2024年9月24日、Motorsport GamesとStudio397はLe Mans Ultimateの新しい大型アップデート"Update #2 - 24th September 2024"と"2024 Pack 2"DLCをリリースしました。
今回のアプデではゲーム発売前から話題に上がっていたCo-opモードが搭載されました。この機能は最大3人乗ドライバーとチームを組み、非同期でドライバー交代を行いながら長時間耐久を走りきる耐久レースならではのレース形式となっています。
これにより12時間、24時間などの長時間耐久にドライバーが拘束されること無く、自身の好きなタイミングで自分のスティントを担当し、次のドライバーにバトンを渡すことができるようになります。
また、見えない部分ですがゲームコード自体のアップデートも進んでおり、これまで重いUI動作に悩まされていた方にもかなりの効果が現れているようです。
当記事ではS397のリリースノートを和訳し、ちょっと分かりにくい部分については筆者の注釈を入れて解説しています。今月末には値上げが予定されているLMU。すでに様々なモードで遊ばれている方はもちろんのこと、購入を迷っている方のご参考にもなれば幸いです。
HIGHLIGHT
- 2ndDLCではイソッタ・フラスキーニ、アルピーヌLMH、COTAがリリースされました。
- 非同期で長時間レースを仲間と楽しめるCo-opモードが追加されました。
- レース中のセーブ/ロード機能が追加されました。
- ゲームコードの更新により、UI動作が軽くなりました。
- 車両選択画面が更新され、年度、メーカー、仕様の選択が分かりやすくなりました。
- コクピットの視点位置、FOVが保存できるようになりました。
- 試作段階、隠し機能だったVR対応機能が公開されました。
- 既存サーキット、車両の更新が行われました。
- その他様々なエラー修正、改善が行われています。
リリースノート
新機能
- Co-opモードを追加しました。
- このモードではSteamフレンドをチームに招待することで最大3名/最低2名のチームを編成し、長時間レースをドライバー交代をしながら楽しむことが出来ます。チームに招待されたドライバーがCo-opモードに参加する際は、チーム加入ポップアップから"Accept"をクリックすることでチームに参加します。
- ドライバー交代タイミングはピットイン時となり、前走ドライバーはピットイン画面(ピットボックス画面)で次走ドライバーを指名することでドライバー交代が可能となります。
- 同時間帯に遊ぶ際でも交代はピットボックス画面から行われ、次走者は別の日に自分のスティントを走り出すことも可能です。タイヤ交換や燃料給油などのピット作業は次走者による設定となります。
- レースはAIとの対戦となり、チーム間ではレースの結果やドライビングから得られるポイントを競い合います。
- Race Weekend(シングルモード)中のセーブ/ロード機能を追加しました。
- Co-opモードと同様、ピットインでレースを保存することが可能となり、ロード後はピット作業から再開されます。
- 車両選択画面を更新しました。
- 2024、2023WECシーズンを追加しました(注:LMGT3がリリースされれるまでの間、2024シーズンにはGTEクラスが存在します)。
- Car Settings Manager(車両毎のシートポジション保存機能)を追加しました。
コード
安定性
- クラッシュ(CTD)の原因となっていた複数の無効なメモリアクセスを修正しました。
- ステアリングもしくは他デバイスの接続が切れた際、CTDが発生することがあった問題を修正しました。
AI
- レース中のガス欠を未然に防ぐ、正確な燃料管理を伴うAIロジックを再制作しました。
- レース後にピットに戻る際、AIはスロー走行するようになりました。
- 複数のAIがピットレーンでオーバーテイクをする問題を修正しました。
- AIが不安定に動作し他車と接触する原因となりえる複数の問題を修正しました。
- AIはピットからセーフティリリースされるようになりました。
挙動
- 回生もしくは推進が停止した際に車両挙動が大きく変化することを防ぐため、バッテリーが空もしくは満タン時になる場合、バッテリー使用を緩やかに変化させるようになりました。
- kWh表示を使用する際に正しく表示されなかった、推定バーチャルエネルギー消費を修正しました。
- 人間のブレーキ入力を上回るパフォーマンスを防ぐため、ABSドライビングエイドを再構築しました。
グラフィック
- 上空のカラーバランスを微調整しました。
- ブレンドされないTerrain Shaderパターンテクスチャを微修正しました。
- オンラインでセッションが変わる際、稀に画面が露出過多となってしまうことに対処するため、天候アプリケーション管理にまつわるログを改善、修正しました。
HUD
- FFBメーターを追加しました。
- トラックマップアウトラインを僅かに薄くしました。
オンライン
- 通常のサーバー切断(退出時など)が、誤った/予期しない切断として検知される問題を修正しました。
UI
- 数時間非アクティブだった場合、オンラインメニューが更新されなくなる問題を修正しました。
- 起動時、Studio397スプラッシュ後の黒画面を修正しました。
- Multiview(3画面用設定)でカスタム解像度が動作しない問題を修正しました。
