バラに囲まれながら、2時間ほど作業しました。
そのあとは、庭読書…
今は角田光代訳を3巻までよみすすめたところ。
源氏物語、おもしろいですねー。
1人の女性がこんなに長い複雑な人間関係からなる物語を書いてしまったことにもおどろく!
光源氏は天皇の血を分け地位もある、お金もある、しかもスーパー美しいイケメンであらゆる人を魅了してしまう。
こんなに完璧な男性像"光る君"はあり得ない設定だなぁと思いつつ。
そんな彼だからこそ、さまざまな、個性豊かな女性たちと関係を持つことができた。まさに、好色であることが物語を駆動していく。
今の日本では何人もの女性と性関係を同時に持つことは倫理的でないし、嫌悪されるものですが。
折口信夫によれば、色好みとは王権に結びつくプラスのもので、たんなる遊興的な好色とは異なるのだとか。
源氏は天皇の血をひきながら家臣におとされ、世継ぎをつくる責務がうすれた。母が無くなり拠り所ないまま、その面影を求め愛の遍歴を繰り返すようになるわけです。
子を産む責務がないからこその純愛!?いやいやそれが罠ですよ。
純愛といいつつも避妊法などなかった時代、藤壺はそのせいで悲劇に見舞われるのです…
話はそれましたが、紫式部は、源氏と関わるさまざまな女たちの現実を書きたかったと思います。
光る君は、今でいえば完璧な推し!神!なわけで。
崇拝している"推し"に御簾ごしに迫られたら、あなたはどうする?
A、あくまでも推しには手の届かない憧れの存在のままでいてほしい!私など取るに足らないものの姿はみられたくない!身分違いだわ、ひたすら、逃げる!!
B、千載一遇のチャンス!一度でいいから対面してあわよくば…!その後、捨てられようとも人生にたった一度の思い出をつくりたい。
悩ましいですよね…
などと妄想しつつ本を読む…
男性に語らせるセリフの中に紫式部の人間観がみうけられるのもおもしろい。
平安の世の中、貴族の女性は外に出られなかった。
だからよけいにこうした物語をたのしみ。
和歌を読み、小さな庭の季節と自然を愛でたのでしょうね。
源氏物語のなかの、自然の描写にもひかれます。