ブリッツ   2011年  イギリス | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

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日々接した情報の保管場所として・・・・基本ネタバレです(陳謝)

監督 エリオット・レスター
脚本 ネイサン・パーカー
原作 ケン・ブルーウン

 

キャスト
トム・ブラント            ジェイソン・ステイサム
ポーター・ナッシュ       パディ・コンシダイン
バリー・ワイス         エイダン・ギレン
エリザベス・フォールズ  ザウエ・アシュトン
ハロルド・ダンロップ     デヴィッド・モリッシー
ロバーツ             マーク・ライランス
クレイグ・ストークス    ルーク・エヴァンズ

 

 

予告編


感想
ジェイソン・ステイサムは「トランスポーター」が当たり役で、毛がなくても人気がある役者。
今作では刑事役。自動車盗のガキ共を、ホッケースティックでボコボコにする場面から始まり、暴力刑事の印象をたっぷり刷り込む。

 

バディものの範疇に入るが、この相方ナッシュがイイ。

元々ゲイで、職務上のトラブルもあり流れて来たもの。

けっこう根性は座っている。ブラントは暴力刑事ではあるが、ゲイに対する偏見は全くなく、好感が持てる。

 

「ブリッツ」を自称する犯人のワイスは、本当に気持ち悪さが滲み出て好演。
比較的早い段階で犯人が判るが、警察組織の対応の遅さが半端ない。そんなもの、男の検挙歴をちょっと照合すればすぐ判りそうなものなのに。
結局ブラントが情報屋から聞いた話から、一年前の事件を思い出してワイスに近づく。だが証拠が掴めないうちに警官殺しは続き、その結果ようやく、かつてワイスを検挙した者が順に殺されている事が判明(イラつく)。

検挙したものの証拠不十分で釈放、というパターンは「ダーティー・ハリー」でも使われたストーリー。

 

こういうどうしようもない相手に、非合法で制裁を加えるというのも、ありがちではあるがスカっとする。
だが最後の、新聞記者に犬をけしかけるのは、本当に蛇足(ない方がいい)。

 


あらすじ
ロンドン警察のサウスイースト分署。ここに勤めるトム・ブラント刑事は暴力的な捜査で、ゴシップ紙に毎回報道され、署内でも要注意人物。
同僚のロバーツが妻を亡くした。失意のロバーツを慰めるブラント。

そんな時に、女性警官のサンドラが首を撃たれて殺される事件が発生。ブラントに「チャンスをやる」とその事件を担当させる署長。

 

ロバーツが特別休暇の時に配属されたポーター・ナッシュ警部代理。紹介の時に皆が笑う。

同僚のフォールズは、殺されたサンドラと警察学校で一緒だった。息子のトラブルで悩みがあるフォールズ。

新聞社のダンロップにタレコミをする男。警官を8人殺すと言う。
そしてパトカーの警官が射殺される事件が更に発生。

 

ナッシュの自宅を訪れるブラント。時々ブラックアウトする事について相談をする。自分自身の経験を話すナッシュ。自身がゲイである事、捜査を巡って精神的に追い詰められて同じ様な状況に陥った事など。
だが途中でイビキをかくブラント。

 

ロバーツが署に顔を出す。休んでいろと言う署長に辛らつな言葉を投げるロバーツ。そして復帰。
ブラントが使っている情報屋が、警官殺しに心当りがあると言って来る。犬に火を点けて、その状況をYouTubeにアップしているイカれた野郎。
他の話もヒントに、一年前プールバーで半殺しにした男を思い出したブラントは、ナッシュと一緒にその男、バリー・ワイスの家をガサ入れする。だが目ぼしいものは何も出ない。

 

帰宅するロバーツをつける男。郵便受けで部屋を確認するとエレベータで上に上る(16階の214号室)。
衛星放送の未納を口実にしてドアを開けさせると、ロバーツを撲殺し、油を撒いて火を点けた。
更にダンロップへタレコミを入れる男。自らをブリッツと名乗った。
ここの警官が標的にされている事で浮足立つ分署内。

 

ゴミの中からワイスの本名を知った情報屋は、ワイスが、地下駐車場に置いてある自分の車にロバーツ殺しの証拠を隠している事を知る。
その事をダンロップにタレコミする。それを確認して後日金を渡したダンロップだが、その受け渡し直後、ワイスは情報屋を殺して金を奪う。

 

他部署の警官、クレイグ・ストークスに接触するフォールズ。問題を起こしているスキンヘッドと呼ばれている子供についての話を聞く。フォールズは、彼が12の時から知っており、情報屋として使いながら生活の面倒も見ていた。その揉み消しと引き換えにフォールズとつき合おうとするストークス。

 

パソコンに疎いブラントだが、女性職員に頼んでワイスの犯歴チェックを頼む。最初に殺されたサンドラから始まって、殺されているのはワイスを検挙した者たち。

その先にはフォールズが居た。最終標的はブラント。

 

ストークスとフィールズのデートを見ているワイス。
デートを終え、フォールズを家まで送るストークス。その後ワイスが彼女を襲う。そこに割って入って助けようとするスキンヘッド。だがワイズに殺される。その後に駆け付けるパトカー。

 

ワイスが指名手配され、通報からホテルに踏み込むブラント。

それを察知して逃げ出すワイスを追うブラント。

延々と追跡した後、列車操車場で逮捕。
だが物的証拠がなく、拘留期限が来て止む無く釈放。ブラントは「ブリッツ」のあだ名を思い切り蔑み、ワイスのプライドを傷付けた。
報道陣に向かってポーズを取りながら出て行くワイス。

 

スキンヘッドの埋葬儀式。ブラントも参列している。そこに制服姿で参列するワイス。
何も気付かないブラントは、車に乗ってそこを去る。追跡するワイス。
ブラントが着いたのは、ワイスが自分の車を止めていた駐車場。ドアを開けて階段を上がって行くブラントを追うワイス。

 

延々と階段を上がり、屋上に出た時、ワイスがブラントの肩に手を掛ける。だがその正体はナッシュだった。横から顔を出すブラント。

銃を取り上げ、ワイスをバールでボコボコに殴るブラント。

ワイスは笑って「これが記事になるのが楽しみ、訴えてやる」
だがブラントは平然として「犯人は制服を着たヤツを狙っているらしい。それに凶器はこれと同じだ」と言ってワイスを撃ち殺す。

そしてナッシュに向かって「どうもこりゃ、迷宮入りになりそうだな」

 

ダンロップの所へ行って、犬をけしかけるブラント。