朝乗ろうと思っていた電車に乗り遅れる。
目の前でドアが閉まり走り去る。
ここからすでに焦りが始まる。
受付に到着したのが受付開始時間と同じ時間。
試験はその30分後なので問題はないが焦る。
受付の列の最後に並び会場へ入ると
もうすでに何かの説明をしているマイクの声が聞こえて焦る。
会場には入校枠30人に対し70人以上の受験者がいて焦る。
かと思ったら、他の科と合同だと聞いて少し落ち着く。
いよいよ試験開始。
中学生レベルの漢字の読み書きから始まる。
4問目
技術を【えとく】する。 え・と・く? ここで止まる。
知らないはずがない。何度となく書いて読んだ字。
しかし頭の中真っ白。完全に焦る。
このあとの算数も焦りすぎて簡単な計算ができない。
終わった。完全に終わった。
「時間になりましたので答案を回収します」
ここで【会得】を思い出すが時すでに遅し。
このあとの面接でとりかえさなくては。
以前から面接は得意な方だった。
大爆笑を取った面接では落とされたことがない。
ということで面接官の笑いをとりにいってみたが反応が薄い。
どの方向に話を転がしても愛想笑い。
もうだめだ。
帰り際喫煙所で肩を落としていたら同じ試験を受けた年配の方から声をかけられた。
「試験はどないでした?」
「ダメでした」
「難しかったでしたしな」
「ですね」
「それに受験者はまだいるらしいですしな」
「どういうことすか?」
「台風で来られへんかった人がけっこういて後日またやるらしいんですわ」
マジかよ、、、 マジかよ、、、、