NHK シリーズ キラーストレス 6/18、19放送 | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

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日々接した情報の保管場所として・・・・基本ネタバレです(陳謝)

第1回 あなたを蝕(むしば)むストレスの正体 ~こうして命を守れ~
https://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20160618
番組詳報
http://tvtopic.goo.ne.jp/kansai/program/nhk/25413/497491/


ゲスト 高須高聖、林修、澤穂希、小島瑠璃子。

ワシントン大での実験。被験者への課題:1873から順次数字を引いていく→扁桃体が反応する。
恐怖や不安を感じた時も扁桃体が反応し、副腎からストレスホルモンを分泌→心拍数を増やし、また血液を凝固し易くする。

自律神経:興奮すると血管を締め付け血圧を上げる→ストレス反応。

数万年前(狩猟時代)。天敵だらけ。逃げないと生きられない→ストレス反応で生き延びる。ケガをした時、血が止まり易くする。命を繋ぐための機能。


天敵が居ない現代でも体は恐怖、不安に反応→キラーストレス。

お通夜に行く途中に倒れた人。脳出血→一命を取り止めた。睡眠不足のところへ親戚の死で精神的に追い詰められた。
複数のストレスがキラーストレスを生む。ストレス反応の暴走。


・・・・飲酒によりここでダウン。


第2回 ストレスから脳を守れ  ~最新科学で迫る対処法~
https://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20160619
番組詳報
http://tvtopic.goo.ne.jp/kansai/program/nhk/25413/497836/


ゲスト 高須高聖、林修、古川 聡、小島瑠璃子。進行:熊野宏昭。

堀北祐司(大手家電メーカ勤務)15年前にうつ病を発症。クレーム処理の顧客対応を4年間続けた。眠れない、心ここにあらず→うつ病の診断。


ストレスを受けると扁桃体が活動。副腎からストレスホルモン分泌。拍動を早め血圧を上げる。
注目されているものはコルチゾール。通常は脳内で吸収されるが、一定量を超えると脳を破壊する。
ネズミを金網内に留めておくと、海馬に異常が起きる。海馬を構成する神経細胞が目立って減っている。
海馬の損傷がうつ病の発症に関係する。うつ病の人は海馬が委縮している。

天敵が居ない現在。人間関係による精神的負担。たて続けのストレス(休むヒマがない)。ずっとストレスホルモンを出していなくてはならない。


コルチゾールの過剰分泌。
さらに悪化するしくみ→記憶力、想像力。
厳しい叱責を受けると、その場だけでなく家でも思い出す。その度にストレス反応を起こす。過去、未来に亘って支配→マインド・ワンダリング。これが生活時間の多くを占める。


ハーバード大。2250人による行動心理調査。マインド・ワンダリングで考える時間が生活時間の47%を占める。あれこれ考えるのがストレスを呼び、心の状態を悪くする。珍しい事ではない。
①がんばるストレス→体の反応(アドレナリン)
②我慢するストレス→落ち込み、不安、心のストレス(コルチゾール)


マインド・ワンダリングが続くとどんどん落ち込む。インターネットの普及が影響している。テキスト情報が主体のため、いろいろ考えてしまう。
海馬がうつ病に関与。ストレスに強い人、弱い人→生れ育った環境。
強いストレスを受けた人の30年後、脳の扁桃体に変化が見られる。
幼い時にストレスを受けると扁桃体が大きくなる。小さなストレスにも反応する→ストレスホルモンをどんどん出す。成人になって影響が出る。
環境、遺伝、生活習慣等ですぐ起こる。

今に満足している人はストレスが少ない→だからストレス対策が必要。その最前線は「宇宙」。一瞬のミスで命を奪う。

JAXA→ストレス対策の研究を行っている。宇宙航空医師:緒方克彦。

コーピング(ストレス対処法)
ストレスが掛かった時、何をやったら気晴らしになるかを決めておく。音楽、読書・・・・ ストレスが掛かるたびに、それに見合った気晴らしを行う。観察、対策を繰り返す。
古川宇宙飛行士の気晴らし:家族との通信、青い地球を見る、一人野球。

広島大 岡本准教授。閾値下うつの患者に対しての専門プログラム。気分が上がる行動をリストアップし、達成感、喜びの度合いを10点満点で点数付け。気分と行動の評価。

意識下うつ患者118人に展開。対策なし→変化なし。対策あり→健康レベルに回復。

ミシガン大 キング教授。ストレスを数値化する事で、扁桃体の活動時に前頭葉が活性化して抑制している事をつかんだ。車のアクセルとブレーキの関係。コーピングは、木に触れることでも効果がある。何でも試してみる。空を見る、歌を唄う。心のチャンネルを変えて整えて行く。
自分のストレス対策を認知する。実際にやってみる。
ゲストの書き出し。小島:6、高須:9、林:6、古川:12.質より量。カウンセリングでは100出して下さいと依頼する。
思い描くこともコーピング(宝くじが当たる)。
ストレスが来た時にやってみる。しょぼくてもいいからたくさん出す。


世界のストレス対策、トレーニング→マインドフルネス(プログラム)。
大企業が取り入れ、学校、刑務所にも展開。
マサチューセッツ大 サキ・カントレリ教授。

基本は瞑想(ただし宗教性を排除)。
体と呼吸に意識を集める。雑念が浮かんだら考えない様にする。毎日10分。8週間のプログラムで 体の不調35%、心の不調40%が改善。
マインド・ワンダリングはくよくよする事でストレスの再生産。
マインドフルネスは今に注意を向ける事でコルチゾールの分泌を抑える。
16人の追跡調査。海馬が5%増加(回復)。扁桃体5%減少。過敏な反応の抑制。


マインドフルネスの具体的方法
・体がまっすぐの位置を探す
・顔の力を抜く
・呼吸の長さをコントロールしない。感じ続けて見守る
 膨らみ、膨らみ・・・縮み、縮み・・・気付きが追いかけて行く
・雑念を除く
・吸った息が行き渡る感覚
・部屋の広さにも意識を広げる
・まぶたの裏に注意を注ぐ
これは、日本の文化に既にあるもの(禅)。


どういう人がどういう対策をすればいいか。
実社会ではコーピングがいい。
疲れが溜まったらマインドフルネス。


感想
初日は、娘から父の日プレゼントで送って来た「空山独酌」飲んでいい気持ちで見てたので、不覚にも途中で寝てしまった。まあゲストにこじるりなんて低レベルなモンを出してるから、そのせいもあったが・・・・


2回目はキッチリ見て、これはかなり参考になった。
うつ病が脳を破壊するなんて、想像もしていなかったが、コルチゾール恐るべし。
幼い頃の恐怖体験、貧困、苦痛等が成人しても影響を残すという事が、具体的に示された形になる。


ストレスに強い人、というのは、それをやり過ごす能力が高い人、という事。
自分自身、成人したら子供の頃の事は関係ない、と思ってここまで来たが、要するに肉体的、医学的に残る影響というものを認識し、ストレスによるダメージを回避するという意識改革が必要、ということ。


人生の第三コーナーにかかってから判っても、ちょっと手遅れ感はあるが、それでも今後を少しでも快適に暮らすため、実践してみたい。