卒業 1967年 (9/12TV放送) | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

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監督  マイク・ニコルズ

 

キャスト

ベンジャミン        ダスティン・ホフマン
ミセス・ロビンソン     アン・バンクロフト
エレーン          キャサリン・ロス
ミスター・ロビンソン    マーレイ・ハミルトン
ミスター・ブラドック    ウィリアム・ダニエルズ
ミセス・ブラドック     エリザベス・ウィルソン
カール           ブライアン・エイヴリー
フロント係         バック・ヘンリー
ミスター・マクガイア    ウォルター・ブルック
ミスター・マックリーリー  ノーマン・フェル


 

予告編
http://www.youtube.com/watch?v=XxJDOkr_UhE


あらすじ
大学を優秀な成績で卒業したベンジャミン。親戚や友人が集まる卒業記念パーティーで父親からアルファロメオ・スパイダーをプレゼントされる。そのパーティーに同席していた父母の友人でもあるロビンソン夫妻。ミセス・ロビンソンを車で家まで送る事になったベンジャミン。ミセス・ロビンソンは大胆にも自宅でベンジャミンを誘惑する。

童貞だったベンジャミンはそれを拒むが、意識してしまった事でどんどんその誘惑に引きずり込まれ、ミセス・ロビンソンと関係を持ってしまう。大学院への進学を前に、夏休みを情事で費やしていたベンジャミンの様子を怪しむ父は、ロビンソン夫妻の娘、エレーンをデートに誘う様促す。
そのデートで、わざと嫌われる様に振舞うベンジャミンだったが、エレーンの素直な心に惹かれる。だがそれを知ったミセス・ロビンソンは、ベンジャミンに、エレーンを諦めなければ彼女に二人の関係を事を暴露すると脅した。
そのうちにエレーンが母親とベンジャミンの関係を知ってしまい。ベンジャミンを拒絶。そして大学に戻って行った。

 

エレーンの大学まで追いかけ、彼女が下宿しているアパートを借りて、エレーンの様子を窺うベンジャミン。ずっと拒絶を続けていたエレーンだが、ベンジャミンの一途さに打たれて彼を許す。だがそこへエレーンの父親が来て彼女を連れ去る。
エレーンを、当時付き合っていた同学の男と結婚させる様話を進めるロビンソン夫妻。

ベンジャミンはその男を突き止め、友人から彼が結婚式を挙げる式場を聞き出すと、車でそこに向かった。車がエンストすると今度は走って式場へ。
式場はカギが掛かっていて中に入れず、ベンジャミンは外階段から式場を上から見下ろすエリアまで上がり、ガラスを手で叩く。出席者が振り返る。皆が悪態をつく中、エレーンがベンジャミンに向かって走り出す。
手に手を取って式場がら逃げ出す二人。折り良く停まった路線バスに飛び乗る。


感想
かなり昔にTVで見たが、若者が結婚寸前の花嫁をさらって逃げる話、というエッセンスしか記憶がなかった。
あまりにも安直に、娘の幼なじみの青年と情事で遊ぼうと考えるロビンソン夫人がすごい。サイモンとガーファンクルの歌う「ミセス・ロビンソン」の爽やかさとのGAPが。
ベンジャミンは童貞だったからこそ、その誘いに乗ってしまった。だが性欲が満たされると共に我に返り、本来の若者としての健全な恋愛感覚を取り戻して行く。最初は魅力的に見えたロビンソン夫人、話が進むにつれてどんどん醜く見えて来る。それも演技のうちなら名演。

 

エレーンを奪還したとはいえ、状況としては完全に手遅れ。両家の両親を敵に回し、この先一体未来はあるのか。バスの中でふと我に返るベンジャミンと、それを不安そうに見つめるエレーンがすごく印象的。
サイモンとガーファンクルの歌、他にも「サウンド・オブ・サイレンス」「スカボロー・フェア」がシーンの中にうまく溶け込んで、中味はともかく「いい映画を観たなあー」という気分にさせてしまう。

 

ミセス・ロビンソンが「ベンジャミン」と言うシーンを集めたもの。名前を呼ぶ事が一種の洗脳だったのかな?
http://www.youtube.com/watch?v=GLd4wsI4plI

ラスト5分
http://www.youtube.com/watch?v=ahFARm2j38c