スタートレック2 カーンの逆襲 1982年 アメリカ | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

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原題:Star Trek II: The Wrath of Khan

シリーズ  スタートレック

監督    ニコラス・メイヤー
脚本    ジャック・B・ソワーズ
原案    ハーヴ・ベネット
音楽    ジェームズ・ホーナー
興行収入 0.79億ドル(約90億円)

キャスト
ジェームズ・T・カーク    ウィリアム・シャトナー       
スポック              レナード・ニモイ           
レナード・マッコイ        ディフォレスト・ケリー    
モンゴメリー・スコット    ジェームズ・ドゥーアン  
ウフーラ                    ニシェル・ニコルズ      
ヒカル・スールー          ジョージ・タケイ        
パヴェル・チェコフ        ウォルター・ケーニッグ 
キャロル・マーカス     マーカスビビ・ベッシュ  
デビッド・マーカス      メリット・バトリック
サーヴィック大尉      カースティ・アレイ
クラーク・テレル艦長   ポール・ウィンフィールド
カーン・ノニエン・シン   リカルド・モンタルバン 

感想
TVシリーズで宇宙に追放された「優性人類 カーン」が宿敵カークに復讐する。と言ってもそのTVシリーズの記憶が全くないのがツラいが・・・

前作で探査機「ヴォイジャー」が進化した機械生命体が描かれたが、今回のジェネシス計画も木星の衛星「エウロパ」における生命の存在可能性にインスパイアされたものだろう。

実際アーサー・C・クラークが1982年に発表した「2010年宇宙の旅」にもエウロパの生命に知性を生み出させる話が描かれている。

今まで「エンタープライズ号」がアイコンとしてドラマを牽引して来たが、本作での位置付けは「老朽艦」それがちょっと切ない。
カーンの復讐と同時に描かれる「ジェネシス計画」は星に生命を発生させるものであり、別れたカークの妻とその息子が計画の推進者。
ちょっとテンコ盛りの設定だが、このドラマのキーマンであるスポックが艦を救うために命を落としたのにはビックリ。

しかしシリーズは続く(のだ)*次作で蘇える

あらすじ
惑星連邦の訓練生 サーヴィック大尉たちが艦長の資質を見る「コバヤシ丸」の課題を受けていたが、皆ことごとく失敗。見学していたカーク提督に「必ず失敗するテストです」と抗議するサーヴィック。


一人になると覇気のないカークに、マッコイは艦隊勤務に復帰するようアドバイス。

その頃、元カークの部下だったチェコフが乗るリライアント号(テレル艦長)がジェネシス計画遂行のために、生命が存在しない惑星の探索を行っていた。

計画責任者はキャロル・マーカス博士とその息子デビッド。

候補の星を見つけたが僅かに生命反応が見られ、マーカス博士がその確認を求めた。
 

それを受けてテレル艦長とチェコフが調査のため惑星に降りた。
だがそこにいたのはかつて連邦と敵対した優性人類カーンの一党。

カークと戦い敗北して、15年前この星に追放された。軌道の急変により荒れ果てた星となり、連邦側もそこが流刑星と気付かず。
寄生虫を耳から入れられ洗脳されたテレルとチェコフは、ジェネシス計画を自白する。

老朽化して練習艦となったエンタープライズを査察するカーク他旧クルーたち。訓練生を率いる艦長はスポック。

初の練習航海への出航はサーヴィックが指揮。
ジェネシス計画の基地である宇宙ステーション「レギュラ1」で待機するマーカス博士とデビッドは、惑星探査から帰還するテレルとチェコフから、カーク提督の命令でジェネシス計画の資材とデータの回収を命じられる。カークを憎悪するデビッド。
航行するエンタープライズに、マーカス博士からジェネシス計画を取り上げる事への抗議がされるが、通信障害で伝わらず。

エンタープライズでは異常を認識してレギュラ1に行く事を決定。

スポックは艦の指揮権をカークに譲った。

移動中に情報へアクセスしてジェネシス計画の全貌を知るカーク。
それは無生物の星を生命で満たすもので、その時に先住生物がいれば死に絶える。
一方リライアント号を乗っ取ったカーンはエンタープライズを攻撃。

そしてジェネシス計画の全てを渡せと要求。
カークは要求に従うフリをしつつ相手を油断させて攻撃。

双方多大な被害を受けて散開。

レギュラ1に到着したエンタープライズだが中には誰もおらず。

カークはマーカス博士がジェネシス装置と共に近くの惑星の地下実験場に避難転送したと判断。
隠れていたテレルとチェコフが見つかり、残りの者はカーンに殺されたと知らされる。


カークはテレルとチェコフ、サーヴィックを連れ、転送で惑星地下の実験場に行く。そこにはジェネシス装置があり、突然デビッドに襲われるカーク。それを止めるマーカス博士。

その時、テレルとチェコフがカークに銃を向ける。

カーンの命令で動いていた二人は通信機で指示されていた。

だがカークを殺せという命令に逆らってテレルは自殺。

気絶したチェコフの耳から寄生虫が出て来たのを焼き殺すカーク。
カーンはそこにあったジェネシス装置を転送で強奪し、リライアント号で去って行った。
マーカス博士からデビッドはあなたの息子だと言われるカーク。
一日だけで行ったジェネシス計画の実績を見せるマーカス博士。

地下に広がる緑の世界。

そんな中で、改めてコバヤシ丸のテストの事を聞くサーヴィック。唯一カークだけが合格。真相はカークがテストのプログラムを改変した。
その後カークはエンタープライズに連絡を入れる。

当初修理に六日かかると言っていたスポックの言葉はフェイクで、実は六時間。皆が転送でエンタープライズに戻った。

再びカーンと対決するカーク。現状では敵が優位のため、レーダーの利かないムタラ星雲に誘い込んでの交戦。シールドも作動しない。

厳しい戦いの中でリライアント号に致命傷を与えるカーク。瀕死になりながらもジェネシス装置を作動させたカーン。4分後には自爆する。
だが原子炉の故障でワープによる脱出が出来ないエンタープライズ。その時スポックが原子炉内に入り、放射能を受けながら故障の修理を行った。辛くもワープで脱出出来たエンタープライズ。
その事をあとで知ったカークは原子炉に駆け付ける。

遮蔽扉越しに語りかけるスポック。
これは論理的なのです。多数の要求は重い、一人の要求よりも。
「私は永遠にあなたの友人です。長寿と繁栄を・・」息絶えるスポック。


そして宇宙葬が行われる。

「我が友人スポック。誰よりも最高の、人間だった」
スポックの棺が打ち出された。


気落ちするカークに話しかけるデビッド。

死に直面したのは初めてなんだね・・・
虚しいと言うカークに、あなたの息子なのが誇りだと言うデビッド。


緑に包まれたジェネシス惑星に着地しているのは、スポックの棺。