半沢直樹(第一期)1~5話(全10話) 2013年 | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

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半沢直樹(第一期)1~5話

6~10話はコチラ

 

脚本    八津弘幸
演出  福澤克雄、棚澤孝義、田中健太
原作    池井戸潤『オレたちバブル入行組』  
放送  2013年7月7日~8月11日

キャスト
半沢直樹(はんざわ なおき)    - 堺雅人
半沢花(はんざわ はな)        - 上戸彩
渡真利忍(とまり しのぶ)        - 及川光博
近藤直弼(こんどう なおすけ)    - 滝藤賢一
中野渡謙(なかのわたり けん)   - 北大路欣也
大和田暁(おおわだ あきら)     - 香川照之
内藤寛(ないとう ひろし)         - 吉田鋼太郎
岸川慎吾(きしかわ しんご)        - 森田順平
浅野匡(あさの ただす)         - 石丸幹二
中西英治(なかにし えいじ)         - 中島裕翔
黒崎駿一(くろさき しゅんいち)    - 片岡愛之助
竹下清彦(たけした きよひこ)    - 赤井英和
東田満(ひがしだ みつる)       - 宇梶剛士
藤沢未樹(ふじさわ みき)       - 壇蜜
板橋平吾(いたばし へいご)     - 岡田浩暉
小村武彦(こむら たけひこ)      - 逢坂じゅん
来生卓治(きすぎ たくじ)              - ダンカン



感想
実は、初回放送時にはあまり興味がなく、盛り上がって来た終盤の数話を観ただけだった。最終回の視聴率が40%越えとは、最近ではまずお目にかからない数字。
その後気になって、再放送では全話視聴。
最終話で「セントラル証券」に飛ばされた半沢。

「さあ、どーする」と期待していたが、なかなか続編が出なかった。
それが今年「半沢直樹2」がやるという事で、一応前作の振り返り。
 

町工場の社長だった父を死に追いやった、宿敵大和田との攻防が、銀行を舞台にしたサラリーマンもので展開される。
だが半沢自身は、父の仇を討つと言いながら、金融関係者の立場から経営者を助ける醍醐味にどっぷりと浸かって来た。
ただの復讐劇に終わっていないのが、皆に支持される要因だろう。
1~5話と6~10話で大きく2つのドラマが描かれる。

前半は、工場経営者に融資した5億が、計画倒産により回収不能となった案件を、半沢が取り返す。

壇蜜が絵に描いたような愛人で、なかなか楽しめた。



あらすじ
第1話「やられたら倍返し!悪い上司に立ち向かうニューヒーロー誕生」 視聴率(関東)19.4%
東京中央銀行大阪西支店の融資課長 半沢直樹。入行時の1991年には産業中央銀行だったが、合併により今の銀行名となっている。
ちいさな金属加工会社「マキノ精機」のポリシーに共感して、融資を進める半沢。
支店長 浅野が半沢の部下 中西に「西大阪スチール」の担当を命じる。運転資金5億円の融資を要求する社長の東田。

危惧する半沢だが浅野の決済で、新規融資先にも関わらず担保なしの融資が決定。この件により営業目標を達成して、大阪西支社が最優良店に選ばれた。
半沢の同期 渡真利と近藤。本店勤務で情報通の渡真利は、本店に戻りたい浅野が実績を欲しがったと解説。


近藤は同期トップで昇進したが、それを支店長に妬まれてイジメを受け、統合失調症で半年休職した経緯を持つ。
 

2ケ月後、西大阪スチールは不渡りを出して、社長の東田が行方をくらました。融資時の情報は粉飾だった。

渡真利が浅野の、本社参りの情報を伝える。今回の責任を半沢に押し付けるつもり。一週間で5億円をかき集めろと言った渡真利。
本店で常務の大和田に、今回の件は全て半沢の独断だと話す浅野。
浅野を訪れて、もし5億円を取り戻せたら土下座してもらいますと伝えた半沢。


西大阪スチール倒産のあおりで連鎖倒産した「竹下金属」社長 竹下清彦の自殺を食い止めた半沢は、気絶している間に昔の夢を見た。
小さなネジ工場を経営していた父 慎之助は、経営不振によりメインバンクの産業中央銀行から、融資引き上げと担保の土地売却を宣告される。地銀からの融資を知らずに自殺した父。
工場は再建されたが、成人した半沢は、父を殺した産業中央銀行に就職した。
目を覚ました半沢が、竹下に協力を申し出るが拒否される。


