サイエンスZERO 夢の化学工場“放線菌” 1/11放送 | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

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南沢奈央がナビゲートする科学情報番組
番組紹介
http://www.nhk.or.jp/zero/contents/dsp491.html


放線菌の活用
①耐性菌が新薬を作る
ストレプトマイシンに耐える放線菌。青い化合物を生成。1000種の耐性菌の半分で生成。
生成されたものから新薬。ストレプトスリシン、ピペリダマイシン:こうしたプロセスで発見された新薬。
化合物をつくるうちの8割は休眠遺伝子。リボゾーム:たん白質の組立工場。耐性菌は工場の能力が上っている。
目覚めさせる方法:複合培養(他の菌と一緒に植える)。周りの微生物をやっつけて自分のものにする。
菌同士が抗生物質を出すことで会話しているという説もある。


②薬以外のものを作る
バイオプラスチック(PI-1)。一般のポリ乳酸が110℃で溶解するのに対し250℃でもOK(耐熱上限390℃)
原料はアミノ桂皮酸。自然界になく10万/kgと高価。放線菌を使えば効率的に作れる。大腸菌→放線菌→酵母のプロセスで作られる。大腸菌に放散菌と酵母の遺伝子組込み、そこにブドウ糖を入れて培養するとアミノ桂皮酸を生成(2千/kg程度で作れる)。
車への応用→軽量化に寄与(燃費10%向上)。


③その他
放線菌が作る胞子。1秒間に体長の300倍進む→時速4000km/hに相当。マイクロマシンのヒントになる。

放線菌は人類の役に立つだけでなく、その生き方、能力に学ぶべきものがある。


関連情報

放線菌
https://www.sbj.or.jp/wp-content/uploads/file/sbj/9001/9001_yomoyama-2.pdf
ストレプトスリシン
http://www.qlifepro.com/news/20120730/finally-solved-antibiotics-and-anti-cancer-treatment-in-hope-of-light.html
ピペリダマイシン
http://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/press/laboratory/nfri/013082.html
バイオプラスチック
http://www.jaist.ac.jp/news/press/2014/post-393.html


感想
土の中に大量にあり、いわゆる土の匂いは放線菌のことらしい。こうしたものから現在でも新薬が作られる不思議に驚く。それからバイオプラスチック。耐熱350℃とは、これも驚き。自然界にはまだまだたくさんの「未発見」がある。