手稿本は海の底に失われる。
。。。
読み終わって。
よりいっそう、歴史の中のイラン、ペルシアに興味がわいてきます。
ルバイヤートも、本棚に途中までのよみさしがあるので、さっそく続きをよみすすめなくちゃ!