『川のほとりに立つ者は』 | 本やりcafe

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梅雨入りしたにもかかわらず、

雨どころか太陽の姿がよく見えます。

 

放課後の子ども時間を遊びで満たす!をモットーに

「あそびのにわ」ではすでに連日川遊びです。

日光のいいところ。

すぐ近くにこんなに綺麗な川があること!

 

川を上から見ていると、

つまり、足だけしか川に入っていないと見えないモノがあります。

そうです。

川に潜って初めて見える世界があるのです。

 

 

 

 

 

川底の世界がこんなにも生き生きとしているなんて

水面では想像もできない。

 

image

 

 

 

大好きな作家の寺地はるなさんの作品に

『川のほとりに立つ者は』があります。

 

正しさに消されてゆく声を丁寧に紡ぎ、

誰かと共に生きる痛みとその先の希望を描いた物語です。

(帯の紹介文より)

 

 

その中に、

というより、

最後のページに、こんな文章があります。

 

「川のほとりに立つ者は、

水底に沈む石の数を知り得ない。

でも清瀬は水底の石がそれぞれ違うことを知っている。

川自身も知らない石が沈んでいることも。

あるものは尖り、あるものはなめらかに丸く、

またあるものは結晶を宿して淡く光る。

人は石を様々な名で呼びわける。

怒り。痛み。慈しみ。あるいは、希望。」

 

この物語には、

普段は流されていって気にしないようにしている、

もしくは、自分で誤魔化しているかもしれない、

でも、大切なことが描かれています。

 

なかなか重い一冊ですが、オススメです。

 

 

 

 

 

 

表紙からは想像できない

リアリティあふれる現実社会のお話です。

人の心の奥底を絶妙にえぐり描く

THE寺地ワールド。

 

それはさておき、
潜ってみないと、見えない世界がある。
触ってみないと、わからない世界がある。
自然界でも、人間関係でも、自分自身でも。
だからこそ、
一歩踏み込んでみれば、気づく世界がある。
その一歩がちょっと怖いけど、世界を広げてくれる。
そして、気づいてしまった世界とどう向き合うかを問われる。