■イリュージョニスト
原作:ジャック・タチ
話:★★★★☆
映像:★★★★☆
ノーパン親父:☆☆☆☆☆
データ:2010年公開
ジャック・タチ(1907-1982)は、フランスのビートたけしみたいな人で、パントマイム俳優監督など色々とこなした人。
フランス人なら誰でも知っているとか。
若い人は知らない気もするが。
主人公は、フランス人の老マジシャン。
パリで食えなくなって、田舎のスコットランドに仕事へ。
ノーパン親父。
けっしてオネエではない。
スコットランドの民族衣装であるキルトは、ノーパンが正式だという。
これは、ただケツを見せたい変態の陰謀だというスコットランド人も多いので、実際に正しいのかはわからない。いまだに、国を二分するような論争になっているとか。どこで論争してるんだ?
1950年代のスコットランドでは、キルト姿の人々が一般的だったが、今はもう普段着としてのノーパンキルト姿を見かけることはない。残念。
まず、スコットランドの田舎で興行だ。
宿の、掃除のお姉さん。
マジシャンの小手先の手品で、魔法使いを見た衝撃を受ける。
掃除のお姉さんは、ボロボロの靴をはいていた。
マジシャンは、この靴を買って、お姉さんに魔法のように取り出してプレゼントをするのであった。
興行を終え、スコットランドの首都エジンバラへ向かうマジシャン。
こっそり、ついてきてしまったお姉さん。
そして、コミカルで寂しい物語が始まる。
原作は、タチが自分の娘にしたためた手紙にあったシナリオからだという。
きっと「お父さんは寂しいよ」と伝えたかったのだろう。
ちょっと寂しい話だが、なかなか見ごたえはあったぞ。