監督 ルネ・ラルー
脚本 ローラン・トポール、ルネ・ラルー
原作 ステファン・ウル『オム族がいっぱい(英語版)』
予告編
感想
なんとも独特なアニメ。
映像は静止画を組み合わせて行く「紙芝居」的な動き。
青い皮膚、真っ赤な目のトラーグ族に対し、オム族は非常にリアルな人間の顔や形なので、むしろ気持ち悪い。
ペットとして生活する様になったテールが、知識を得て主人の家から逃げ出し、オム族の中で行動を共にするうちに勢力を増して行く。
結局このオム族が後の地球に移住するというオチ。
とにかくキャラクターの造形が独特で、これらが宮崎駿の「ナウシカ」に影響を与えたらしい→コチラ
オススメしませんが「フルムービー」があります。
英語字幕付きで概要は把握可
あらすじ
惑星イガム。大きな種族 トラーグ族の子供たちが小さな種族 オム族の母子を遊びでいじめ、母親が死ぬ。
それを見つけた、トラーグ族を統治するシン知事の娘・ティバが子供を持ち帰り、テールと名付けてペットにした。
首輪でコントロールされるテール。
トラーグ族は一日のほとんどを瞑想に費やす。
ティバが受けるレシーバーによる教育を、テールもそばにいて一緒に聞く。トラーク族の一週間はオム族の一年相当なので、テールはティバより多く惑星イガムに対する知識を吸収。
イガムの近くには「野生の惑星」があり、トラーグ族は生存のための瞑想が不可欠。
成長するにつれ、自分のペットとしての立場に疑問を抱いたテールは、レシーバーを持って脱走する。
野生のオム族の女に会ったテールは集落に案内される。
決闘により仲間と認められたテールは、今までの知識を利用して部落の生活を向上させていく。
その頃トラーグ族ではオム族絶滅のための議決がされ、毒ガスを使った駆除作戦が行われた。
そうした攻撃を受けながらも、テールの知恵でトラーグ族の一人が殺害された。
それをきっかけに、オム族は少人数から集落単位の大きな部族になって行く。
その後テールたちは、トラーグ族がロケット等の機器を捨てている「墓場」に秘密の都市を建設した。仲間を殺されたトラーグ族は怒りに駆られ、徹底して駆除を進める。
だが都市には様々な機器やレシーバーもあったため、トラーグ族の3季(オム族にとって15年)で高い科学技術を有するようになったオム族。オム族の目標は、未開と思われる「野生の惑星」への移住。そのためにロケット開発を急いだ。
やがて秘密の都市が発見され、トラーグ族の襲撃が始まる。テールたちは二隻の宇宙船で辛くも脱出に成功し「野生の惑星」に到達して着陸した。
そこは首のない無数の男女の巨大な像があるだけの荒野。
その身体へ、瞑想により意識だけとなったトラーグ族が首として乗ると、像が踊り出した。これこそがトラーグ族にとっての生命活動であり、生殖でもあった。
その像はロケットからのビーム攻撃でいとも簡単に壊れ、それにより惑星イガムのトラーグ族が次々に死んでいった。
トラーグ族の議会はこの攻撃を巡って紛糾する。
シン知事が、互いを破壊し尽くす事で両者とも全滅すると諭して戦いを中止。
テールと交渉するトラークの代表。
そしてオム族は、トラーグ族が用意した新しい惑星に移住した。
その星は後に「テール(La Terre:地球)と名付けられた。