ブラッド・ダイヤモンド 2007年 | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

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日々接した情報の保管場所として・・・・基本ネタバレです(陳謝)

 

監督 エドワード・ズウィック

脚本 チャールズ・リーヴィット

 

キャスト
ダニー・アーチャー     レオナルド・ディカプリオ
ソロモン・バンディー    ジャイモン・フンスー
マディー・ボウエン     ジェニファー・コネリー
ディア・バンディー      カギソ・クイパーズ 
コッツィー大佐        アーノルド・ヴォスルー
コーデル・ブラウン     アントニー・コールマン 
ポイズン大尉(RUF)     デヴィッド・ヘアウッド
ベンジャミン・マガイ    ベイジル・ウォレス 
ナビル             ジミ・ミストリー 
ルパート・シモンズ     マイケル・シーン
ヴァン・デ・カープ      マリウス・ウェイヤーズ 
ウォーカー          スティーヴン・コリンズ
メド                 ンタレ・ムワイン


予告編

 

感想
ディカプリオは当時「アビエイター(2004年)」「ディパーテッド(2006年)」に続いての硬派出演。
紛争の資金源となる「紛争ダイヤモンド」を扱った、社会派の極みとでもいうべき映画で、エンターテインメントとしては最初どうかと思ったが、ソロモンを巡るドラマの組み立てがしっかりしており、飽きさせずに最後まで観ることが出来た。

 

19歳の時から大佐に仕込まれ、傭兵を経て密輸ダイヤの道にどっぷり漬かったアーチャーが、ソロモンという、徹底した家族思いの人間と行動を共にするうちに、人間としての「何か」を見出して行く。
最初は、調子のいい小悪党の雰囲気だったのが、ピンクダイヤに魅せられて、次第に命を張る局面に巻き込まれて行くプロセスが、絶妙だった。

そして最後にダイヤを渡す場面での笑顔。

 

ディカプリオはけっこうイイ仕事をしたナー、と思う。

この時期の三作で、大きな賞を取るかと思われたが、ノミネートばかりでその後低迷。「レヴェナント・蘇えりし者」でようやくオスカーを取った苦労人。

 

 

あらすじ
内戦が続くアフリカ西部のシエラレオネ共和国。反政府勢力のRUF(革命統一戦線)と政府軍との争い。RUFは武器調達のために採掘したダイヤを闇ルートで送り出し、それが各国で消費される。
この映画はそんな「紛争ダイヤモンド」を巡る話。

 

漁師のソロモンはある日突然RUFに襲われ、村は全滅。何とか妻と息子、娘は逃がすが自分は捕まる。
採掘場で超特大のピンクダイヤ原石を見つけたソロモンは、足でそれを挟んで自分のものにしようとしたが、ポイズン大尉に見つかり殺されかける。
政府軍の攻撃で、辛くもそこを逃れてダイヤを地中に埋めるソロモン。

 

元傭兵でダイヤの密売を仕事にしているアーチャー。RUF経由でのダイヤ密輸が失敗して政府軍に捕まる。
留置場でソロモンが、負傷して捕われたポイズン大尉から、ピンクダイヤの事で詰問されているのを聞くアーチャー。
コネで留置場から出たアーチャーは、手を回してソロモンも出所させる。

 

海辺のクラブで、マディーと知り合いになるアーチャー。

マディーはジャーナリストで密輸ダイヤを追っており、アーチャーが関わっていると踏んでいるが、否定される。

RUFの襲撃で解放されたポイズン大尉は、拉致していたソロモンの息子ディアを、麻薬漬けにした上で少年兵に仕込んだ。アーチャーはソロモンが家族に会いたがっているのを受け、マディーの協力で難民キャンプに居る妻子に引き合

わせる。ディアがRUFに拉致された事を知って嘆くソロモン。

 

採掘場まで行くのに、ジャーナリストに化けてアーチャーとソロモンが取材車に同行。だがRUFに銃撃され、辛くも脱出。
途中でRUFの元少年兵を更生させる施設に辿り着く。

その夜結ばれるアーチャーとマディー。
施設の責任者が撃たれ、それを助けるために、かつて南アフリカで上官だったコッツィー大佐の部隊に合流するアーチャーとソロモン、マディー。
大佐は民間軍事会社を率いており、政府軍からRUFの攻撃を請け負っていた。アーチャーに協力を要請すると共に、ピンクダイヤも狙っていた。

 

アーチャーは隊から離れて独自に動く事とし、倉庫から衛星電話、食糧等を持ち出した。帰国するマディーにダイヤ裏取引の証拠となるノートを託し、ソロモンを連れて隊から脱出。

採掘場に行く途中でRUFの部隊に遭遇した二人。ソロモンはディアの姿を見て声を上げ、RUFからの追跡を受ける。激怒するアーチャー。

 

採掘場まで辿り着いたが、そこはRUFの勢力圏。アーチャーは衛星電話でコッツィー大佐に、採掘場の空爆を依頼する。だがその夜、ソロモンは部隊まで出掛けて行き、ディアを見つけて連れ帰ろうとするが、洗脳されたディアは聞き

入れず父親を撃とうとした。捕まるソロモン。

再び部隊に戻っていたポイズン大尉が、ディアを人質にしてソロモンを責めている時に、コッツィー大佐による戦闘ヘリの攻撃が始まった。

 

大佐の部隊がこの場を制圧。大佐は、ソロモンの息子は誰だ、とアーチャーに詰め寄り、やむなく教える。

反抗するソロモンとの間で危険な局面になった時、アーチャーが発砲して大佐とその部下を撃つ。
何とかソロモンがダイヤを掘り当てる。それを取り上げるアーチャー。

衛星電話で相棒に飛行機の迎えを依頼するアーチャーだが、自分も腹に銃弾を食っていた。

 

残存兵の追っ手が迫る中、アーチャーは自分で飛行機に乗る事を諦める。そしてダイヤをソロモンに渡す。

せかされて山の上の飛行場に向かうソロモンとディア。
衛星電話でマディーに掛けるアーチャー。

 

アーチャーは盾となって兵と撃ち合い、無事に飛び立った飛行機を見上げてほほ笑む。

 

アーチャーからの情報でソロモン親子を保護したマディー。メモに基づき、ディーラーへ連絡し、ソロモンが接触する所の証拠写真を撮る。ソロモンは提示された200万ドルだけでなく、家族との面会も要求(アーチャーの指示)。
無事に家族と再会し、金を受け取るソロモン。
その後ディーラーは告発される。

国連での公聴会に呼ばれて証言をするソロモンの姿。