長岡鉄男のレコードえんま帳 上巻 (ONTOMO MOOK)
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2000年5月29日没で丸25年。
今年は二十五回忌と二十七回忌の間でそういうのは特にないようです。
オーディオ派閥があるとすれば、長岡派の末席。
かつてFMfanのダイナミックテストほかの推奨機でとりあえずそろえたコンポは
パイオニア S-55Twin
ヤマハ CDX-2200
ソニー TA-F555ESX2
ケンウッド KP-9010
オーディオテクニカ AT-F3-2
このあたり。
ほとんど生録に近いマイナーレーベルの外盤A級ソフトや、コロンビアのインバル/マーラーシリーズなど聴いてました。
そういうのを聴いて、こんなのがいい音なんだろうなと思ったり。
その前から聴いていたアイドル物や、あとから聴き始めて今に至るアニソン系は高域がキンキンしてそういうミキシングをしているのだろうと音質追及のソースとしては諦めたり。
今思えばほとんど部屋の音だったんだろうなと、低音は筒抜け、部屋の2面がガラス戸で反射共振しまくり、本がいっぱいで中域は吸われて。
当時忙しくて平日は6時に家を出て午前様、土曜の休出は定時で帰れて嬉しいなと麻痺、休日は昼まで寝てる状態で音を聴くのはもっぱら通勤の電車の中。
聴けないオーディオに手を掛けることもなく。
給料日の度に買い物袋いっぱいにCDを買ってきては電車で順繰り聴く日々。
スワンを作ろうかとも思いましたが、その前に高橋和正氏のユニウェーブ方式に改宗してオーディオ面からの長岡派は脱藩しました。
どちらかというと製品テストや使いこなし実践記事よりコラム的記事が好きでしたので連載のある雑誌は買い続けて没するまで読み続けました。
一番好きだったのは「いい加減にします」(週刊FM連載)
1995年のオーディオフェアで長らく読んだ単行本にサインをいただきました。
氏との接触はこれが最初で最後。
自分でペンを持っていきましたが、その後も数人からサインを頼まれるもペンがない、そしたら「さっきの君、ペン貸して」と私のペンで数人にサイン。
このペンもまだ保存してます。
ちなみにこれまでどうしてもサインが欲しいと思った方は3人。
尊敬、あるいは心酔する方のサインが手元にあると思うとなにかあった時でも心強さを感じます。
サインを貰うさらに前のオーディオフェアだったか、DATテープでオーディオに参入した花王ブースでのセミナーで。
何枚かCDをかけて、最後に
「もっといいディスクがあったんだけど、かけられないんだよね。(タイトルが)ライオンっていうんで。」
笑ったのは私一人。
みんなまじめだから。
2000年に没してからは長岡氏の記事が読めなくなったオーディオ雑誌をほとんど買わなくなり。
出版不況の片棒を担いだのでありました。
長岡氏にまつわる思い出を徒然なるままに。