長野県にエールをおくりたい!
自然の中で保育や幼児教育をする「森のようちえん」を「信州型自然保育」として県が認定する仕組みが整備されました。今月17日の会合で了承され、来月4月よりスタートします。
こういった制度を全国で初めて長野県が取り組むことになりました。
なぜ県がこのような制度をスタートするのかということですが、
県が野外保育の質を保証することで、長野県での自然環境に囲まれた子育て環境をPRすることと、都市部の人を呼び込む狙いがあるようです。
このような県には県のもちろん思惑があるようですが、この認定制度によって、一般の人たちには見えづらかった自然保育の内容が少しでも見える化することと、自然保育そのものへの認知がさらに広がることが期待できそうです。
北欧諸国で始まったとされる「森のようちえん」は、日本国内でも自然環境を利用しながらどんどん広がっています。その根底には、幼児期に豊かな自然環境で過ごすことが、感性を高めると同時に、主体性や創造性そして社会性などを育む一助になるという考えがあります。
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「森のようちえん」とは。 【ウィキペディアより抜粋】
森などの自然豊かな場所、すなわち、森林や里山、湖沼、田んぼなど、比較的人間の手が入り込んでいない場所において、主として、満3歳程度から小学校就学前の子どもたちを、年間を通じて保育する活動や運動それ自体と、その団体名として用いられている。
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その運営スタイルは様々ですが、主には下記の3つのスタイルがあります。
(1)年間を通じて、週に数日またはほぼ毎日、森などの自然の中に出かける
(2)通常の幼稚園や保育所、自然学校などが、年間に数回から数十回程度、自然の中へ出かける
(3)単発的にイベントとして実施する
今では幼稚園や保育園でも「森のようちえん」という呼称を使い始めていますが、日本国内で広がっている「森のようちえん」はこの(1)のスタイルから始まっています。ごく普通の母親が近所の幼児とその親たちと一緒に自主的に取組み始めました。
認定される自然保育は1週間で15時間以上取り組んでいる「特化型」と1週間で5時間以上取り組んでいる「普及型」の2種があるようです。いずれにせよ、「自然保育」「森のようちえん」の認知が一般の人たちにも広がっていくことを期待したいところです。
一方で心配なのは安全面です。自然体験の経験が少なく、安全面への配慮を知らないまま自然保育を行っているケースも多いのも事実です。任意団体であれ法人であれ、団体や組織として活動しているのであれば、事前・事後の安全管理は必ず必要です。
長野県には、認定制度を普及すると同時に各実施団体の安全管理体制も是非しっかりと整備してほしいと思います。
せっかくここまで広がってきた自然保育や森のようちえんが、大きな事故が発生することで活動が委縮してしまうことがないようにしたいところです。
(や)