妻狸のお供で坂出に行き、ついでに郷照寺へ行きました。
いつもの事ながら、信仰心ではなく、お寺のお庭拝見なのです。
山門を車で通ります。
駐車場に車を停めて、お寺に入るとすぐに本堂があります。
とりあえず、ご本尊様にご挨拶申し上げます。
「ご本尊様、ご機嫌いかがですか。お庭を見せてください」
ご本尊様は、「なんや信仰心の無い屋島狸か、信仰心の有る無しに
関わらず、私は仏なので誰しも平等に受け入れるぞ。
心ゆくまで庭を見ていきなさい」
なんとも心の広い有難い御仏様です。
ご本尊様にご挨拶を申し上げたあと、階段を上がって大師堂に行き
弘法大師様にご挨拶を申し上げます。
「こんにちはお大師様、あちらこちらの札所でお目にかかりますね」
お大師様は「屋島狸のような信仰心の無い者を、何とか救って
やりたいと思って、札所に座って待っているのだよ」
これまた、有難いお言葉を頂きました。
そこから境内を回りますと、何と屋島狸の仲間を発見しました。
「おいお前、なんでこんなところに祀られているんだ?」
「俺はなぁ、常盤明神として郷照寺をお守りしているんだ。
本物の屋島狸も屋島寺を守っているだろう。それと同じ事よ。
それよりも屋島狸を語る偽物のお前、何をしているんだ?」
「へぇ、確かに偽物の屋島狸ですが、決して悪い事はしていないよ。
毎日毎日フラリフラリと遊んで過ごしていて、何か面白い事は
ないかと、郷照寺の庭を見に来たら、お前が明神様になっている。
初めて知ったよ。しかし狸仲間は立派なのがたくさんいるね」
「偽屋島狸、悪いことをしないのはもちろんの事じゃ。そして良い行い
をするのがこの狸世界の常識なのじゃ。悪いことをして良いことを
しないのは、人間と同じではないか。喝っ~」
「へへ~っ、偽屋島狸は人間ですが、お狸様の立派な世界を学び
良い行いをするよう精進いたします」
お狸様は立派だねぇ。
感心して、つぎを回りますと、今度はペット慰霊碑がありました。
観音様らしきお方が、人間に可愛がられた犬や猫の霊を守っています。
狸が出たり、犬や猫が出たり、何か面白いお寺です。
そして目的の、立派な美しい庭を見せて頂きました。
境内回りが終わって帰ろうとすると、団体の参拝客が来ました。
本堂の前に集まり、お経を唱えています。
マスクをして、外で小さい声でお経を唱えるのは良いのですが、
バスの中では、コロナ感染の危険は無いのでしょうか?
皆さん、コロナ陰性の方ばかりで、しかもお大師様に守られて
いるので、コロナ感染の恐れはないと信じているのでしょうけど?