シャシダイの扱いに慣れてきたので、本来の使用目的に使ってみる。

 

 

その前に使っていて足りないと思った部分をいろいろとカスタムしてみたw

 

IMG_7500_R.jpg

 

一番奥の画面が今までの画面。

画面は大きくてメーター類は見やすいのだけど、遠くて文字が細かく、データ入力がやりにくかった。

なのでPCを2画面にして近くにモニターを追加。

これで見やすくなった。

 

さらにEFIセッティング用にPJSCと通信できるノートPCや、入力用のキーボード等を置ける可動式のテーブルを設置。

車両の上まで伸びるので操作性はかなり改善。

 

これでマップ制作がはかどるw

 

測定して解析しマップ調整の繰り返し。

自動学習も可能だけど、ここ最近は学習させるより手打ちで修正したほうが早い。

 

なにしろダイノのデータがかなりリニアなので、マップをリアルタイム表示にして計測するとどこを読んでいるのかが一目瞭然。

あとは手打ちでマップを作っていくだけ。

 

開発車両はVJS4。

500エンジンです。

まずはこんなパワーグラフが出た。

 

谷あり改善前 1

 

パワー、トルク、フロント側AFR、リア側AFRを表示してある。

他にも速度や気温、湿度等も記録されてるんだけど、現状それは不要なので表示しない。

 

見ての通り谷があるし、上の伸びが悪い。

 

なぜかEFI化すると上が回らなくなる。

今まで作ってきた大体の車両がこの問題が出てる。

うちのVJS4は回るんだけどね。。。

 

で、とりあえずA/F値がイマイチなのでひとまず調整。

 

点火タイミング比較 3

 

どうやらフロント側とリア側でAFRが違っている。

これはフロントとリア側のマップを分けないといけないということだね。

 

それと高回転の伸びが悪いので点火時期を調整してみたが、トルクがタレる9000手前から±7度前後の変更をしてみたのだけどマップ後半の変化が全くないのが見てわかる(笑)

 

ナニコレ。。。

 

比較グラフは一部抜粋のものだけど、パワーがあるほうが点火時期が遅い。

パワーダウンしているほうが点火時期が早いのよ。

ちなみに点火時期を遅くしたらその分パワーダウンした(笑)

これはどうにもならないっぽいね??

 

排気バルブはもう全開になっているのでボアに対して各ポートが小さく、掃気がうまくいってないのだろうか?

もしくはEFI化によって燃料が過剰供給されるため、排気ガスの総量が増えてしまい、チャンバー容量を圧迫、排気不良を起こしてる?

こりゃ排気温度も測定しないとダメかね?

アナログ出力を持ってる排気温度計ってなかなか無いんだよなあ。。。

 

厄介だ。。。

 

この辺りはもうちょっと研究が必要かな。

うん。

 

で、次に気になる谷の部分。

ココは燃料を追加しても少ししか変化が無かった。

さらに点火時期をいじくっても多少しか変化しない。

 

3XVでは何をやっても変化しなかった谷の部分。

 

燃料が出ない部分に強制的に噴射できるので、キャブと違って改善自体は可能。

 

なので多少しか変化しないのなら特性そのものを変化させてしまおう。

 

排気バルブタイミング比較 4

 

どやあw

 

明らかに谷が改善しているのが見てわかる。

チャンバー周期による多少の波はのこっているものの、これはさすがに取り切れない。

排気バルブの同調が遅いのよ。

さらに排気バルブの開閉によって変わるのは同調タイミングだけではなく、それに連動してAFRが変動する。

 

燃料が入ればちゃんとエンジンは回るってこと。

 

キャブの場合は排気パルスのほかに吸気パルスがあり、この変動によって燃料を吸える回転数が変わる。

これを慣らしているのがインテークチャンバー。

当然チャンバー容量によって同期タイミングが変わるので、安易にインテークチャンバーを取り外したり交換するのもいかがなものかって考えてしまうね。

まあ良くなることもあるけどね。

一概に「取り外せば良くなる」とか、「交換すればよくなる」ってことは無いよってこと。

 

チャンバーやキャブ口径、エンジン仕様によってベストなものが変わってしまうってことね。

 

こんなのシャシダイが無いと判らんよね(笑)

 

しかも追加装備付けまくりのシャシダイがないと正確な評価は難しいだろうね。。。

うちのダイノはこのあたりの評価をするために購入したわけで。。。

 

いやあ。研究がはかどりますわw

 

すべてリアルタイムで観測、変更ができるのは便利ですな。

 

結局最終的にこうなったw

 

Fainal Map_page-0001

 

中間確認のため、最後まで回してないけど、上は何やっても大きくは変化しないのでそのまま。

A/Fの安定具合とトルクカーブの修正が出来ました。

 

まあひとまずはコレで次の案を練ります。

 

1日に数十回も回すのでなかなかしんどいですわw

 

それにしてもいろいろ予測して考案した仮説も当たっている(と思われる)結果が出たり、まったく違っていたという結果も出た。

こういうのは正確に評価できないと検証すらできないってことなのよね。

 

胡散臭い誰かのデータよりも実際に測定した自分のデータ。

信用するのはどちらなのかはまあ考えなくてもわかりますなw

 

ちなみにGAN Power_page-0001

 

キャブ車RG500との比較。

ピークパワーは似たようなものだけど、高回転の伸び方が凄い。

 

なぜキャブとEFIでこうも違うのか。

 

今後の研究が必要だね。

 

それにしてもうちのシャシダイ数字が渋いね?

うちで100馬力超える500あるのかね(笑)

 

まあ最新システムだし校正済みだし。これが正確な数値ということなので。

数値よりもその特性データに意義があるのでこれはコレで。

 

良くなれば良い結果が出るし、悪くなれば悪い結果が出る。

それが重要でありすべてなのぜ。