前立腺のこと | 救急医の戯言

救急医の戯言

元呼吸器内科医であった救命医が、患者として2回手術を受けたこと、最近の医療について思うことを思いつくまま書いてみました。

 以前から経過を追っていたPSA(前立腺がんのマーカー)の値がしっかり上昇している。

泌尿器科の先生に相談したら、「そろそろ生検しておいたほうがいいかもしれませんね」と。

生検は麻酔下に会陰部から12箇所前立腺のサンプルを取るので2泊3日の入院だ。

入院のスケジュール決め、術前検査(一応手術なので)のために正式に泌尿器科を受診した。

 

まずは、超音波検査。

ここで、膀胱結石を見つけられた。

膀胱結石の存在は以前から知っていた。

泌尿器科の先生曰く、「これをそのまま残しておくのはあまり望ましくはない、と。そもそもPSAが上昇する一つの原因にもなりうるとのこと。なので、尿道を介して内視鏡で摘出しましょう。生検のついでに」。

 

で、本来なら2泊3日で済むはずの入院が4泊5日に延長になってしまった。

まあ、いずれ手を付けなきゃいけないものなら一緒にやってもらうのもいいだろう、と腹をくくった。

 

「ところで、」と先生。

「ちょっと内視鏡で膀胱の中見せてもらえませんか今ここで。」

 

あれまあ、これは予定外だ。

留置カテーテルを膀胱に入れるぐらいの刺激なので、まあ想像は着くが、入れる側になったことはあるが入れられる側になったことは、ない。(以前肺の手術の後、カテーテル入っていたことがあるが、これは全身麻酔されている間に勝手に入っていたので無自覚だった)

 

で、電動椅子のような診察台に載せられ、尿道から内視鏡が侵入してきた。

膀胱の中に、黒光りする石が鎮座している。

 

前立腺生検は5分で終わるようだが、これを引っ張り出す方が主役になったようだ。

 

その後、入院前の採血やら、レントゲンやら、書類書きが様々あり、半日が終わった。

 

そういえば、今日のめざましテレビの運勢は12番目で一番悪く、「予定外のことが起きます」だった。(普段はめざましテレビはみない)

そういう日だったのか、、、