ある日大阪西支店に国税局の査察が入った。責任者は統括官の黒崎峻一。コピー機データをバックアップする細工で、彼らが西大阪スチールの資料を持って行った事を知る半沢。「どこかに取れる金がある」


同期の近藤が業者情報から、西大阪スチールの計理だった波野が別会社で働いていると教えた。そこを訪れ、波野を追及して裏帳簿を手に入れ、東田と愛人の住所を聞き出す半沢。
そんな時、子会社への出向を命じられ、家族で移動する近藤。

半沢も5億が回収出来なければ同じ運命。
半沢は、愛人のマンションで隠れていた東田を見つけ返済を要求。

だが愛人 藤沢未樹の不意打ちを受け、逃げられる。
国税局の黒崎も東田を追っていたが、半沢のせいで逃げられた。

この銀行員は目障りね、と呟く黒崎。

東京の本店に呼び出された半沢は、取られた5億円を取り戻すと宣言。
竹下からの電話を受ける半沢。

マキノ精機への融資の件を知り、協力を申し出た竹下。
廊下で頭取の中野渡謙に会う半沢。

隣りで5億の責任の事を話す常務の大和田。


第2話「上司の濡れ衣を振り払え!悪者に倍返し」 21.8%
西大阪スチールが計画倒産だった疑いが浮上。

全てが仕組まれた可能性がある。
裏帳簿を見た竹下は、自社への支払いと帳簿に2億の差があると指摘。3年前から売上げを水増ししていた西大阪スチール。
国税局も西大阪スチールの金の流れを追及。
東田が、個人名義の口座から東亜細亜リゾートに5千万を振り込んでいた事実が判明。
竹下から連絡があり、同業の淡路鋼材も水増しの被害を受けていた事が判明。淡路鋼材の社長 板橋はそれを聞いて怒る。
東亜細亜リゾートへ探りを入れた半沢だが追い返される。
実は、板橋は東田と内通しており、裏帳簿を奪う事を板橋に指示する東田。

大阪西視点に再び査察が入り、東田が5千万を送金した口座も含むリストの提出を求められる。何とかそれを切り抜けた半沢。
裏帳簿の処分を指示されていた板橋は、半沢から書類を受け取って調べ始めたが、侵入して来た男にそれを奪われる。

男はバイクで逃走。それを、相手が一枚上手だったと慰める半沢。
後で書類を奪った男と落ち合い、書類を受け取ってから燃やし始めた板橋だが、そこに現れた半沢と竹下。
言動に不審な点があり、ニセの書類を渡していた。
物件がハワイのオアフ島である事を聞き出した半沢。

一方、国税局もその情報を掴み、差し押さえようとしたが、一足違いで東京中央銀行法務部が先回りしていた。
板橋から東田の居場所を聞き出して向かった半沢だが、逃げられていた。そこに黒崎が来て言い合いになる。
その最中に渡真利から電話。ハワイの物件を国税に持って行かれたという。黒崎が法務部長を裏で脅して、仮処分申請を中止させていた。
黒崎に、この借りは倍にして返しますと言った半沢。

第3話「クソ上司に倍返し!部下のピンチも救えるか!裏切り者も出現」 22.9%
差し押さえ失敗を叱責する浅野。そんな半沢の部署へ、本社からの裁量臨店(内部監査)が明後日にあるとの通告。本部の審査部門が支店に出向いて、融資判断を検査する。それは浅野が仕組んだもの。
その時までに5億回収のメドを立てなくてはならない。
竹下の協力で東田の隠れ家の所有者 小村武彦を探し当てるが彼は銀行に不審を抱いており、協力を拒否される。
小村が倒れ、入院した時の枕元にある、子供を抱いた女性の写真に目を止める半沢。
そんな時、フリーライター来生卓治に西大阪スチールの件を聞かれる半沢だが、一切答えられないと言いつつも取引きを持ちかける。

裁量臨店で対象とされた融資は、問題を抱えたものばかりで意図された感がある。計算表がないことを指摘されるが、部下の話では、一週間前には確かにあった。中西に疑いがかかる。
臨店三日目。リーダの灰田が更に赤字企業への追及をして、ヒアリングの議事録を要求するが、再び書類が見つからない。
半沢たちはファイル紛失対策として、資料と一緒に当日の新聞も合わせて撮った写真を残していた。それが存在の証拠。臨店メンバーとして参加していた渡真利が、自ら鞄を開けて潔白を証明。

