空っぽの心に願いを

久々に友達と話をしたら、“みんなそれぞれに大切にしていることがある”と再確認できました。

当たり前なんだけどね。

自分にとっての“大切”って何だろう？

改めて考えてみた時、空っぽの自分に気づいた。

自分にも大切にしていた願いがあったはずなのになぁ……。

でも、かつての想いを辿っても、それがいまの自分にぴったり当てはまるかと言うと、全然違うなと気付くのです。

いまの僕が“一番大切にしたいこと”。

いまの自分の心の状態を敢えて言葉にするならば、「四畳半の小さな部屋に詰め込まれた要らない物を端に寄せて、真ん中だけ取り敢えず足が踏めるようにした状態」。伝わるかな？

本当は逆の方が良い。

真ん中に大切なもの置いて、要らない物はひとつも置かずに生きていたい。

でもその“自分の真ん中に置いておきたい大切なもの”がなくなってしまっている。

昔は違ったよね。

ゲームでも友達でも読書でも何でもいいけど、どんなにくだらない事だって、大切なものを選んで真ん中に置いておけた。

前回の記事でちらっと書いた奈良の葛城に行った話を少し。

目的地は葛城一言主神社と言って、一言であらゆる願いを叶えてしまう力を持った一言主という言霊の神様がいる場所。

日本の神話に興味を持って熱心に調べていた十五歳前後からずっと気になっていた神社です。

けれども、自分の心の内がはっきりしていないと“一言で願う”ことは出来ない。

だから空っぽの心におぼろげにも浮かんだイメージに意識を集中させていく。

——ああ、俺は“ただ幸せに生きたい”のだ。

何かを為したい訳ではなく、誰かの期待も知ったことではない。

そう、何かを為すだけが人生ではない。

どんな阿呆でも、生を喜べることに勝る幸せはないのだから。

“自分の願いを、一言で表してみよう”

そうしたら、自分が進みたい方向や、本当にやりたいことが漸く少し見えてくる。

細かい意味や説明は後から付け足せば良い。

自分の願いがはっきりすると、この生きづらい世界でも随分と生きやすくなる。

きっとみんなそう。

誰でも心の底にある本当の願いは、すごくシンプルな氣がするから。

葛城一言主神社にて

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