- 国旗表示が大きすぎる問題を修正しました。
- 複数のタイムゾーン名が間違っている問題を修正しました。
- 複数のドライバー名を修正しました。
- 新たなオープニング映像を追加しました。
- 車両セットアップのタブナビゲーションを改善しました。
- Race Weekend(シングルモード)において、ルマンのデフォルト設定が1分となっていた問題を修正しました。
VR
注:VR機能はフルリリースではありません。この機能を試されるユーザーには今後も様々な改善が行われます。この機能を使用するには(Steamの)起動オプションに"+VR"を追加してください。
- VRにおいてMSAAが機能しない問題を修正しました。
- VRで動作するようにHUDを修正しました。
- VRで動作するようにUIを修正しました。
Tracks
Algarve International Circuit (Portimāo)
- デフォルトセットアップフォルダ名を最適化しました。
- ピットオフィシャルに関するサーキットディテール設定を最適化しました。
Autodromo Enzo e Dino Ferrari (Imola)
- デフォルトセットアップフォルダ名を最適化しました。
- スタート/フィニッシュライン付近において、観客/グランドスタンドシートが浮き上がっていた問題を修正しました。
- アクアミネラリ出口のサポートロードのバンプを修正しました。
- アクアミネラリ前の丘においてリアビューに映る木が不足していた問題を修正しました。
Autodromo Nazionale Monza
- デフォルトセットアップフォルダ名を最適化しました。
- ピットオフィシャルに関するサーキットディテール設定を最適化しました。
- Curva del Serraglio(レズモのあとの緩やかな左カーブ)の縁石ジオメトリを修正しました。
- バリア接触判定を再構築しました。
- ローリングスタート時、P1スタートが右側になるように更新しました。
Bahrain International Circuit
- デフォルトセットアップフォルダ名を最適化しました。
- 最後の2ピットボックスについて、ピットドアを共有するように設定しました。
- AIがレーシングラインからピットレーンに入る際、進入がスムースになりました。
Circuit de la Sarthe (Le Mans)
- デフォルトセットアップフォルダ名を最適化しました。
- ミュルサンヌシケインのトラックリミットを調整しました。
- フォードシケインのブレーキ痕を削除しました。
Circuit of the Americas
Fuji Raceway
- デフォルトセットアップフォルダ名を最適化しました。
- ピットオフィシャルに関するサーキットディテール設定を最適化しました。
- 外部トラックカメラのヘリコプター音を修正しました。
Sebring International Raceway
- デフォルトセットアップフォルダ名を最適化しました。
- ピットオフィシャルに関するサーキットディテール設定を最適化しました。
Spa Francorchamps
- デフォルトセットアップフォルダ名を最適化しました。
Cars
注意事項
- "Alpine A424 LMDh"と"Isotta Franschini TIPO6-C LMH"は初回リリースです。
- 残り全ての2024年版ハイパーカーリバリーを追加しました。
- 2024年版LMP2リバリーを追加しました。
- Coach Dave Academyのイモラセッティングを追加しました。
- サーキット毎のGTEBoPを追加しました。
- 不足していたAIドライバータレントエントリーの様々な問題を修正しました。
- 外部視点からの車両内部表示を最適化しました。
- タイヤコンパウンドの見直し、及びタイヤがピークグリップレベルに達する際の温度を改訂しました。
- 燃料ミクスチャの見直し、及びセーフティカーミックスとレースミックスの降下を単純化しました。
- 各車のFFB強度を下記の調整によって平均化しました。これは割合の変更です。例えば以前はBMWを50%の強度で走っていた人は、現在は40%で走ると同一出力になることに留意してください。
- BMW +20%
- Cadillac +20%
- Ferrari +10%
- Glickenhaus +34%
- Lamborghini +20%
- Peugeot (both) +12%
- Porsche +24%
- Toyota +6%
- Vanwall +32%
- Oreca +0%
- Aston +11%
- Corvette + 16%
- Ferrari +9%
- Porsche +6%
BMW M Hybrid V8 LMDh
Ferrari 499P LMH
- ウェイトペナルティ[kg]:セブリング(+15)、ポルティマオ(+22)、イモラ(+25)
- 最大出力低下[kW]:イモラ(-5)
Lamborghini SC63 LMDh
Peugeot 9X8 2023 LMH
Peugeot 9X8 2024 LMH
- 離れた位置から車両を見た場合、フィンが重なる問題を修正しました。
- コクピットの極一部において影が表示されない問題を修正しました。
- ウェイトペナルティ増加[kg]:ルマン(+3)、イモラ(+3)
Toyota GR010 LMH
Oreca 07 LMP2