監督 マイケル・ケイトン=ジョーンズ
ビンセント・ラマーカ ロバート・デ・ニーロ
ミシェル フランシス・マクドーマンド
ジョーイ・ラマーカ ジェームズ・フランコ
ジーナ エリザ・ドゥシュク
レッジ・ダフィ ジョージ・ズンザ
マギー パティ・ルポーン
解説
ニューヨーク市警殺人課の敏腕刑事ビンセントは、故郷のロング・ビーチで起こった殺人事件を追っていた。捜査を進めていくうちに、なんと容疑者は、離婚した妻との間にできた実の息子ジョーイであると知らされる。ビンセントは担当を外され、間もなく事件を追っていた同僚が殺された。またしてもジョーイに容疑がかかる。その矢先、ビンセントの父親が過去に幼児誘拐殺人犯として処刑されていることがマスコミによって明るみとなり、今度はビンセントまでもが窮地に立たされる。そんな中、彼のもとにジョーイから無実を訴える電話がかかってきた。
感想
父と息子を描いたヒューマン・ドラマ。アクションを期待した向きには、ちょっと肩スカシ、か。
ヤクにラリったジョーイが、誤って売人を刺し殺してしまうところから始まるが、あまりにも安易な行動に、そもそもこの男への感情移入が出来ない。殺すにしても、もうちっとまともな理由でないと・・・
息子を追っている時に、ビンセント自身の父親の過去がマスコミによって蒸し返されるという設定は、別に必要なかった気もするが。単に悲壮感の増幅というだけの理由よりは、もっと別の使い方をしたいところ。
一度は施設に預けた孫に相当する少年を、結局は引き取るエンディングは、いかにもヒューマン・ドラマでござい、という事であり、映画としての余韻も弱い。
素直に、交際していたミシェルと共に孫を育てる方向付けの方が好感を持てた。
ジョーイ役のジェームズ・フランコ。スパイダーマンでピーターの友人、ハリー役としてブレイクしたが、前半で見せる、父親に捨てられたと思い込む若者の苦悩が垣間見えて、ジェームス・ディーンの様な印象があった。