その流れから灰田の鞄も暴かれたが、そこには風俗雑誌が。
真犯人はメンバーの小木曽。だが証拠を見せろと騒ぎ出す。
そこで中西が、臨店1日目にその現場を目撃したと告白。

口止めされた時の録音も公表されて、崩れ折れる小木曽。
灰田を謝罪させて臨店は終わった。

半沢がフリーライターの来生に情報をリークして、西大阪スチールのへの5億円融資がスクープされた。
半沢が更に不利になる事を危惧する渡真利に「場所は分かった」と話す半沢。リークと引き換えに、小村の娘の居場所を聞いた半沢。
娘が小村を見舞いに行き、その礼に彼が東田の居場所を教えてくれた。東田の居場所を見張っていた竹下から写真が届く。

それは東田と談笑する支店長 浅野の姿。


第4話「10倍返しなるか! 上司と部下の裏切り」  27.6%
東田と浅野は、中学時代同じ学校だった。

これは半沢の妻 花が浅野の妻から仕入れた情報。
だがこれだけでは証拠にならない。
車に乗った東田を捕まえて問い詰める半沢だが、自己破産したと言って弁護士の名刺を投げ付け、車は走り去った。

見送る車のリアウインドゥにあった、ティッシュ箱のマークが気になる半沢。その調査を引き受ける竹下。
支店長のドライバーから、浅野が関西シティー銀行に出入りしている事を知る半沢。だがその通帳はカバンに入れてあり、支店では机の引き出しに施錠して入れている。
怪情報を浅野に送って席を外させたスキに彼のカバンを確認し、東田の愛人 美樹からの5千万送金の証拠を掴んだ半沢。

金の流れは掴んだが、愛人からの振込みでは東田と直接は結びつかない。だが渡真利が、あのティッシュ箱のマークがニューヨーク・ハーバー信託のものだと気付いた。
張り込みをしていた竹下が掴んだ、浮気の証拠を持って彼女をゆさぶる半沢だが、動じない美樹。
妻の花から、バイトで稼いだ金で新しいカバンをプレゼントされた半沢は、美樹の事を思い出す。
一方美樹は黒崎からも東田の隠し口座を聞かれていた。

違法行為の帳消しと引き換え。
半沢は美樹に会い、ネイルサロンの出店計画を評価した。

差し押さえられたら諦めるしかないと言う美樹に、創業支援融資を利用すれば可能だと告げる。
渡真利の情報で、出向先が決まったと知らされる半沢。
その直後竹下からの電話。

美樹が国税局に駆け込み、黒崎に会ったという。

第5話「半沢が出向に…!? 生き残りをかけた戦」   29.0%
美樹と話す黒崎。「明日の朝イチでガザ入れするわよ」


帰宅した半沢は、支店幹部の奥さんの占いと独特の勘で、転勤の事を問い詰める花に白状する。今まで話していなかった父親の事も聞かされた花は、転勤の腹を決める。
翌朝、東田の自宅へ強制捜査に入る黒崎ら。慌てて美樹に通帳と印鑑を託して彼女を逃がす東田。

逃げ出した美樹は黒崎の待つ車に滑り込み、通帳と印鑑を渡す。
その状況を見ていた竹下は、万事休すや、と嘆く。
そこへ半沢宛てのバイク便が届く。

それは美樹が送ったニューヨーク・ハーバー信託の通帳と印鑑。
一方、数百万にもならない通帳を掴まされた黒崎に美樹は「そんなこと、知らないわよ」
それらは全て半沢の計画。ニューヨーク・ハーバー信託の口座には12億があった。
 

家族で外出している浅野に匿名でメールを送る半沢。

証拠を全て揃えたという内容に、家族だけは巻き込まないで、と浅野。
その晩、東田が豪遊しているクラブに竹下と乗り込んだ半沢は、12億を差し押さえたと宣告。

 

張り込んでいた国税の職員が慌てて立ち上がる。

翌日、半沢を呼び出した浅野は、5億をどこから回収したかを尋ねるが、話さない。
部屋を出ようとする半沢に謝罪する浅野。株で失敗したと自白。
刑事告発するから覚悟しておけと言った半沢だが、浅野の妻や花の事を思い出し、本店営業二部の、次長ポストへの移動が出来るなら見逃してやると言った。承諾する浅野にもう一つ。
「5億回収したら土下座してくれるんだろう?」

浅野は、半沢が行く筈だった東南アジアへの出向。竹下は東田から回収した金で工場を再開。
部下たちも希望の部署に異動。
本店へ移動のため東京に向かう半沢。